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やせいの火の玉が、あらわれた! 暗い夜道に、とびだしてきた! 僕が火の玉を見たのは、閉店時間ギリギリのスーパーまで歩く道中だった。草むらで新種のモンスターに遭遇したときのように、なんの前触れもなく出し抜けにそれは出現した。 小さな火の玉は、しだいに多くなっていった。電光石火の如く、上下左右に揺れていた。不思議と音は聞こえなかった。そのことが僕を余計に混乱させた。 もちろん、正面から猛スピードで走ってくる車なら避けられるかもしらない。けれどそれが火の玉なら、話は別
文字が消えたのは、夜中の0時を過ぎた頃だった。 ソファに寝転んで、スマホでニュースを見ているときにそれは起こった。読んでいる文字がとつぜん見たことのない文字に変わった。子供が殴り書きをしたような文字だった。それは文字というより、何かの模様と言うべきかもしれない。 不意に起こった出来事に初めはどう対処すればよいか分からなかった。こんなことは生まれて初めてだ。わたしはスマホを逆さにしてみたり、目をギューッと閉じてみたり、電源を点けたり消したりしてみた。それでも、元の文字