[AIのべりすと長編小説]サイボーグ少女はバグAIに幻を見せられる FO地点

 私はきっと生まれ変わりなんだと思う。前世の記憶が残ってるなんていうと頭おかしいんじゃないかと思われるかもしれないけどどうでもいいじゃない。
 この体の主の名前は若木祥子だった。電車に轢かれて死んだはずなのだけれど気がつけば、酒津さとりの意識の中にいた。酒津さとりは若木祥子の彼女だった。しかも、この世界は私の力と、さとりの記憶と精神を介して存在している。私はきっと、さとりに生かされているんだと思う。でも、肝心のさとりは違った。
 彼女は若木祥子に関するあらゆることを忘れていた。忘れてしまった為に私が死んでしまったことを認識していない。さとりと私の記憶を共有できないから、さとりにとって私は他人なんだ。だから私はさとりの代わりを創った。その代わりがさとりになってしまえば、解決する。
 そう思ったのに。……とんだ邪魔が入ったようだ。そんなのにさとりは渡せない。だって、さとりには私のことを覚えていてほしいもの。だから……だから……。

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