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外国人の在留資格「特定技能2号」を持つ人が誕生

日本語教育に関わる話題です。

日本語教師になろうという人が学ぶ内容の一つに在留制度があります。

今回は「特定技能2号」の在留許可が初めて出たという話です。


2018年に法律が成立し、2019年4月から創設された「特定技能」という在留資格があります。

外国人の労働者確保を進めたい産業界と、外国人の移民を受け入れるのは嫌だという層の間を取り持つような形で成立したものでした。

当初から政府は答弁で移民政策ではないと言い、しかし、識者は事実上の制度転換だと言っているというような制度でした。

ところで、この特定技能は1号と2号に分かれています。

「特定技能1号」は14分野、滞在期間は最長5年に限られます。家族帯同もできません。「特定技能2号」は2分野(「建設」と「造船・舶用工業」)のみですが、滞在期間の制限はありませんし、家族帯同もできるようになります。

「特定技能2号」は基本的には「特定技能1号」の在留資格で働き、いろいろな条件(仕事に関する検定や経験)を満たすと得られるという扱いになっています。

「特定技能2号」の資格を持っている人は、これまでいなかったのですが、今回、初めて岐阜で「特定技能2号」の在留資格を得た人が誕生しました。

それについて報じた岐阜新聞の記事のURLを書いておきます。(2022年4月15日の記事)

「特定技能2号、中国人男性が国内初認定「日本で家族と生活できる」」
https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/65292

私が最初にこの話題について知ったのは、毎日新聞の記事によってでした。

「初の「特定技能2号」 中国籍男性、事実上永住可能に」
毎日新聞 2022/4/15 東京朝刊
https://mainichi.jp/articles/20220415/ddm/041/040/102000c

ただ、今思うと、「永住」が見出しになっている点に毎日新聞の記者の見方が表れているような気もします。

(他の新聞は、基本的に「家族との生活」に焦点が当たっているようですので。)

最近、ネットで一部を見たのは、朝日新聞の記事です。
(一部というのは、有料記事で、記事の前半だけが見られるような形だったからです。)

全国初の特定技能2号、岐阜の中国籍男性「やっと家族と暮らせる」 
朝日新聞 2022年5月7日
https://www.asahi.com/articles/ASQ555F5SQ4MOHGB00F.html

この記事では、その男性が辿った日本との関わりが書いてありました。

技能実習生として3年→帰国→外国人建設就労者(時限的・臨時的措置の資格)→帰国→特定技能1号→特定技能2号

という経過のようです。

「特定技能」については、今後、変わっていくと思われますが、それについては、また稿を改めて掘り下げたいと思います。


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