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シャドウバース勢の知らないMTGの世界

◆はじめに

先日の日本選手権2021 Season3で目標だったtop8に入賞することができました。top8を目標とするきっかけとなった日本選手権2021 Season1では12位と今年に入ってからMTGの競技プレイに復帰して以前より勝つことができています。復帰までの数年間は何もしていたわけではなくシャドウバース(以下シャドバ)の端の方で競技プレイをしておりました。そちらの結果は精々地方大会優勝で平々凡々なものでしたが、その時知り合ったプレイヤーたちとカードゲームの思考について何度も議論したことが今回の結果に繋がっていると信じています。またありがたいことに彼らの中にMTGに興味をもってくれた者も何人かおります。今回はそんなシャドバを知っていてMTGにちょっと興味ある勢に向けてシャドバとの比較をしながら説明をしていきます。なお、特筆しない場合はすべて電子版であるMTGArenaの話とします。

◆シャドバとMTGの大会シーンの差について

まずどうして君はシャドバ止めてMTG復帰したの?って質問に対する回答を話していきたいです。結論としてシャドバの大会のよくない点に耐え切れなかったからです。ここからは具体的なシャドバの大会の強み弱みとMTGの大会の強み弱みについて話していきます。なおこれからシャドバ(RAGE)の弱み・不満を言うのですが、シャドバのゲームそのものに対する不満はないです。

ではまずシャドバ大会の強みから
・基本参加費がないので気軽に参加できること。
・その割に賞金が出てること。
・(非公式大会について)公式大会がないことの裏返しではあるが、積極的にレートやTonamel大会などユーザー主導のオンライン大会が開かれていること。ありがとうGAME BOXそしてありがとうSekappy。

次に弱み
・配信の民度が劣悪であり大会の配信宅に選ばれたくないという意見の主な理由が叩かれたくないに集約される。
・高い賞金に魅力を持って行かれて大会の魅力がないこと。
・大会のための大会(上位者にRAGEのbyeのみ)が多すぎる。名称こそ違うがそれらをRAGEと一纏まりに考えると大会の数が一気になくなる。
・そのRAGEもコロナ後のオンライン予選では分割されすぎてプレイヤーへの負担が増大(Day1&Day2&プレーオフを2日で終わらせていたものがすべて別日に行われ、すべてデッキを登録しなおすためデッキとメタゲームの研究を約1か月やり続けることを強いられる。)

このようにプレイヤーへの負担がえげつなかったのが主な理由です。特に最後の全部別日になったのはDay2まででもただただ苦痛だったので、何度か参加したのちシャドバに対して真剣に取り組むことを止めることを決めました。僕も疲れたんだ。なんだかとても眠いんだ。パ〇ラッシュ…

逆に私にとってMTGの方のメリットは
・公式大会が多いこと。
・当然大会配信も多いこと。
・1ラウンドで2テーブル以上の試合が配信されること。
・配信のコメントに聖人・人格者が多いこと(感覚麻痺説あり)
・予選本選が別日はあれど、大会は単独で完結していること。
・公式大会に一般プレイヤーの参加目標になる大会が存在する&そこに常に出場していて活躍しているプロプレイヤーがいること。

であり、逆にデメリットは
・海外大会で体内時計が狂いがちになること。
・大会の構造がわかりにくいこと。
・ある程度英語能力がいること(これはDeepLで軽減可)

また、個人的にはショップ大会も参加費を取るので特に何も感じませんが、人によっては参加費が必要な大会が存在することに不満を持つ人はいるかもしれないです。RAGEで沸いてた変な奴が現れにくくなるのでデメリットだけじゃないんですけどね。

復帰後何度かMTGの大会に参加して、大会が単独で完結しているって素晴らしいことだなと強く感じた。義務感でやるゲームは面白くないという通説があり、その義務感を与えてくるシステムから逃げてきた人間だから尚更でした。

◆MTGの大会の簡単な紹介

MTGの大会とシャドバの大会の比較
主なMTGの大会

ここではMTGの具体的な大会がシャドバで言うと何に該当するか説明していきます。まず競技プレイヤーが参加の目標とするのがセットチャンピオンシップ。シャドバで該当する大会はユーザーにリスペクトされているという意味ではレート杯にあたる。公式の力の入れ具合的にはRAGEと同等なのかなと感じています。次にレート杯に出るためのレートにあたる大会についてです。まず月末時点でラダー上位1200位+αが参加権利を得られるQualifier Weekend,続いて不定期に週末に行われるSCG Tour Online,また先日行われた日本選手権も各Seasonの優勝者にはセットチャンピオンシップの参加権が得られます。と、このようにその時期にブレイクしたプレイヤーたちと参加権のあるプロが集まる各セット1発勝負の大会がこのセットチャンピオンシップとなります。また、今回紹介したQualifier Weekend以外の大会はチャンピオンシップ権利以外にもプライズが出るのでそこはちゃんと一つの大会として完結していて個人的には高評価の要因になっています。

また、今回意図的に各イベント参加方法などは説明しておりません。参加したい場合などは先日MPLプロプレイヤーNoriyuki Mori氏がこれらの参加方法についてとても丁寧にまとめた記事を公開していたのでそちらを参考にしていただきたいです。

また、シャドバでいうRAGEに相当するイベント(数千人規模でだれでも参加できる大会)としてグランプリが存在しています。こちらは今まで紹介したMTGArenaのイベントと異なり紙MTGを行うイベントでフォーマットも多岐に渡ります。しかしながら悲しいかなコロナの影響でここ数年開催はされておりません。復活したらたぶん私も紙のカード集めだします。

◆MTG はじめかた [検索]

もしこの文章を読んで「ちょっとやってみようかな」って方がいたときの為に、この項ではMTGのルールを知らないレベルの人間がとりあえず大会に出るくらいになるまでに抑えるポイントに軽く触れます。

◇ルールを覚えよう

Arenaのチュートリアルは割と丁寧に作られています、ゲームを行う上で必要な最低限の要素は理解できるはずです。またより学ぶのに優れた媒体として、実店舗でティーチングキャラバンを受けるというのも非常に有力でオススメです。例えばArenaだけでは各フェイズについてやりながらなんとなくで覚えていくしかないですが、ティーチングではそれらについても踏み込んで教えてもらえた覚えがあります。

問題はティーチングが行われている店を探す必要がある点ですが…調べたら晴れる屋では全店舗で毎日行われてるらしいです。知ってた?私は初めて知りました。

◇デッキトラッカーを使ってみよう

ここからはなにも言わなくてもmeleegoldfishでデッキを探して…プレイは配信から学んで…数こなして…で気が付いたらミシックにいるとかザラだと思うので、教えることはあまりない認識です。また今ここでリストを紹介することも賞味期限が存在するのであまりしたくないです。

ただシャドバに存在していない要素としてデッキトラッカーという便利なものがあります。今回はそのデッキトラッカーであるUntapped.ggを紹介します。

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Untapped.ggの戦績管理画面

画像は日本選手権用に調整して諦めたナヤ狼男のデータの一部で、一応相手の名前は伏せています。

当時どういった75枚を使ったのか、何に勝って何に負けたのか、サイドボードでどのカードをいれてどのカードを抜いたのかなどなどを確認することができます。レートの戦績管理+αを全部自動でやってくれるイメージでOKです。便利なので入れておいて損はなく、個人の集計のみであれば無料でできます。「ラダーで何のデッキが勝っているのか」といった情報を集める際には有料プランとなるので、まずは無料で使ってみてはどうでしょう。

◇大会に出始める時期って?

大会に出たいと思ったときがそうなのですが、回答にはなっていないと怒られそうなのでちょっと語ります。個人的にはとにかく大会に出てメタ読みを当てるなどチャンスを待ち続けることこそが重要だと認識しているので、明確な基準としてBO3のデッキが用意出来たらランク関係なく参加するのを検討すべきだと思っています。失うものは参加費くらいなので死んで覚えましょう。金かかってるとしたら集中力も普段の非じゃない……かもしれません。

◆最後に

間違いなくこの文章だけでは特に初心者指南的な説明は足りていないこと、同時にそれぞれのユーザー別に必要なアドバイスが変わってくることを認識しています。

なので質問箱を設置してそこに来た質問は対応するつもりでいます。マジック関係なら答えれるだけ答えます。

願わくば将来の調整相手がこの記事を見てMTGに触れることを


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