【感想】 性別「モナリザ」の君へ

性別「モナリザ」の君へ 最終巻を発売日に読み終えてから、しばらくが経った。

感想を正直に言うと、ラストの結末にモヤモヤが残っている。

「姿が変わっても君は君のまま」と言うメッセージについて。

ひなせの言いたいことはわかる。

性別が変わっていくことへの恐怖。
自分の周りの世界が変わっていくことへの恐怖。

でも、変わることは怖くない。
世界はグラデーションでできていること。

それを知ったひなせが送る言葉は、自分と同じ境遇の子どもたちの救いになる言葉かもしれない。


だが、性別は決めなくてはならなかったのか?

と思ってしまう。

ひなせは体の変化と共に、心も変化した。
そしてなりたい性別も決めた。

だが、

「姿が変わっても君のまま」なら、

なりたい性別がない

ことは選択肢にならないのだろうか。

なりたい性別を決められなかった
自分の姿が変わっていくことに耐えられなかった
窮屈さに耐えられなかった

リザのような人たちは結局救われないじゃないか。

と思った。


この感想にオチはないけれど。

色の例えとかは素敵だし、多様な性について知らない人が読んでも納得いくかもしれない。

でも結局最後はどっちかになっちゃうのかって言う、

取り残された感じがしたんだ。


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