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【声劇台本】殺人現場




5分程度のギャグコメディです
性別不問
展開が崩れない程度のアドリブ可

探偵が依頼を受け、殺人現場へ来たところから始まります


キャラクター



探偵
ツッコミ役
依頼を受けて、殺人現場へやってきた
性別不問

刑事
ボケ役
現場を担当する刑事
性別不問


ヒデじい様の声劇台本置き場


シナリオ本文

探偵:どうも、失礼します
 
刑事:部外者は立ち入り禁止ですよ
 
探偵:いいえ、俺はこういうものなので
 
刑事:えっ……? あぁ、これは失礼。探偵さんでしたか。話は聞いております
 
探偵:話が早いね
 
刑事:その推理力。是非ともお力いただきたい
 
探偵:ああ。それで、今回は何があったのかな?
 
刑事:被害者の女性は刃物で一刺し、部屋の中はめちゃくちゃに散らかってますよ
 
探偵:この様子だと、だいぶ激しかったみたいだな……
 
探偵:被害者が一方的に襲われたのか、それとも彼女と揉めた相手が怒って犯行にいたったか……といったところかな。家族構成は?
 
刑事:県外からこのアパートに引っ越してきたようです。ざっと半年前ですね
 
探偵:住んでるのは1人?
 
刑事:同棲相手がいます
 
探偵:被害者が殺されたその時間、同棲相手はどこにいたんだ?
 
刑事:その時間は、部屋に居たそうです……なので、どういう状況だったか事情聴取をしています
 
探偵:まずは1人、犯人候補が出たな
 
刑事:そうですね
 
探偵:ただ、同棲相手がそのあと出て、入れ違いで入ってきた人間に殺されるパターンもある。いきなり同棲相手が犯人だと決めつけるのは良くない
 
刑事:なるほど……
 
探偵:そのほかには、怪しい相手はいなかったか?
 
刑事:監視カメラも調べてきました
 
探偵:どうだった?
 
刑事:いえ、誰も……出入りは特に
 
探偵:窓からは?
 
刑事:入った形跡はありません
 
探偵:となれば……同棲相手以外にも、この部屋に既に誰かいた可能性があるか……
 
刑事:ただ、被害者と同棲相手、二人以外の誰かが部屋に入った証拠は、今のところは何も…
 
探偵:今のところはな、
 
探偵:俺が解きたいのは、そういう謎なんだよ
 
刑事:頼りになります
 
探偵:そういえば、被害者が殺害された時間、同棲相手は何をしていた?
 
刑事:ええ。アパート内で、刃物を持ちながら、被害者と揉みあったそうです
 
探偵:……えっ?
 
刑事:どうしました?
 
探偵:……揉みあったの?
 
刑事:聞けば、そうらしいです
 
探偵:刃物持って?
 
刑事:はい
 
探偵:……それ、もう同棲相手が殺したんじゃないか?
 
刑事:でも、殺したとまだ認めていないので……確定では……
 
探偵:いや認めるも何もそう主張してるんだから、あってるだろう。さっきまでの情報全部整理しても、そうとしか考えられない。推理以前の問題じゃないか
 
刑事:ただ、なかなか認めないので……
 
探偵:……失礼。まぁ決めつけるのは良くないな。……あ、じゃあ他に手掛かりになるものはないか?
 
刑事:そういえば、被害者のスマホの中から、ある動画が見つかりまして
 
探偵:ほう、どんな動画だ?
 
刑事:おそらくこれは、証拠を抑えようとしているのか……揉みあっている動画が残っているんですよ。凶器の刃物を所持しているのも確認できます
 
探偵:誰が持ってるの?
 
刑事:同棲相手です。はっきりと顔も確認できました
 
探偵:じゃあもう犯人じゃないか?
 
刑事:でも、なかなか認めないものですから……
 
探偵:ううむ……他に何かないのか?
 
刑事:あ。一つありました
 
探偵:なんだ?
 
刑事:被害者の手帳です。どうやら被害者は、日記の代わりに手帳を使っていたみたいで
 
探偵:そこにはなんて書いてあったんだ?
 
刑事:殆ど、同棲相手の文句ですね。どんどん日を増していくごとに、日記の内容もエスカレートしていて……
 
探偵:やっぱり犯人じゃないか?
 
刑事:まだ、認めたとは言っていないので…
 
探偵:……これ、俺が呼ばれた意味、あるのか?
 
刑事:相手が罪を認めない以上、もしかすればの可能性があると思いますので
 
探偵:可能性って言われてもな……。出てくる証拠全てが同棲相手のことばっかりだからな……
 
刑事:でも、分かりませんよ? 実は同棲相手じゃなくて、それを調べていた私が犯人だったりするかもしれないし
 
探偵:急展開すぎるわ
 
刑事:それか、此処にいる探偵さんが実は犯人のかもしれないし……
 
探偵:なんでだよ、よくそんな推理しようと思ったな
 
刑事:というわけで、まだ確定できないため、探偵さんに来ていただきました
 
探偵:何がというわけだ……まぁ、ありがたいけどさ、呼んでくれて。……他に証拠は?
 
刑事:……そういえば
 
探偵:お、何かあったか?
 
刑事:被害者の女性が書いたと思わしきメモが、現場に落ちておりまして
 
探偵:どんなメモだ
 
刑事:血でかかれたものと思われます
 
探偵:最後の力を振り絞って、メッセージを残したか……。なんて書いてあったんだ
 
刑事:「ヒロキは死んでもゆるさない」というメモですね
 
探偵:ヒロキ……? 初めて聞く名前だな、一体誰だそれは?
 
刑事:同棲相手です
 
探偵:やっぱり犯人じゃないか!?
 
刑事:そうでしょうか?
 
探偵:全く疑わないのすごいな。どうやってもそれ以外考えられないだろうが
 
刑事:でも……未だに罪を認めないので……
 
探偵:タフだなぁ
 
刑事:まぁ、ウチはホワイトな警察を目指しているので、恫喝(どうかつ)まがいのことは辞めるように、キツく言われておりまして
 
探偵:そ、そうなのか……でも明らかに犯人確定してるからさ、もっとはかせる努力をしたほうがいいとおもうけどな
 
刑事:っ。電話が……
 
刑事:もしもし……えっ!? なんだって!? あ、あぁ。分かった。連絡ありがとう。切るぞ
 
探偵:なんだ……明らかに刑事さんの様子がおかしい。 もしかして、新事実が見つかったのか?
 
刑事:罪を認めたようです
 
探偵:認めたのかよ
 
刑事:今回はありがとうございました。また、報酬を支払います。今後とも、よしなに
 
探偵:……何しに来たんだ、俺は
 
 
 
 

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