きれいになった尼崎の海を知ってもらいたい。尼崎で釣れた魚を活用した様々な取組み
株式会社尼漁開発
代表取締役 宮本 悦男さん
“釣りの良質スポット”として有名な防波堤「武庫川一文字」に釣り客を運ぶ渡船会社の㈱尼漁開発。
「フィッシュシェアリング」という釣り人が釣ったブリやサワラ等の余剰分を同社が引き取り、こども食堂等へ無償でおすそ分けする取り組みを実施している。「子供達に食べてもらいたい」と釣り客からの魚の提供も増え、昨年は8,000人前の食材を配った。
身を切り取ったあとの魚は、就労継続支援B型事業所に加工の協力を依頼して犬や猫の餌として販売。無添加のためアレルギー症状を持つペットにも安心して食べてもらえると好評で、障害者の安定した雇用と収入確保にも繋がっている。最後まで残ったアラはごみとして捨てていたが、粉末にして肥料に加工。農家や近隣住民等に提供し喜ばれている。
釣った魚を利用するだけでなく、1年に一度稚魚の大量放流を行い海の資源を確保する活動も行う。今後について「尼崎の海を社会見学ツアーとして巡るイベントを考えています。学習と観光の場として展開していきたい」と社長の宮本さん。
きれいになった尼崎の海を多くの人に知ってもらおうと、日々奮闘している。
※尼崎商工会議所所報「あくしい」2024年4月号より