海人くんを好きになった時のこと
海人くんに出会ったのは、2019年の夏だった。
その頃の私は、一生に一度の大きなチャンスを掴み、全力で突っ走り、大敗した後の抜け殻状態だった。沢山のあたたかい声援を浴びた一方で、自分の力ではどうしようもない問題に苦しめられ、現実の辛さに耐えきれずに壊れかけていた。
周囲からの『一旦、休もう』という声に同意しつつ、「もっとやりたいことがあるのに、どうして私はこうなんだ。私はもっとできるはず。」と悔しくて、切なくて堪らなかった。
体の自由が効かずベッドで横になっている時、暇