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環境計量士(濃度関係)環化を攻略してみる そにょ6(Molalityの訳が質量モル濃度ってあれよかよっぽどimmorality?!)
濃度クイズのこたえ
環境計量士の早朝テストということで毎回化学に関するクイズをやっていましたが、今回はこういう問題でした。
化学早朝テスト❤️環境計量士濃度 #環境計量士
— あまびえたん🧜♀️化学系衛生工学(よーかい系V準備中) (@amabietan1) September 27, 2021
答えはリプでお願いします!
1000gの水に250gのグルコース(分子量180)を完全に溶解させると質量パーセント濃度はA、質量モル濃度はBである。最も適切なABは
①A=20%, B=1.1mol/kg
②A=20%, B=1.4mol/kg
③A=25%, B=1.4mol/kg
④A=25%, B=9.46mol/kg
これ、答えは②なのですが、濃度の定義について理解するとき「質量モル濃度」だけがちょっと仲間外れという問題でした。
濃度って言葉を聞くと、前の記事
でも言及したとおり、濃度とはある成分の量を混合物の総量で割った量ですよーってお伝えしたとおり、普通の感覚のものはそのとおりなのです。
なので、質量パーセント濃度とかppmとか体積モル濃度(モル濃度って言ったら普通はこれです)なんてのは、とーたるの体積や重さでかんがえましょ、それが質量パーセント濃度だと、100gに対してグルコースがいくらか。なのです。この問題だと水1,000gとグルコース250g、トータルは1,250g。グルコースだけだと250g。だから、250÷1,250=0.2、つまり20%(こいつを100g取ったらグルコースは20g入ってます。ペロッパフにはちょっと物足りないですねぇ)
ところが、質量モル濃度だけは仲間はずれなのです。もうこれは覚えちゃうしかないです。アトキンス物理化学の記述を引用すると
モル濃度 (molar concentration) (体積モル濃度 (molarity) ということもあり [一部略])は溶質の化学的物質量を溶液の体積で割った量で、mol dm⁻³単位で表すのが普通である。質量モル濃度 (molality) は溶質の化学的物質量を溶媒の質量で割った量で、ふつう溶媒1kg当たりの溶質の量で表す(mol kg⁻¹)
質量モル濃度だけ溶媒。濃度って、総量で割るんちがうのーって感じでものすごく混乱させられるのですが、こいつだけそういうものだって覚えちゃえば良いのかなぁと思います。
もちろん、質量モル濃度は凝固点降下や沸点上昇について議論するとき、体積を気にせず取り扱えるので便利っちゃ便利なのですが個別に理解しておく必要があるのです。(体積濃度だと、温度がかわると体積変わるので)
引用文のLとRをあえて塗りました。LとRって日本人にとって色んな意味で鬼門だし私も右折って言われたら左ウインカー出してどやされるぐらいには右左の感覚がないのですがそれにしても…
もうちょっと訳考えて充ててほしかったよぉ
最後に
環境計量士の試験だと、こういうところを突いてくる問題が過去何度かありました。なので定義理解して計算できるようにする必要があります。でも、実用レベルだと取り扱う誤差範囲に応じてそこまで考えるのか、そこまでカリカリしなくてするかどうかは都度でいいのかなぁと思います。
そもそも、実務だとほとんど体積濃度ですし…(%もw/vがおおい)
参考文献
[1] Wikipedia (en) https://en.wikipedia.org/wiki/Molar_concentration
[2] 『アトキンス物理化学(上)第8版』 Peter Atkins, Julio de Paula 著, 千原 秀明, 中村 亘男 訳 p144
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