見出し画像

環境計量士(濃度関係)環化を攻略してみる そにょ4 (よーかいも溶解の問題は得意じゃないです)

1 はじめに

最近、環境計量士関連では過去問をアンケートにして、クイズみたいにしています。実際受験されるかたや、いつか受けてみたい方。大学生やいっぱい勉強したい高校生の皆様ぜひぽちーとやってみてください。火曜日は化学曜日らしいので、そこに合わせてを基本にしばらくやってみます。

2 問題と答え

H30 3月環化問10 無機塩X(式量120)がある。60℃において36gのXを64gの水に完全に溶かした。これを20℃まで冷却したところ5水和物(X・5H2O)が21g析出した。このときXの物質量濃度はいくらか。5水和物析出後の水溶液の密度は1.0g mL-1で近似できる。
選択肢 ①0.5mg/L ②1.5mg/L ③2.5mg/L ④3.5mg/Lまたは4.5mg/L

こたえは、3の2.5mg/Lになります。

Xは36g、これが64gの水にとけてるのでとーたるは100g
5水和物21gでてきたのでとーたるは100-21=79g=79mL(密度から)
析出5水和物のなかのXは
21×120/(120+5×18)=12g
水溶液中のXの残りは36-12=24g
24g÷120/79×1000≒2.5
79で割るところは80に近似すると早いです。

H22 環化問17 Vw(cm3)の水とVm(cm3)のメタノールを均一に混合してメタノール水溶液を調整した。この水溶液中のメタノールの物質量濃度(mol/L)を求める計算式について正しいものは。ただし、水、メタノール、メタノール水溶液の密度はそれぞれ1、dm、ds(g/cm3)とします。
①(dmVm/32)/(Vw+Vm)×1000
②(32dm/Vm)/(Vw+Vm)×1000
③(32dm/Vm)/(1+dm)×1000
④上記の中に正しい式はない

正解は4です。
メタノールと水を混ぜたとき、体積は単純に混ぜる前のものの和にならないことに注意してください。元の体積からそれぞれ重さを出し、重さを足してメタノール水様液の密度で割って体積を出す必要があります。体積は、二つの和より減ります。(メタノールも高いからお家で実験できないorz)

つまり、メタノール水溶液の体積は水の重さ(Vw×1)とメタノールの重さ(Vmdm)の和を、メタノール水溶液の密度dsで割って
とーたる体積=(Vw+Vmdm)/ds÷1000 (L)
メタノールの物質量は、もとのメタノール体積から出せて
dmVm/32
よって、物質量濃度は、とーたる体積のなかに入っているメタノールの物質量なので、こたえ
(dmVm/32)/{(Vw+Vmdm)/ds}×1000
なので、該当なしとなります。

濃度の定義について(もっかいおさらい)

濃度の定義について、もっかいおさらいします。

特に混合物中の物質を対象に、量を全体積で除した商を示すための量の名称に追加する用語(Jis 『JISハンドブック 49 化学分析』日本規格協会;2008年)
In chemistry, concentration is the abundance of a constituent divided by the total volume of a mixture.
(Wikipedia(EN): https://en.wikipedia.org/wiki/Concentration)
(あまびえっち訳:化学において、濃度とはある成分の量を混合物の総量で割った量である)

総量、というのが一番のポイントです。今日のアンケート

25gのグルコースを100gの水に完全に溶かした。このグルコース水溶液の密度を1g/cm3と近似したときのグルコース水溶液の質量濃度(g/L)は概ね?
①200 g/L ②250 g/L

正直、密度1g/cm3ってのは割とぶっちゃけありえなーい近似だったりするのですが、これもとーたるの重さは125gだから、とーたるの体積は近似で125mLになります。

だから、こたえは①になります。

このへん、言われてもなかなかわかりにくいのは私もわかります。しかもモルカーおっとちがったモルとかいわれるから余計わけわかんないですよね。この辺、何とか動画頑張って用意しますのでそれでゆるちてくださいな。

一つだけイメージするなら、1個11gのビー玉10個(10個110g、50mLの容器にちょうど)と1個5.5gのパチンコ玉10個(10個55g、15mLの容器にちょうど)を混ぜました。この混ざりものは、パチンコ玉がビー玉の隙間に入るので60mLになりました。(全部の重さは165g)

濃度イメージ

このときの、ビー玉の割合を全体の数で考えると10個÷(10+10)個で50%(実は、モルって数の話です。10個をひとまとめにして考えましょうよってやつです。)。ビー玉の重さの割合は110g/165g=2/3です。これを体積で考えると、このどう考えてもまがまがしい混ざりもののビー玉の重さについて考えると、110g/60mL≒1.8kg/Lのビー玉が入ってる、10個/60mL≒170個/Lになるわけです。つまり、1Lのまがまがしい混ざりものの中に17まとまりのビー玉が入っているわけです。

モルってなんか難しいけど、英語版Wikipediaを雑ーに訳すと物質を構成する粒子の数について、1mol=6.02214076×10^23個の粒子(アボガドロ数)としているということです。数がめっちゃおおいだけで、一緒のことです。 (Wikipedia (EN): https://en.wikipedia.org/wiki/Amount_of_substance)

さいごに

いろいろかいちゃいましたが、いまできなくても別にいいのです。試験の日だけできたらほんとによーかいはうれしいです。できたら、学校でおそわったくもわとかしぜことかは忘れてもろて、定義がどーなってるかとかに戻ってもらえると幸いです。遠回りに見えてそれが王道です。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?