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第二の故郷なり得る地

こんにちは

あまてらすプロジェクトです。

今回は電力プロジェクト番外編ということで、私が通う隠岐島前高校についてお話ししようと思います。


私は、新潟県から「地域みらい留学」制度を利用し、高校進学のタイミングで海士町に流れ着きました。(笑)隠岐島前高校は島根県沖を北へ60km、日本海に浮かぶ隠岐島前地域(西ノ島町、海士町・知夫村)唯一の高校です。

冬の高校を上空から


10数年前まで廃校の危機に瀕していたこの学校を救ったのは島外生の存在でした。島の外から高校生を受け入れることで学校は存続できる。


「学区を全国に広げて日本中から生徒を募集しよう!」


そんな前代未聞のプロジェクトが2006年にここ海士町から始まりました。当初は認知度が低いために志願者もわずか。しかし徐々に広がりをみせ、6年後の2012年「島根留学」として島根県の高校に波及していきました。島根留学をモデルとして「地域みらい留学」制度は今や、北は北海道、南は沖縄まで全国33道県100校以上に上ります。

画期的なプロジェクトの成果が実り、島前高校の全校生徒は島外生113人、島内生53人の合計166人まで増加しました。本土の学校に比べれば圧倒的に人数は少ないですが、少人数ならではの良さも沢山あります。

生徒一人に対しての教員数の多さ、放課後には個別最適化した授業を受けることが可能です。また、島前高校は進路が多岐に渡るため、先生方が最後まで伴走してくださる環境も整っています。

そしてこの高校最大の魅力は、何と言っても地域との濃密なかかわりです。島前高校独自のカリキュラムである「夢探究」の授業では、海士町に留まらず西ノ島町や知夫村にも出向きます。授業の中で知り合った方々と交流する中で、幅広い人間関係を構築することができます。農作業の手伝いや漁の手伝いに呼ばれることから、寮生は朝から夕方までお手伝いに行くことも少なくありません。


島前高校に県外生として入学するには寮生活が必須になります。男子は三燈寮、女子は鏡浦寮にそれぞれ入寮して3年間を過ごすことになるのですが、男子寮である三燈寮を少し紹介します。

三燈寮は北は新潟、南は鹿児島まで合計40人弱の男子が共同生活を送っています。40人もの男子高校生が暮らす毎日は一筋縄ではいきません。しかし互いに助け合い支え合いつつ、時には我慢を強いられながら生活をしています。(苦笑)

そんな苦痛を払拭すべく、寮生が主体となっていくつかのイベントも企画し実施しています。毎年恒例の「アーミッシュdayや「蚤の市」、これとは別に夏遊びをすることもあります。

「アーミッシュday」は一日電子機器を使わずに生活する日です。昨年は午前中にサッカーを楽しみ、午後には海で運動会、そして夜は皆で話し合いをして最後に毎年恒例スピッツの「チェリー」を歌いました。毎回プログラムが違うので、楽しみの一つでもあります。

蚤の市は、寮主催のフリーマーケット的なイベントです。今年は海士町内の店舗も出店してくださり、大盛況でした。こうした企画を通して人とのつながりが生まれ、寮生が地域に出ていく一つのきっかけ作りができています。

洗濯,自炊・掃除をしなければ汚部屋一直線!家を出て初めで母のありがたみを知ることができました。家にいては決して気づくことができない一面を寮は教えてくれました。

また、親元を離れて生活するのは不安で心配なこともありました。私のまわりでもホームシックになっている友達が何人もいましたが、彼らはいつしか「家に帰りたくないな…親うるせーし。」と逆に家を嫌うようになりました。(笑)日々の暮らしを積み重ねながら、仲間同士が強い絆で成長していったように思います。

ここまで島前高校を語ってきましたが、いかがだったでしょうか?高校進学、大学進学は年々進路が多様化しています。自分と向き合い納得いくまで調べ、自分にフィットする学校を見つけて、最高の学生生活を送ってください!

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