適材適所

昨日は月末なので、朝からぎっしり家業の手伝い。電話が鳴り止まず、必要な入力もたくさんあって、訪問する方も絶えずいて、バッタバタでした。
月末に連休が重なると、通常こんな感じなのですが、それでも緊急事態宣言中だから抑えめなのかな、という思いは違っていたようでした。

今朝はふと、何十年ぶりに会社に戻ってきた日のことを思い出しました。

昔は、家と会社は1階と2階だったこともあり、その後、離れたけれど、それでも、帰宅時に会社に帰る、というようなことは長くあったので、その慌ただしさの中にいることが日常でした。その後、家を去ってからは会社の仕事に関わることはなくなっていたのですが、久しぶりに何十年ぶりだったか訪れたときに、こんなに流れる時間のスピード速かったんだ!と笑っちゃうやら驚くやら。

なんなんだ、この怒涛の時間の流れは。非効率は悪、のんびり動くこと(母は、のろま、と言う)は人に非ず、的な教え(笑)。これが毎日だったなんて、本当に笑っちゃうのでした。

のんびり考える時間などはなく、鳴り止まない電話を受けながら入力しながらお客さんに対応しながら、とマルチタスクをこなすことが当然。できて、当然。少しでも、効率よく。

そのとき、もう一つの別な仕事のことを思い出していました。

マレーシアから帰国して外郭団体の国際交流の仕事に就くまで、しばらく派遣の仕事に就いていたことがあります。いろんな会社に行きました。保険組合とか携帯電話の会社とかそれから電子機器のリース会社へも行きました。(就職活動していたので、短期で派遣されるものばかりを選択していました)

電子機器のリース会社では、営業事務の仕事でした。営業さんの補佐。見積もりを言われたとおりに作ったり、伝票入力したり、最後の帳簿を合わせたり。

電話もほとんど鳴らず、入力する伝票の額もとても大きいものです。
その分、お金が動くことに時間はかかり、ああでもないこうでもないと案を練ったりされていましたが、流れる時間はとてもゆったり。必要な能力は、瞬発力や臨機応変力ではなく、いろんなアイディアでプレゼンしたりそこを練る力、巧みな話術、など見させていただきました。
あー営業といってもこういう営業もあるんだなあ。そして営業事務といってもこういう営業事務もあるんだなあと思いました。

実家はたまご屋ですからね。薄利多売の極み。(笑)ゼロが何個違うかな、という世界でした。

木々の青さの中で、ふと感じたことでした。

あー、ひと口に営業事務といってもこれだけ仕事が異なるんだなー。

もしはじめに就いた仕事が薄利多売の業界だったとして、こんなに慌ただしくてこんなにいくつものことをしなければならないなんて、私は営業事務に向いてない、と思う方がいるかもしれない。でも、実際はそんなことなくて、それはたまたまその業界に向いてなかっただけかもしれない。

電子機器の営業事務で、いろんなことをじっくり考えて、大きな機器を販売する営業の補佐として、様々なサポートができる人かもしれない。

逆もまた然り。

そう考えると、保育士さんとか、いや、医療者だってそうですよね。こういうの向いてない、というのが、その職種すべてを指すのか、施設規模とか一つ一つあまりにも異なるから…。

自分の適性を見極めて、そこにより合った先で働くほうが自分の力が活かせる。

でも、最初から全部わかるなんて、難しいこと。
だから、そこは諦めず、かといって、簡単に向いてない、ともせず。

私なんて、ほんと、畑違いのことばかりたくさんしてきたけれど、今手の中にあるものは、みんなどれも大事なものだと言える。
このちょこまかの一つ一つが、全て繋がっていて、だから、あっちから頼まれごとしてこっちに反映できるし、こっちの頼まれごとをあっちに紹介できる。

ただ、やり過ぎることは時々あって、そんなときは両手の中にあるものを見直して他の方にお任せしたりお願いしたりお断りしたり、を繰り返す。

たまに間違えて適性のない場所に行くと、めちゃくちゃ後悔する、そして去る。

適材適所ってあるよね、という今日のお話でした。






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