South/iSland物語

第一章
はじまりの物語

1 旗揚げ 


 彼はその日、風を感じていた、と言えばカッコはいいのだが、気分転換にと風に当たりに来ていた。何をするでもなく。ただ、ボーと木の上に座っていた。歌を歌いながら…途中、途中、歌の歌詞を思い出しながら…
「お~い、どこにいるさ~。お~い、ネオ~。」
聞いたことある名だな、歌を中断し考えていたらすぐ真下からさっきの声が、
「ここにいたのか、ネオ。みんな集まっているさ。んっ、どうした?!」
「……ボクの名は…ネオというんですか??」
「あぁ、自分で言ったさぁ。月光騎士ネオガンダムだとよ。ちなみに、オレっちはステイメン。覚えていないか?」
「あっそうか、言ったね。で、みんなはどこにいるの?」
「そこの池の前で待っている。もうすぐ、旗揚げさ!く~うれしいなぁ。」

 池の前では、まだか、まだかと人が集まっていた。この人たちは、このサザンアイランドの住人、烈光店とSPようしょくグループの社員達である。もうみんなの顔には笑みがうかんでいる。そこに、ステとネオが到着した。それを見て、よしと立ち上がった一人の人がいた。その人は、話し始めた。
「本日の司会進行役は、私、サンダーバロン(せーんむ)がさせていただきます。それではこれから、旗揚げ式を始めます。一同、礼!」
  チャンチャーンチャン!!  ぱちぱちぱち。
こうして、旗揚げ式は始まり、ど偉い人のながいながーい話しや社員代表のあいさつなど着々と進んでいった。最後に次々と名前が読み上げられそれぞれの配属先が決まっていった。
「みんな、たのしんでね!!!」と、捨て台詞のような閉式のことばを残し、せーんむはどんちゃん騒ぎの中へ消えていった。
狂乱の夜はふけていく・・・。

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