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【落ちた】 2023.11.4 32歳独立個人事業主女子 DALF C1 受験感想と反省

力及ばす。というのも明日まだ残りPO(口頭論述)を残しつつ、すでに確信して開き直っているからです。というわけで、試験4分の3を終えた状態でありますが、こうすればもっと良くなるんじゃないか?むしろ自分、新しい仕事にも慣れない中で少しでも頑張ったんじゃないか、ということなど含めて振り返り、余すところなくたくさん書いて行こうと思います。脳汁がドバドバ出ているので、今がチャンスと思って。今日の分の試験が終わって、わたし、本当に喉から手が出るほど欲しかった資格なんだろうなあと実感しました。

反省点

1、自信をつけることができなかった。

やはりこれが一番でした。2ヶ月で準備はB2ではできたかもしれないですが、(言い訳かもしれないですが)C1申込時は新しい仕事始めたばかりで、とにかく勢いで申込してしまったことです。振り返ると30代の2ヶ月というのは、心身と環境ダブルでいろんなことが起こるのですね。体が太ったり、突然夜に学生のころの勉強のできなさや、今となってはもうどうでもいい昔働いていた会社でのミスでめちゃくちゃ怒られたこと、過去の恋愛など思い起こして自信を喪失して泣き出したり色々と大変でした。(フラッシュバックとか、思春期かよ、、)

2、ギリギリの毎回の課題のこなし方だった。

前回、オンラインレッスンをB2では大いに活用したと書きました。C1ももちろん有効なのですが、オンラインレッスンは直前まで何をしてもいいということから、本当にサンテーズを書くことと、Le Mondeレベルの長文を読むことと、速すぎるリスニングが大嫌いで(ほとんどダメじゃん)、ただただスピーキングが好きなたちなので、本当に辛かった。この記事でひたすら繰り返しますが、フランス語で表現するということをどれだけ楽しめるかというのがキーワードでしょうか。
直前に準備する自分が悪い、と考えるともっと自分で自分を責めそうなので、直前でも準備すれば、ちゃんと授業に望めるような基礎力をつけたい。これが目標となるでしょう笑

3、人と比べて焦りすぎた。

京都で出会った優秀な子はフランスに旅立ってしまいましたが、彼女ではなくわたしがフランスにいた当時に出会った優秀な留学生たちと比較してしまいました。もちろんその中に日本人でフランス政府奨学金給費生の人はゴロゴロいて、彼らが学生のうちにC1を取っているのに、わたしは32歳でB2受かった次のステップで苦しんでいる、なんて情けないのだ、と感じていました。さらには語学インフルエンサーたちと自分の比較。YoutubeでC1を取ったという人たちの勉強メソッドを学ぶのはとてもいいのですが、あまりエスカレートしてしまうと、もう資格を取ってしまった彼らとまだ一つの課題もこなせていない自分と比較したり、本当は修士行きたかったなあなんてどんどん自分が選んだ道に対して自信や、他の道を選んだ人たちに対する羨望が生まれてきてしまうのです。C1ともなると、フランスの現地でマスターの勉強をする必須項目になってきますので、彼らは修士のためにC1なんだろうなあ、いいなあ、わたしも若い時にお金を計画的に貯めていけばよかったよなんて思うものです。
対策。2024-2025計画をもう一度振り返って、将来の夢に対する意思の肉付けをする。

4、スマホ依存との戦いに負けた。

上記の比較を増長させたのが、情報収集中のYoutubeやブログ記事。それをスマホで見ていたものですから、これが大変邪魔をしました。また、ひょんな広告からゲームをダウンロードしてしまい、一時期ハマってしまったのが時間を食ってしまった原因です。こういった息抜きにゲームを使うのはよくないですね。日本語の小説や、散歩、コーヒー、水などがいいかな。依存しない勉強の環境作りが課題です。すでにスマホロックの鍵付きの箱を使用してはいるのですが、長時間ロックをするとそれはそれで日常生活に支障をきたしてしまうので、1〜4時間くらいに小分けしてやるのがいいかもしれません。日によっては12時間くらいスマホロックをしたりしてました。反動がすごかったけど。

5、フランス語の勉強を楽しめなかった。

オンラインレッスンの中で、つい漏らしてしまったのが、「B2はここまでやったから受かるけど、本当にC1はレベルが高すぎて大変。サンテーズはどのエッセンスを取っていったらいいのかわからない」と吐露してしまいました。愚痴を授業中漏らしてしまうなんて。。。お付き合いいただいた先生にもほんと感謝と、謝罪です。これから立て直すこと、メッセージをお送りし直すことから始めましょうか。

どうしたら、フランス語の勉強を楽しめるのか?と、思うに、「〇〇ができるようになる」という経験をたくさんこなすことかと思います。
「好きな歌が歌えるようになる」「道案内ができる」「日本人のヘンな面白い習慣について、話すことができる」「好きなネトフリの映画を理解できる」などなど。

6、基本をおろそかにしがちだった。

B2→C1のステップアップで一番実力のなさを感じたのは、読む量と書く量です。(喋る量は私は問題なさそうです笑。)これらは圧倒的な練習量を費やしてから質が生まれるなと思います。具体的に何を読むか、というのも後々戦略を練っていきたいもの。シンプルな動詞一つ取っても、それに付随する前置詞一つの使用を間違えればで減点の対象となってしまうし、関係代名詞をうまく活用した高度な文も基本の文法をこなしてからこそです。本当にこれは悔しい点でした。なので、次の受験での6月に向けては、長い文章を書く癖をつけたいと思っています。

具体的に考えられる対策
・読む
→何を読むか?→やみくもにここでle figaroとか、le mondeを出すのも、難しすぎて私のレベルではまだ早いと思うので、今持っているC1のテキストの文章を読み込んで、面白いと思った題材にはGoogleをかけて記事をひたすら読んでみるなど。
・書く
→書く分野はさらに細分化されます。アクサンと動詞の活用を含めたスペルミス多いという細かい点と、論理的で説得力を持たせる書き方を身につけること。今構想中ですが、短い文章にはインスタを活用できるかなと思います。

7、頭も体も部屋もスッキリという毎日をつくれなかった。

予復習のサイクル、毎日のリスニング、精読多読の練習、書く練習
何より、会社員時代特技にしていた朝の早起きが、7:00にでも起きれば優秀という状態になってしまいました。
ルンバだけはしっかり働いてくれていて、床だけ綺麗な部屋ですが、物は多くキッチンも汚れが目立っていたなと反省。睡眠の質も改善したいと思います。
それと定期的なランニング。マラソンにも出るので、これを理由に月刊走行距離100キロ、1週間25キロ、1日2〜3キロの習慣化をしっかりしたいと思います。
そして思うのは、家のものをどんどん減らしていきたいと思います。そして毎日の家事や何か選ぶ、選択するという日常をもっとシンプルにしたい。最近洋服をほとんど黒と白にしようと考えています。

試験当日、どんな問題が出たか。

※申し訳ないのですが、試験終了数日後にこのパートは書いていて、すでに何のテーマがどこで出たか?というのがうろ覚えです。あの「読めない辛さ」を忘れてしまっています。何ということでしょう、、。ホットな情報を期待していた方、申し訳ございません。

CO (リスニング)

Part1 は毎日の生活のバランス、日々のルーティンがいかに人生を幸せに、生産的ににするかの内容でした。キーワードはéquilibre, santé mentale, sport etc.

Part1にはインタビュー形式が多くて、その分野の研究者が少なくとも2人以上出て、3人の聞き分けが大事になります。今回は男性のインタビュアー1人と、研究者男女1人ずつ。合計3人でのラジオでのトークが使用されています。誰が今喋っている、というのはもちろん把握ができたけれども、内容が高度すぎてついていけませんでした。多くの合格者はここをスルーして他を得点源にするとのことですが、やはり耳から入る情報は言語では生命線なので次回受ける時は15/25くらいとるくらいいい点数を取りたいです。B2では、QCM(選択式回答)のみでしたので、COは得点源でした。C1ともなると、回答を簡単な文章にしなくてはいけないので、書いている間に音が流れていくという、致命的な問題があります。リスニング中のメモの仕方の工夫がキーポイントかもしれません。リスニングの音声つきの教材をうまく使って、精読ならぬ精聴をしたいなあと思います。日々のニュースは政治などが多いのですが、実際のDALFには政党や戦争、特定の国の名前はでてこなくて、フランス国内社会問題と、世界の環境問題が多いです。で、環境問題に関してもこれがさらに枝分かれをします。

Part2, Part3は、一回しか読まれない、短くかつ内容の難易度も高く、速度もなかなかの問題です。しかし、QCMの回答方式なので、少し落ち着いて解けるような問題でした。

CE (読解)

B2とC1と比較して驚いたのは、問題数が2つから1つに減ったことと、C1になると一文が長いということ。なので、動詞と関係代名詞をとらえながら、高度な文の構造を理解し、適切に回答できるかがキーポイントかと思いました。

PE(文書作成)


1,synthèse
・PART 1 néo-rureauxが出ました。この単語が日本語では「反都市化」と略されていてその単語すら知らなかったことに愕然。l'urbanismeで勉強してたつもりだったのですが、試験が終わった後、そのまま翻訳すると、「新しい田舎」というように翻訳されるのですが、もっと意味が深い物でした。
・ビーガンと肉食の世代間での両立、食の過剰消費がテーマ。例として世界で肉を過消費すると二酸化炭素の排出に直接関連することなどが書かれていました。

2, argumentation 
これは好きでした。今回出てきた問題は、意見を記事に載せるために文章を書けというものでした。前出のサンテーズの文章内に出てきたテーマを踏まえて、子どもを持つ親の立場になって、環境問題・過剰消費・現代社会の健康問題があるがどのように子どもにその解決方法を教えていくか、という内容でした。その回答として、①食品会社が主宰する食育教育のイベントに親子で参加する。どのような食生活が一番健康なのかということを、親子で一緒に学ぶ。②一緒に料理をする。もちろん買い物から一緒に行く。そこで手に取った食材はどこからきたものなのか、どうやって作られたものなのかと一緒に考える。③環境問題について、生活に密接しているものを一緒に考える。NGOなどに一緒に寄付をしに行く
といった内容を書いた気がします。(うろ覚え)

PO(口頭表現)


CO、CE、PEが土曜日に行われた後の翌日。これは、個人的に楽しかったです。
・環境問題と企業責任。ESG投資に近い内容が出ました。二酸化炭素排出量増加の原因は多々あれど、生産活動以外にも企業活動が原因の点も多くあり、責任が伴うということ。具体的には、会社勤めの人は、毎日通勤に車などを利用することで二酸化炭素の排出の増加の一端を担っているということ。
金融の分野で働いているので、とても興味深かったです。ESG投資について、論じたかったけれども、あまりフランス語で話したことがなかったから、避けてしまいました。CSRは簡単に質疑応答で説明したかな。都市化にも言及されてた記事でした。
・森林破壊と経済の発展について、環境問題に触れながら果たしてどうするべきか、という記事。パーム油の生産と森林破壊が進むということを題材にした記事も出ていました。

以上2つの文章(2記事合計:A4サイズ2点)でした。テーマはもちろん環境問題と日本語で表現すると思うのですが、それだけではない深さ、意見の論理の強さを求められるのがC1だなと実感しています。なので、振り返って思うのは、日本語でまずそれができるかということです。この点に関しては、私は学生時代の法学部での勉強と、社会人になってからの営業職の経験が本当に生きていると思います。何よりも複雑な事柄を、自分で咀嚼して理解、論理的に話の構成を立て、ユーモアや何よりも面白いと思って聞き手や読み手に感じてもらうような表現のトレーニングが大事です。

60分の時間があるのですが、私は文章の読み込みに20分、構成作り(日本語で作る)に20分、構成のメモをフランス語に直したりする作業に20分でフルに60分使いました。アドレナリンがドバドバ出てくるような時間でした。解いている時は、文章を読んでいるとき「この表現わからなかった、この単語調べなきゃ、、」という思いも強くありました。C1のPEは仏仏辞書の使用が認められていますが、多くの人の受験記録をYoutubeやPodCastで見る限り、そんな暇はない、というのが大多数の意見です。また、問題の性質からして精読を求められているような状況でもないので、どうしもわからない単語で且つその言葉の意味を理解していないと口頭表現に困るといういう場合に使用するという感じです。私も一つの単語を調べるときしか使いませんでした。

私はこの分野に関しては、構成が命といわれました。練習時点で何度も同じミスをしてしまったのですが、何回も指導いただいたおかげでこの点はバッチリだったかなと思います。
B2での受験時、私はPOが一番自信があり、面接も受け答えしたり討論するのが好きでした。しかし、結果はまさかの7点(25点中)、、。半分の13点以上はとっておきたかった所でしたが、このような結果に。幸いにも他の分野でカバーをして、合格はできたのですが、未だにトラウマとなっています。後から先生の分析によると、喋りすぎという指摘が。正しい内容・文法で正しい量の回答が必要だと。あとは先生の相性が悪かったかも、と。なので当時はショックでした。
そういった経験もあり、C1の面接に挑むときはフラットな状態で待機していた気がします。これだけ、またやりたい試験です。(どんだけ笑)

そんな中でもここ2ヶ月嬉しいことがいくつか

・フランス語コンクールに提出した文書選ばれました。当日スピーチをします。3年目の悲願のものでした。今はこの準備にフォーカスしています。
・飲酒量を減らすことができた。興味が減った。
・新しい仕事で、新しいボスからの金言が自分の勉強にも生きている。あと、自分が夢中になっているものを応援してくれる。
・「語学はAIで十分、だからやらない」という言葉にムッときて、「AIが私たちの勉強を助ける、効率化する」と言い返して、自分はこんなにもフランス語をマスターしたいという気持ちが強かったのだなと感じたこと。
・愛聴しているHugo Décryptのファンになったこと。
・もっとAIで言語学習を深く広く学習できないか、とインターネットのリソースにものすごい期待をしているということ。実際、Youtubeは本当にすごくて、日々日々その素晴らしいコンテンツたちに心を打たれています。
・美容の効果をものすごい実感したこと。この2ヶ月で行ったまつげパーマ、ネイル、前髪カット、ブラジリアンワックス、酵素風呂の時間は本当に至福でした。特に脱毛を担当している方とのお話が大好き。

対策
・ルーティーン自動化で何か上手くできないか。
・ボキャブラリーを増やすために、テキストの問題からキーワードを探る。
・夢中になるための仕掛けや、モチベーション作り。B2の試験が終わったあの瞬間を思い出せ。(これを読み返せ、笑)

具体的に
・Permettre、faire、evoquer使った「SがAにBをもたらす、〜させる」という表現のストック
・全分野共通ですが、取り扱われる分野のリスト化と、チェックを消化できる毎日のタスクの細分化が必要かなと思います。

今後の夢を描こう
・固い目標と柔らかい夢を描く。
京都でフランス語コミュニティを主宰しているのもあり、フランス語初学者の方からどうやって勉強したのかという質問をいただくことが多いのですが、この言葉は自分に返ってきたような気がします。
固い目標というのは、例えば20XX年フランスに住む、とか、DALF C1を次の試験で取るとか、通訳案内士の資格に合格するとか、交換留学に採用されるとか、数字や合格・不合格、客観的評価が伴っている目標です。そうでなければ「頑張っている」ことが目的化しかねません。ここは少し自分自身にも厳しい言葉をかけてしまいますが、私は大学生の時はもっとフランス語の進歩ができたらと願うにも関わらず、なかなかうまくいきませんでした。その原因の一つが思い切ってフランス語の高いレベルの試験にチャレンジしなかったことです。2級そこそこで満足していたのです。社会人になって、もっとうまくなりたいなと思っても何となくでしか資格試験を受けなかった。しかし京都に移住してきて、本当に好きなもの・好きな街・東京の煩わしさがない世界に降り立ってから、こんなにも自分の好きなことに浸れることは素晴らしいことで、これを深める手は他にないと思ったのがアクセルを強めるきっかけとなりました。実に30歳になってからの話で、何とも遅い炎の燃え上がりです。もっとDELFの壁にぶつかったりするのが早かったのなら、と感じています。
柔らかい目標というのは、前者とは逆に数字では測れない目標です。私の究極のフランス語での目標は、日本の文化・社会・経済をフランス語で語れる日本人になりたい、です。とってもアブストラクトですけど、自分が一生かけて取り組むに値する目標であります。私はフランスに住んでフランス人のようにフランス社会に溶け込むことが人生の目標ではありません。日本人の伝統・社会・築き上げてきたもの、それを面白いと思ってくれる大きな国の一つがフランスという国で、彼らにその奥深さを伝えられたりしたいというのが使命と思っています。そうでなければ、日本文化というものは日本語の中で生まれ、日本語で楽しまれ、日本語だけれ語り継がれていく。もちろん先人たちの努力のおかげで、日本文化・社会というのはとてもユニークだとすでに知られています。しかしこれから先は?AIが進歩してもネットにない日本文化の体験というのは、求められています。そういった期待に応えたい。それが叶えられるのは、京都という土地しかない。ここで夢を叶えたいな、そんな思いがあります。

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