大人になってから軽度知的障害だと診断された話

「軽度知的障害です。」




それを聞いてなんとなく納得した。

子どもの頃から空気読めなくて、忘れ物もしやすくて、暗黙のルールが分からなくてそれが成人してからも続いたし
たくさん周りの人に迷惑をかけたこともあった。
言葉を覚えるのも喋れるのも人より遅くて
成人してても「小学生と喋ってるみたい」と言われることもあった。
そしたら私のこと3年間見てくれたとある大人の方に心療内科を薦められ知能検査をしてようやく判明したのだ。

軽度知的障害というのは私の場合だと
IQが68で小学校高学年の知能。
軽度だと自分自身でも周りの人も気付かない。
家族でさえも学校の先生でさえも友達でさえも。
お金の計算とか無理だし、難しい書類を読むのも苦手。人の話を理解するのも少し時間がかかる。
あとこれは性格だと思うが気持ちの切り替えも難しい。

診断されてからはスッキリしているし、すぐに受け入れられた。
だって自分の取扱説明書が出来たようなものだから。
そのおかげで自分の得意なところと苦手なところがハッキリと分かってきた。
繰り返し行っていく作業は得意。やることが決まってるならそれを繰り返しながら覚えることは出来る。
苦手なところはたくさん(笑)

受け入れたって言っても正直しんどかったこともあった。
悩むこともたくさんあった。
人の話をどうしても理解できなかった時だって
上手く作業できない時だって
失敗した時だって
「なんで軽度知的障害になったんだろう。」
「周りみたいに普通の人になりたかった。」って。

でも障害が判明されてなかった頃の方が生きづらかった。
人とコミュニケーション取れなくてクラスメイトも離れていって、授業もついていけなくて、出来ないこと、全て自分の努力不足だと思っててどう頑張っても周りが出来てることを私は出来なくて悔しかった。
「なんで出来ないの?」って言われることも多かったし、いや、私もなんで出来ないのか分からない。分からないから苦しい。
家族も学校の先生も友達にもたくさん悩ませてしまったと思う。

でも今になって思うのは私もどう人と関わればいいか分からなかったようにクラスメイトも私とどう関わればいいのか分かんなかったんじゃないかと。

そう考え始めてから、人に嫌われるのが怖くて人を信用出来なかった私がいつの間にか人を好きになってた。人と話すことが楽しくて大好きになってた。

そうしていくうちにだんだん趣味も増えてコミュニティも増えて周りに人が増えた。

周りから見たら私はきっとズレてるから
おかしいところたくさんあるかも知れない。
でもそんなおかしい私も大好きなのだ。


学生の時に「人と違う」と悩んでた私へ
もう大丈夫。
そんな私を好きでいてくれる人もいて
私の個性を面白いと笑ってくれる人もいて
大事にしてくれる人も思ったよりも
これからいっぱい出会えるから。
大丈夫。大丈夫。
だからさ、自分のこと大好きでいてね。
大事にしてね。


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