＜論文紹介＞行動が変わる：5 段階

■結論：気づいて、やること決めて、計画立てて、やってみて、続ける
この繰り返し

論文情報：Prochaska, J. O., DiClemente, C. C., & Norcross, J. C. (1992). 

In search of how people change: Applications to addictive behaviors. American Psychologist, 47(9), 1102–1114.

論題：人がどのように変わるのかを求めて 依存性行動への応用

概要：治療の有無にかかわらず、人々がどのようにして意図的に中毒性の行動を変更するかは、行動科学者にはよく理解されていません。

この論文では、変更の段階とプロセスの主要なトランス理論的な構成を使用して、自力で中毒性を変更する人と専門家が変更を促進する人を対象にした研究を要約しています。

依存性行動の修正は、5つの段階を経て進行していくことになります：

①事前熟考、②熟考、③準備、④行動、⑤維持

依存症の終了前にはこれらの段階を数回繰り返すのが典型的なパターンです。

複数の研究は、これらの段階とこれらの段階を経て進行するために使用される有限で共通の変化プロセスのセットを強く支持しています。

今日までの研究では、心理療法の多様な理論から変化のプロセスと段階を体系的に統合した変化の理論的なモデルが支持されています。

原文：In search of how people change: Applications to addictive behaviors.

How people intentionally change addictive behaviors with and without treatment is not well understood by behavioral scientists. This article summarizes research on self-initiated and professionally facilitated change of addictive behaviors using the key transtheoretical constructs of stages and processes of change. Modification of addictive behaviors involves progression through 5 stages: precontemplation, contemplation, preparation, action, and maintenance; and individuals typically recycle through these stages several times before termination of the addiction. Multiple studies provide strong support for these stages as well as for a finite and common set of change processes used to progress through the stages. Research to date supports a transtheoretical model of change that systematically integrates the stages with processes of change from diverse theories of psychotherapy.

論文は以下から読むことができます。

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まとめ：各段階の特徴と関わり方

第一段階　熟考前

自分に問題があることに気がついていない段階。自分のニーズに気づくように関わる。

第二段階　熟考

自分に問題があることに気が付いているが、行動を変化させるまでにはいたらない段階。動機づけして、具体的な計画をつくる。

第三段階　準備

行動を変化させる準備をしている段階。明確な活動計画を立てて、少しずつ実施していく。

第四段階　行為

自分を変化させるために行動をはじめる時期。フィードバックや強化策を使って支援する。

第五段階　維持

フォローアップして後戻りしないように支援する。

参考：『カウンセリング練習帳』
著者：水野修次郎　　
出版：ブレーン出版、２００１年

参考：「一目で分かるヘルスポロモーション　理論と実践ガイドブック」
編：国立保健医療科学院、２００８年

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