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こんな「オンライン」セミナーは失敗する!

■結論:やりがちなミスを知って、事前準備で回避しよう。

 参加者の満足度が低い研修には、オンライン研修ならではのルールを守れていないことが考えられます。

「講師」が犯しやすいミスを見ていきましょう。

(1)時間通りに始めない。終わらない。

 オンライン研修では、早めにログインして開始時刻よりも前に入室してきた人たちに感謝を伝えることで、時間を守ることの大切さを共有できます。

(2)ソフトオープニングをしない

 ソフトオープニングとは、セミナーを始める前の準備運動のことです。研修が始まるまでタイトルを表示しておくのではなく、アクティビティを示してくことがコツです。

例えば、キーワードになる単語やパズル、視覚的な画像などを使って、研修が始まるまでの数分間をテーマについて参加者に考えてもらう時間にします。

(3)配布資料がない

 たとえ白紙だとしても配布資料は必要です。参加者のほとんどは、研修で何を学ぶことができるのか、そして重要な要素は何かを知りたいと思っています。

 適切な配布資料の3原則
1)視覚的であること。デザインや画像を使って工夫する。
2)書き込むスペースを設けること。書くことで思い出しやすくなる。
3)話のまとまりごとに、一つのかたまりにする。

(4)扱う内容が多すぎる

 対面型の研修に比べて、オンラインで参加者とやりとりをすると1.3倍の時
間がかかることが分かっています。

対面と同じ時間でオンライン研修を企画する場合には、内容を絞って大切なところだけを扱うようにします。

その代わりに、詳しく知りたい人向けに補足情報を検索する方法を伝えます。これで、参加者は必要になったときにそこにアクセスして情報を参照することができます。

(5)講義の連続

「講義による死」(シャロン・ボウマン)という言葉があるように、講義の
連続は参加者のモチベーションを台無しにします。講義の代わりに、本書にあるようなアクティビティを取り入れてみてください。

 他にも、講義中心の研修から双方向の研修に変えるアイデアはあります。

双方向研修へのアイデア
1)一つの話を、5分間の話に分割してみる。
2)専門知識のある参加者にゲストスピーカーとして話してもらう。
3)時々、振り返る時間をとって、ワークシートに書き留めてもらう。
4)講義の全体を通して参加者に質問して、チャットに書き込んでもらう。こで出てきた例やアイデアを使用する。
5)ブレイクアウトルームを活用して講師から投げかけられた質問について、参加者が検討する時間を設ける。

このように、オンラインの特性をいかした研修を企画する際には、対面とは
違った工夫が求められます。「誰が話すか」よりも「何を学んだか」に焦点を当てるのがコツのようです。

参考文献:『オンライン研修アクティビティ』

著者:ベッキー・パイク
監訳:中村文子
出版:日本能率協会マネジメントセンター、2021年

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