#はじめての仕事 │ 春のチャレンジ

はじめての仕事と聞いて皆さんは何を思い浮かべますか?

最初に就職した会社のこと?それとも学生時代のアルバイト?フリーランスになるための足がかりの仕事?

はじめての仕事といっても色々ありますね。今日は入社してから初めて褒められた、仕事について書きますね。

当時はオリンピックが目前に控えていて、観光産業はとても大変だけど変化があって面白そうな世界に思えた。就活中に大きめの怪我をするなどのトラブルもあったけれど、ご縁があって観光関連産業の接客業につくことになった。

恥ずかしながら人生初めての仕事で、最初にどんなお客様をご案内したのか、緊張で全く覚えていない。最初の一年は途中から精神的にも疲れてしまって、正確には多分顔を見れば思い出せるのだろうけれど、海馬の奥に封印されてしまっているのだと思う。

当時、1日大体平均50人くらいのお客様と顔を合わせていたので、仕事に慣れた頃のお客様の顔と名前は大体一発で覚えられていたのだけれど、最初のころというのは殆ど海外のお客様で、あまりお名前まで覚えることができなかった。

業界で先輩からの体験談みたいな話を聞く時、初めて担当したお客様のことはよく覚えています、という話はよくあるエピソードだ。今改めて思うと、本当は初めてではなくて、特に思い入れのある方だったから話せたのではないかと思う。

そういう人だったら、どれだけ時間が経ってもきっと覚えていられるから。

はじめての仕事といえば。接客以外でとても嬉しくて覚えていたことがある。
半年に1回くらいのペースで回ってくる施設の公式ブログの更新をさせてもらった時のことだ。

記事の内容から写真まで全て自分で制作をし、それを先輩のチェックを経て公開できるというものだった。

今これだけ毎日書いていると、当たり前のような、そして何の変哲もない雑務にはいるのかも知れないけれど、私にとっては何よりもそれが楽しくて。初めて自分で何かを作ったっていう喜びが大きかった。

撮った写真や文章を褒めていただいて、たった700文字程度の文章だったけれど、当時エリアのリーダーも来ていて直接褒めてもらえたことが嬉しかった。

あとで思い返せば、他から見たら話しかけるのが恐れ多いくらいの上の人だったけれど、当時の私はあんまり気にせず喜んでいた。

文章を書く上ではじめて達成感を得た仕事だった。

最近あることがきっかけで、当時出会った大事な人たちのことを数ヶ月かけて完全に思い出して、とても懐かしい気持ちになった。また会いたい、心の底からそう思える人たちだった。

彼らに手紙を書こうと思って、はや4ヶ月が経とうとしている。とても言葉にするのが難しいくらい色々な気持ちが溢れて止まらない。

溢れて止まらないなんて、今まで感じたことがなかったような気がする。日々の中で出会いも人との触れ合いも減ってしまったけれど、想いを馳せればいつでも心に会える気がする。


はじめての仕事。これを読む人は社会人か社会人になる直前の人が多いのだろうと思う。世の中、理不尽なことだらけでびっくりすることもあると思う。

それでも、人に優しくいられるような自分で居られるように。心の拠り所だけはどこかに複数持っていてほしい。嫌になったら逃げていい。逃げてから考えていい。

楽しいこともたくさんある。達成感とも出会えると思う。自分が何に喜びを感じるのか分かるまで私みたいに時間がかかってしまうこともあるだろうけれど。心だけはどうか、自由でいてね。

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