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推しが素晴らしいこの世界の話


自分と似たような感性を持つ、そんな推しに出会ったのは、高校3年生の11月だった。

私は少し普通の人とは違う高校に通っていて、
1週間のうちに特定の教科の授業を10時間以上受けていた。

だから、進学方法も少し特殊。8割が推薦で進学。
1割が就職。もう1割が一般受験。
イメージは大学の付属校に近いかもしれない。

夏休みの多くを一般の自己推薦に費やし、
挙げ句の果てに不合格になった私は
2学期になると一般受験の勉強の遅れを取り戻す為に、
一部の授業を休んだり、午後に受験とは
全く関係のない教科がある時は家に帰るようにしていた。

友達と遊ぶなんて事はほぼしなかった。
昼には誰もいない家に帰り、適当にお昼を用意して食べる。
静かな部屋で1人でご飯を食べる。

華のJKとも呼ばれるそんな時間を
そんな風に費やしたのは、
ある出来事がきっかけで人間不信になっていて
他人と過ごす時間があまりにも億劫になっていたからだった。

受験を理由に早退。誰にも気遣うことなく、1人でいられるのは楽だったから、特に寂しいとは思えなかったけれど、退屈はしていた。
ある時ふと思い返したように、小・中学生の時にハマったニコニコ動画を開いてみると
急上昇1位の動画のタイトルが目に止まった。

『全員を幸せに導く!1日目』

2013年11月。私はその日、人生で初めてゲーム実況をみた。

いつの間にか、それが日々の楽しみになっていた。

自分の高校生活はロクでもなかったけれど、
画面の中の主人公たちには本当に幸せになってほしいと思った。

2014年3月、その実況は終了して
私は4月から大学生になった。

受験の結果は散々だったけれど、
志望校に落ちた結果が功を奏したのか、
とても有意義な4年間を過ごすことができた。

もちろん大変なことも沢山あって、
今思えば4年の中で半年以上の体調不良が2回もあったし、
アレルギーで蕁麻疹が出て自分もアレルギーおばけだって知ったし、
ずっと信じていて、支えにしてきたものを自ら手放したこともあった
泣きながら怒ることも、ふらふらになりながら
みんなで走り回ってイベントを行ったこともあった
忙し過ぎる4年としんどかった過去の3年と
社会人になってからの5年。

あの日々があって、今の自分がいることに繋がっている。


忙し過ぎた4年間は、一時期ゲーム実況からも離れていたけれど、辛い時、何もできない時はいつも推しの動画やラジオを観て励まされていて、
最近は少し余裕ができたから、今まで見れなかった分も驚くほどの周回遅れで視聴している。

こうして、初めてゲーム実況を観た日から
9年も経ちました。

そして今、私は推しが好きな漫画を読んでいる。
『ガチ恋粘着獣』というタイトルからして
手に取るのを一瞬戸惑うような漫画である。

最初の数話はええっ〜となる展開だったり
耐性がない内容だったりだけれど
気がつけば、しっかりと20話以上読んでしまっている自分がいるし
何なら漫画の中のキャラクターたちに頑張れって本気で応援したくなるくらいな自分がいることに気が付いて笑ってしまった。

ああ、私、こんなにもホントに心を動かされる作品と出会わせてくれる人がいるなんて
同じものをみて心を動かされるような人が存在してるなんて不思議でたまらない。

幼い頃から、人と価値観が合わないな
生まれてくる時代を間違えたのだろうかと
1人で浴槽につかりながら、何度も思い悩むこともあったけれど

今は心からこの時代に生まれて、
こんなにも面白くて夢中になれる世界を見せてくれて、
尊敬してやまない人と同じ時代に生まれてくることができて
本当に良かったなと思っています。

いつか、感謝を伝えられる時が来たらいいなと
改めて思う今日でした。

招き猫の日に想う。
(結局、12周年記念で参拝されていた豪徳寺にはまだ脚を運べていない。そのうち行きたい)

この記事を読んで誰のことか分かる人がいたら凄いなと思うけど、
きっといつか本人にも届くかな?
読んでもらえたらこの上ない幸せです。

こんちゃーす!から始まる世界がこんなにも
楽しくて人生の支えになるなんて思ってもみなかった、
ありがとうございます。
これからも一生ついていきます。

9月のニコ生も楽しみだなあ。

22.09.29(Thu)

#推しへの愛を語る

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