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「こども返り」は生存戦略!

先日、仕事で「幼児退行」について調べていたときのこと。
興味深い主張を見つけて、「なるほど、幼児退行は生存戦略だ!」と思いました。

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人には、防衛機制という心のシステムがあります。人が不安・ストレスなどの不快な体験をしたとき、それを軽減しようとする無意識の心の働きです。
つまり、心が不安やストレスで壊れてしまわないようにする防御プログラムです。

幼児退行は、そんな防衛機制のひとつです。
具体的には、「乳児期・幼児期など、両親やきょうだいに守られていた頃、あるいは楽しかった頃に戻り、心のエネルギーを回復するための無意識的な反応」だそうです。
「赤ちゃん返り」「こども返り」なんて呼ばれることもありますね。

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本題に戻ります。とあるサイトで、幼児退行に関するおもしろい指摘を見つけました。このように書かれています。

「幼児退行」とは未熟な防衛機制と一般的に言われますが、普段生活していく中で、私たちも「幼児退行」を無意識に取り入れながら自分をコントロールしていると思います。

例えば、ディズニーランドやUSJで我を忘れて子供のようにはしゃぐことなど、幼児退行と言えるのではないでしょうか。

社会生活での積み重なるストレスから身を置き、リフレッシュすることでまた頑張るためのエネルギーを回復しています。

セノーテ訪問看護ステーション」より


我を忘れて子どものようにはしゃいでみたら「すごく楽しい!」って感じた経験、ありませんか?

私は、むかし保育園で保育補助のバイトをしていたときのことを思い出しました。

運動会では、大人(保護者・職員)だけが参加するプログラムがあるのですが、そのときの大人たちの全力ぶりったら。
大の大人たちがめちゃめちゃ真剣な顔つきでしっぽとりをしていて、それを口をあんぐり開けて見守る子どもたち…。親を応援するどころか、ちょっとビックリしている様子すらありました(笑)

競技が終わったあと、親御さんたちは汗だくながらもとても清々しくて晴れやかな表情。それだけマジになって楽しんでいたのが分かりました。
こうして思いっきり「マジ」になることが、ある種の解放(リフレッシュ)なったのでしょう。


もう少し違う例を考えてみます。
私は、小学校時代の友人たちと今でもときどき遊ぶことがあります。「最近どうよ?」という話もしますが、なんだかんだ昔の話が一番盛り上がります。

「3年生のとき、あれやったの覚えてる?」とか、「学芸会の練習のとき、先生めっちゃ激怒したことあったじゃん?笑」とか、「5年のとき、あいつら両想いだったよね」とか、そんな話。

カラオケに行けば、当時流行っていた曲や観ていたアニメの曲を歌っては「うわっ、懐かしい…!」の応酬。

こういうのも広い意味では「こども返り」で、こういう時間が「よし、来週もまたがんばろう!」というエネルギーをくれているように思います。

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こうして私たちは、無意識のうちに「幼児退行」をうまく取り入れて、自分の心をコントロールしているのではないでしょうか。

また、それだけ子ども時代って大事な時期なんだと思います。この時期の「自分は大切にされていた」「楽しかった」という感覚が、自分の”心のふるさと”となっていて、大人になってからも自分を癒してくれるのですね。

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