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東京事変へのスキを語りたい ~オールマイティクイーン・椎名林檎編~

「東京事変へのスキを語りたい」と題して、
私の大好きなバンド・東京事変への愛をひたすらに語るだけのシリーズを続けてきました。

「東京事変ちょっと興味あるんだよね~」という方や、私と同じように(あるいは私以上に)事変を推す愛好家の皆様に読んでもらって、画面の向こう側でウキウキ・ニヤニヤしてくれることを想像しながら、スキを語っております。

過去の記事はこちらからどうぞ👇

このシリーズでは、東京事変という”ハコ”に対するスキから始まり、メンバー一人ひとりへのスキにもフォーカスしてきました。
今回、そのメンバーフォーカス編の最終回を飾るは、メインボーカル・椎名林檎女史。
(他のメンバーのときと比べて、キーボード打つ手がなぜだかとても緊張する…笑)

そんな女史のすごみを一言で表すならば、「オールマイティな女王」。
ソロ名義での活動にも当てはまる内容になってしまうかもしれませんが、
「東京事変メンバーとしての林檎さん」に注目して、3つの観点から彼女のオールマイティぶりを語ります。


🍎①歌唱🍏

魅力の1つ目は歌唱力。
林檎さんは、声量やハイトーンボイスで魅了するタイプのボーカリスト(SuperflyさんやMISIAさんみたいな)ではないですが、
種々の歌声を見事に使い分ける様はいつも脱帽です。

林檎さんの使う歌声を、大きく4パターンに分けてみました。

  1. ニュートラル

  2. 低音系

  3. 演歌系

  4. お茶目系

私が主観で4つに分けてみただけなので、実際はグラデーションがあってもっと幅広いと思います。
1つずつ説明していきますね!


1.ニュートラル

彼女の一番自然な歌声です。と言うは易しですが、実際は歌う曲や時期によって変化してます。

「群青日和」は2004年のリリース。歌声も、初期のロックで攻撃的な感じがまだ強いですね。「椎名林檎といえば」と多くの人が思い浮かべるような声色だと思います。

その16年後には、同じ曲でもこんなに違う御声。だいぶ大人の落ち着きが感じられます…。

じゃあ一体何が「ニュートラル」なんじゃい、と言われると答えに困ってしまうのですが、
後述の3つと比べたときの”標準的な”歌声、というふうに認識してもらえれば…。

2.低音系

低めの音域で深みのある声色。大人っぽい曲や渋めの曲の主にAメロで使われる傾向があると思います。女史の妖艶さを象徴する歌声ですね。

「永遠の不在証明」以外にも、「体」「ブラックアウト」などが好例です。

ところで低音の出る女性歌手って、どうしてあんなに魅力的なのでしょう…。包容力と色っぽさが同時に味わえる感じが好いのかなぁなんて考えたり。
宇多田ヒカルさんとかGLIM SPANKYのレミさんとか、低音ボイスが魅力的でゾクゾクきます。すみません、余談でした。

3.演歌系

大きくビブラートしたり深くしゃくったりといった、文字通り演歌っぽい歌い方です。
おどろおどろしくて(笑)、ちょっとクセがあるので、CDよりはライブで披露されることが多いのと、ソロ名義の楽曲でより聞く印象があります。

この「喧嘩上等」が披露されたライブ『Just Can't Help It.』は、特に演歌系の歌い方をしている楽曲が多いです。「雪国」や「入水願い」はぜひ聴いてほしい。
声だけでなく、表情も挑発的・煽情的にしているのがさすが女史。曲の雰囲気に応じてキャラクターを使い分けていることがよく分かります。

4.お茶目系

このネーミングでよいのか自分でも迷うところなのですが、こちらは低音系や演歌系とは対極的に、高めの音域でちょっと間の抜けたような、幼さや茶目っ気のある声色。

完全に私の解釈になりますが、「幼さ」といっても曲の中の”登場人物”が実際に幼いことを表現しているのではなく、わがままなお姫様が相手を手玉にとって翻弄しているような様を表現していると感じます。

幼いフリをして相手を振り回しているような感じとでも言いましょうか、どこか余裕のある計算された「幼さ」を林檎さんからは感じます。

「月極姫」はまさにそんな感じの曲で、Aメロではお茶目気味ボイスで「いけないわ貴方の所為よ!」なんて歌っているのに、次の瞬間にはアダルトな低音で「夜は私のもの」。
姫の手の平で踊らされてる様子が目に浮かびます。


こんな具合に、林檎さんは曲の雰囲気に合わせて声色を巧みに使い分けています。表現の手数の多さゆえに、聴いていて飽きが来ないわけです。

🍎②作曲のバラエティ🍏

魅力その2は、作る楽曲のバラエティの豊かさ!
東京事変はメンバー全員がそれぞれ個性的で幅広い作曲をしますが、とりわけ林檎さんの楽曲はジャンルが多岐にわたっています。

●「永遠の不在証明」や「今夜はから騒ぎ」のようなミステリアス系(ご自身が「暗躍モノ」と呼ぶ類)
●「能動的三分間」のようなNJS風の曲
●「女の子は誰でも」のようなビッグバンド系
●「勝ち戦」のようなロック系
●「落日」のようなバラード系などなど…、

サッと挙げてみるだけでも非常に守備範囲が広いことが分かります。

ソロ名義での楽曲では、バンドという形に縛られない分楽器編成に自由が利くので、より幅広いジャンルが楽しめます。

歌声と同様、いろいろな表現の引き出しを持っているところが、私が事変を愛してやまない最たる理由です。

🍎③衣装🍏

魅力の3つ目は、東京事変と椎名林檎を語るうえで避けて通れない衣装のはなし。

ソロのときも然り、林檎さんといえば早着替え。
彼女が厚手の衣装を着ているときはだいたい脱ぐ。脱ぐために着ているといっても差し支えない(笑)
だからといって、はしたなさがなくてむしろ上品なのがさすが女史。

先述した『Just Can't Help It.』の「雪国」での衣装チェンジもビックリです。
「あの白無垢、着るの大変だったろうに…。そんなすぐ脱いじゃうのか…」と思わずにはいられない(笑)

Discoveryでの派手なインディアン風衣装も印象的です。彼女のアイデアなのか衣装さんの発案なのかは分かりませんが、どうしてこんな衣装を思いつくのでしょうか…。
(ちなみにわっちのマタドールも最高です)

ところで衣装の話ではありませんが、かつて林檎さんとわっちが某番組で、「ライブの1曲目で、開いた貝のなかから林檎さんが登場するという演出を考えた」という話が出ていたのを思い出しました。
いつか実現してくれる日を待ち望んでいます(笑)

まとめ

以上、歌唱・作曲・衣装という3点から、椎名林檎さんの魅力を語りました。あらゆる面で才能を見せる女史のオールマイティぶりをお伝えできたでしょうか。
作詞のこととか、ライブ演出のこととか、まだまだ触れるべきことはあるのですが、止まらなくなるのでこのへんにしておきましょう。

さて、これにてメンバーフォーカス編は終わりです。
「東京事変へのスキを語りたい」シリーズは、番外編とあとがき的なことを書いて、いったん幕としようと思っていますので、最後までどうぞお付き合いください。

それでは、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
ぜひまた読んでくださいね!

~Merci!~


おまけ:大好きなソロ楽曲3つ

私は、東京事変だけでなく、もちろん「椎名林檎」ソロ名義での楽曲も大好きです。
今回はせっかくの機会なので、ソロ名義の曲のなかから私が特に大好きな3曲について語らせてください。

①走れゎナンバー

この曲は、「H ZETT M」ことヒイズミマサユ機氏にクラビネットを弾いてほしいという林檎さんのちょっとした想いから生まれた曲だそうですが、演奏メンバーの見事なプレイングによって、思わず涙が出てしまうほど素晴らしく仕上がったとのこと。

林檎さんの曲のなかで1番好きなのがこの曲です。夜歩きながら聴くと最高に気分が好いタイプの曲です。
とにかくクールで洒落た曲なので、私も涼しげな顔して小さくノリながら聴くのですが、胸の内では冒頭のフルートの音だけで「うわああ!!」とテンションが爆発しそうになります。

②メロウ

2000年発売のシングル集『絶頂集』に収録された曲。もともとは戸谷誠さんという方の作曲で、林檎さんがその出来栄えに感動して、補作し詞を書き下ろしたようです。

重く歪んだ音が響くロックな感じ(特にベース)がたまらなく好きで、定期的に聴きたくなります。
1999年の学園祭ツアー「学舎エクスタシー」以来、おそらくライブで披露されていないので、いつか爆音でライブ演奏される日が来るのをずーっと楽しみにしています。

③TOKYO

「TOKYO」は、2019年発売のアルバム『三毒史』に収録されています。
ピアノ・コントラバス・ドラムという超シンプルな楽器編成でありながら、まあこれが最高に味わい深いこと。とてもトリオ編成とは思えない聴きごたえがあります。林檎さん自身も「これを聴くために今までやって来たのだ」と感じたそう。けど本当にそれくらいの完成度だと思います。もしライブで聴くことができたら、立ち尽くしたまま涙してしまうかもしれない。
いやほんと、何食べて生きてればこんな素敵な曲がつくれるんでしょうか。


おしまい

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