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清春 10th album【JAPANESEMENU】

先日このnoteでも感想を書いた「Survive of vision」が収録された清春さんのアルバム【JAPANESE MENU】が3月25日にリリースされた。

待ちに待った10枚目のオリジナルアルバム。オリジナルアルバムでは「夜、カルメンの詩集」から約2年。ライブでは一切新しい曲を演奏していなかったし、アルバム視聴イベントには行けなかったので、先行配信された「Survive of Vision」「グレージュ」「アウトサイダー」を聞いていて、どんなアルバムになるのか本当に楽しみで仕方がなかった。

どんな世界が広がっているか、自分の中の想像でしかなかった【JAPANESEMENU】。「きっと素晴らしい曲たちに違いない」、それだけは確実に期待できると思っていたし、リリースから一週間以上経った今、その期待は間違っていなかったことをこのnoteを書きながら思っている。

この記事はアルバムの全曲感想文です。音楽の知識など皆無に近い私が私のために、感じたことを残しておくための備忘録。

Survive of Vision

清春さんの歌は心のひだに添うように響いてくる。
「Survive of Vision」で"人生をかけて天命をまっとうする"と詩う清春さんの姿に、私は何をすべきかどう行動すべきか改めて考えるようになった。

天命
まさに清春さんの「天命」はミュージシャンであること。歌詞を読めば読むほど、こんなにも言葉と行動が伴う人がいるのかと愛しさが増す。
I'll come true
”真実”を貫く。何が是か非か、答えはない。
でも、清春さんの”ビジョン”を貫くのだと歌っている。愛を持って。私はそう受け取った。

下劣

この曲を聴いたとき感じたのはブルース。清春さんが歌うブルースロック。ちょっと歪(ひず)んでて、湿度を感じるところが日本のロックだなって思った。清春さんの声を歪ませて歌える喉の強さがすごい。ライブで歌っている姿を想像できる曲。

アウトサイダー

清春さんが自身の過去や今までを振り返るような詩。”普通”と迎合しなかった姿、それで得た光や孤独、そして今なお揺らす「化粧とロックンロール」。疾走感の中に切なさが映る。
交わす日々は残り
数えられるくらいって知ってた

グレージュ

勝手にボサノバだと思っていた「グレージュ」。とにかく詩も歌もMVもエロi...大人な曲です。ファンの想像力を鍛える曲。大人としての魅力をファンとしても磨いていかなきゃ、って思ってます。スキ。
知って、多く過ごしたら足らないよ
もっと会おうとしたから早く過ぎる

錯覚リフレイン

ギターの超絶技術と清春さんの声が絡まるのがたまらなくかっこいい「錯覚リフレイン」。大人の色気が溢れる歌声と毒のある詩。美しさのある退廃的な世界を感じる曲。年齢的に大人になったからって事なかれ的に生きるより、認められないものに「No」と言う強さを持って生きることは間違いじゃないと思った。
愛されて死ぬ薬 確かアレは行く末
一生かかって捨ててゆく

凌辱

アルバム全体を通して感じる「日本のロックンロール」。清春さんを通って表現されるそれは、なんだかとても華やかさがあって、かといって女性的というわけではなく”清春さんらしい男っぽさ”がこの曲では表現されているなと感じた。巻き舌で歌うのがまた似合うんだよね。かっこいいです。
会ってもない言葉呆れるよ
軽薄、誠意、醜悪

洗礼

清春さんのエモーショナルな歌声が際立つ「洗礼」。
ファンの中でも人気で、清春さん自身もアルバムの中で一番気に入っている曲だと言ってて。3連拍のリズムが気持ちよくて、清春さんの歌いまわしに陶酔できる曲。
can well
always I pray for you. hold on your heart.
can well, can well
cause I know you

嘘と愚か

めちゃくちゃ激しい曲が好きだった頃もあったりしたけど、今はこれくらいの静かな激しさの中で身体を揺らすのが気持ちよくなってきた。大人になってきたのかな?わかんないけど。大人の余裕を感じるロック。
どうあれ真実はやがて愛される

夢追い

この「夢追い」も、ファンとの関係を想像できる。長い時間をかけて築き上げてきたファンとの関係や信頼、もちろん愛情もお互いにある中で、ライブという癒しの時間を共有する。そんな歌だと思えた。
時は何処かで変わらず流れているだろう
僕らは逸れて此処で揺らしてるよ

清春さんの凄いところは、ファンにちゃんと信頼を置いたうえで「これは違う」と言えることだと思っていて。だからこそ尊敬できるし、かっこいいなって思う。年齢的な説得力もあるかもしれないけど、重ねた年齢の中身が伴わないとこうはならないよね。

ロマンティック

ヒリヒリとしたアルバムの中に最後にふっと安らぎを感じられる曲。ライブでの幸せな時間、清春さんとファンが愛を交わす風景を思い返す。そしてまだこれから先も続いていけるのかなという希望を感じた。長い下り坂をできるだけ永く寄り添って行きたい。
消えないよ、ただ想う夜を待って
きっと僕らだけが夢で会えるのさ

まとめ

「できるだけ会いに来ておいてね」ということをライブのたびに言っていた清春さん。これを書いている今日も、本当は大阪でのライブだった。

いつ会えなくなるのか、それがどんな原因でなのか、想像はするけれど本当にいつその時が訪れるかなんて誰もわからなくて。
自分が動けるうちは逢いに行きたいのに、見えないけど確実にそこにある壁が邪魔をしている。

今は、電波の上だけが自由だ。

4/3 21:00〜放送予定

ありがとうございます。言葉のチカラで誰かを癒せたらいいな。