満腹なら一回の食事で満足できるみたいに

忙しくて食事をとる暇がなく、遅めの昼ごはん。めちゃくちゃお腹が空いていたのでご飯おかわり自由の家系ラーメンをぶち込むことに。久しぶりに行ったら、物価高のあおりをうけて無料だったライス食べ放題が50円に。前行ったときからかもしれないが。

麺が茹で上がるのを待っている時間、漬物と一緒にカピカピのご飯をかきこむ。これだけ空いた腹だから無限に行けるわ!と思って二杯目に入るところでラーメンが届く。濃いめ多め、うますぎる。固めにしなかったのはたくさん噛む必要があるとそれだけはやくお腹いっぱいになってしまうだろうから。中途半端な時間だし、たくさん詰め込んで今日のエネルギー摂取はここだけのつもり。

シフトの交代のタイミング。フリーターっぽいのout、留学生とギャルがin。ギャルは自分の隣にいる友達とずっと話している。つぎにそこに座ったのも、友達みたい。さすがギャル。ラーメン屋でこれだけ店の中を観察するのは初めてだ。それだけ目の前の一杯(と茶碗一杯)に向き合いたくなかった。ラーメン半分と二杯目のごはん半分を残し、すでに限界がきていた。胃のスペースを邪魔するのはわかっているけど水で流し込むのをやめられない。

時間をかけてなんとか詰め込んだ。これくらいの戦いになるともう味変とか意味ないんだな。もう胃じゃない部分にも入っている。いつ吐くかわからない限界の状態で、吐くなら近くの公園まで急ごうと、ギリギリのボリュームで「ごちそうさま」を言い逃げるように店を出る。

店を出て三歩ほど歩いたところで、こみ上げてくるものが。「せめて口のなかで留まってくれ!」と、のどを強くしぼる。はたして、口の中にも出てこなかった。そして胃と口の間にいたものも感じなくなった。代わりにわき腹に激痛が。その後も逆流を感じることはなく、空腹にもならず一日を終えることができた。寝不足がたたって眠くはなったが、満腹特有の具合の悪さもなかった。これはもしや、あの一瞬で胃が拡張された??

金がない一人暮らしにとって、胃がデカいことはとても助かる。食べ放題の値段はきっと、一人が食べられる量の平均分より少し高く設定してある。食べ放題なら安いと感じるけれども、実際は値段以上の量を食べられないというビジネスモデルだと俺はにらんでんねん。だから勝負は、いかに食べられるか。当たり前だけど。なんでも小分けは金がかかる。一度に大量に仕入れれば、安く済む。そことせめぎあう保存容量の問題に足元をみられ、損をする。これはきっと食べ物だけの話ではない。大量に買えば安いけれども、それくらい安く買いたくても家にそんなに貯めておけない。そうやってわれわれは足元を見られている。コストコのキッチンペーパーを買えずにいる理由がそれだ。

明日もこれくらい胃がでかくなっているかはわからないけど、今日安く買った焼きそば三食分を一回で食べきることにチャレンジしたい。

胃も心も、広く生きていきたい。

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