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高見純代さんの「長崎の鐘」を読んで

高見純代さんが「長崎の鐘」の記事を読ませていただいて、この曲や「とんがり帽子」を作曲した以前NHKの朝ドラ「エール」でモデルとなった古関裕而さんの記事を書いたことを思い出しました。昨日は古関裕而さんの命日でした。

明日は熱戦が繰り広げられている高校野球の準決勝ですが、全国高校野球大会の歌「栄冠は君に輝く」は誰にでも知られている曲でしょう。

古関裕而さんの生涯の作曲数は5000曲以上と言われています。
他にもオリンピックマーチや阪神タイガースの「六甲おろし」や巨人の「野球の王者」「闘魂こめて」中日「ドラゴンズの歌」、早大、慶大の応援歌、明大、中央大の歌、ご当地ソングetc. 取りあげたらきりがありません。

ドラマでは戦時中、軍歌を作ったり歌ったりした人達は戦犯扱いされたり陰口を言われたりして、当人達も責任を感じてなかなか社会復帰できなかったようになっていますが、実際は多少はあったにせよすぐに復帰してこれからの日本のために元気を与える役目を果たされていたようです。

軍歌は小さい頃聞いたことがあったり、「鐘のなる丘」の「とんがり帽子」は親が歌っていたので歌詞まで鮮明に覚えていて懐かしかったです。


高見さんの記事にもあった、長崎で被爆して重症を負った長崎医科大の永井隆医師の随筆「長崎の鐘」をもとに同名の歌がサトウハチロー作詞、古関裕而作曲でレコード化されました。

ドラマとは違って原作者とは直接会ってはいないようですが、手紙でのやり取りはあり、慰め、励まし明るい希望を与えてもらったと喜んでいたようです。

ドラマの中では古関裕而がなかなか作曲できず思わず原作者の永井隆に会いに行ったのですが、その時に言われた言葉がとても印象に残っています。

神の存在を問うた若者のように
なぜ、どうしてと自分の身を振り返っているうちは希望を持てない。
どん底まで落ちて大地を踏みしめ共に頑張れる仲間がいて走って真の希望が生まれる。
その希望こそがこの国の未来を作る。

戦争に駆り出された当時の若者達はひたすらお国のためにと教育され当たり前のように前線に出撃することを恐れず、家族や愛する人を想いながらも尊い命を落としていきました。

戦後たとえ生き残っても多くの大切な人を亡くしていたり、戦争中戦っていた人が今度は非難され心の置き場がなくなってしまった人も多かったでしょう。そんな時にでもなぜ、どうして自分ばかりがと言っているうちは希望は持てないということなのでしょう。

どん底まで落ちても大地を踏み締めてのし上がる…とても大事なことだと思います。
どん底には大地があるからこそ踏みしめられる。だから這い上がることもできる。
確かに落ちている時は踏み締めることもできず、どん底に落ちたら後は上がるしかありません。
希望を捨てず数々の困難に立ち向かえる勇気が湧きました。


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