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ライラック杯🌸勝手に圭果賞《短歌10首》

ライラック杯にたくさんの方のご参加ありがとうございました💐
短歌も勝手に賞を選ばせていただきました。


🌸月夜案山子さん

【風を飲むこの水面には涙産む
言葉が在ると桜囁く】


川面に吹く静かな春風を飲んでいると表現され、涙産むような言葉を囁く桜は儚げでもあり美しく感じます。ハラハラ散る桜や花筏も思い浮かびました。


🌸これでも母さん

【夜桜の欠片もろとも消えてゆく
二人の覚悟月が聞いてた】


桜の花びらも夜桜の欠片となると何とも儚げで愛おしさも感じます。
消えていってしまう二人の覚悟はどのようなものだったのでしょう。想像を掻き立てます。
そして最後の「月が聞いてた」の着地で物語が引き立ち、二人だけの秘密も月だけは聞いてくれていたのかなぁとこの言葉に心奪われました。


🌸すーこさん

【気遣ってくれるあなたは私より
忙しいのにままならぬ春】


ステキな思いやりのある先輩、上司に恵まれてこられたのでしょう。自分のことより仲間や後輩への配慮ができる方は素晴らしいですね。
それに気づき感謝の気持ちを忘れないすーこさんの眼差しも見え心洗われる思いでした。


🌸ゆずさん

【前髪を切りすぎたかと気にしつつ
鏡の前で春ショール巻く】


春ショールは肌寒い春にふうわりと羽織る光景を想像できるステキな季語ですね。
前髪を切りすぎたか心配しながら鏡の前にいる姿も可愛らしく想像でき、春ショールとの取り合わせがぴったりだと思いました。

ゆずさんお誕生日おめでとうございます🎂



🌸立山 剣さん

【ニコライの鐘の音空に響く時
心の川に春立ち昇る】


神田ニコライ堂の風情のある鐘の音が春の風に乗って聞こえてくるようです。
思い入れのある街なのでより五感を刺激されました。
聴覚に響くだけでなく心の川にも春を感じさせてくれたのですね。素晴らしいです。


🌸chiyoさん

【知らぬ道どんどん歩き疲れても
沿道からの菜の花エール】


初めての道をこれからの新しい場所で新しい道を進まれることに希望を膨らませて歩かれたのではないかと思います。
歩き疲れても不安があっても菜の花が咲き誇って応援してくれたことは心強いことですね。
黄色一面の菜の花は元気をもらえますね!


🌸べじさん

【花踊るすずめ可愛く憎らしく
ちぎっては投げちぎっては投げ】



桜の木の上ですずめちゃんたちが囀っている様子が「花踊る」に表れていて可愛らしいです。
花びらをちぎっては投げちぎっては投げていたのでしょうか。表現がステキです。
桜の花にとっては迷惑かもしれませんが、「可愛く憎らしく」がとっても微笑ましいです。ふと小林一茶も思い浮かぶような優しさを感じました。



🌸とのむらのりこさん

【春、海に続く黄昏の坂道を
今ここに生きる勇気に変えて】



春の海と黄昏で視界がぱ〜っと広がりまるで映画を見ているような光景が目に浮かびました。
黄昏の坂道…も題名になりそう。
そんな景色を見つめていると生きる勇気も湧いてきそうですね。



🌸鮎太さん

【農家も限界近しと思ひつつ
土にたつぷり光まぜゆく】


農家の実情はあっても土を耕すことは続けられている信念を感じます。
「土にたつぷり光まぜゆく」は鮎太さんが心を込めて労わりながら土を耕している様子がうかがえ心に響きました。


🌸つるさん

【咲きに咲く雨後の風にも負けぬ花
はげしき町のをちこちに見ゆ】


「雨後の風」が歌を引き立てているように感じました。
満開に咲き誇っても雨風で散ってしまう中、負けじと頑張っている健気な花を想像します。
いつもつる先生の文語、旧仮名遣いには勉強させていただいておりますが、「をちこちに見ゆ」なんて表現を使ってみたいです。


これはミニチュア生け花ではありませんが、お花のプレゼントをどうぞ💐おめでとうございます。


「勝手に圭果賞」俳句はこちら☟

ライラック杯予選ラウンド始まっています。
5/1 20時までです。是非お立ち寄りください!

ライラックぽん!も今日までです❣️


#ライラック杯

#短歌

#勝手に賞

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