SaaSスタートアップ交流会 Vol.2 Hubble・後編
前回の株式会社Hubbleとの交流会記事の続編をお届けします!
今回はカスタマーサクセス編です。特に製品の導入やサポートという観点で情報交換させていただいたので、ぜひご覧ください。
ユーザーにどうアップデートを伝えるのか?
Hubble(以下、H)山下:カスタマーサクセスサクセスの課題として一番大きいのは、ユーザーにどうやって情報を伝えるか、ですね。ヘビーユーザーにも新機能が知られていないことがあって、結構ちゃんとお知らせしてるはずなのに後から「そんな機能あったんですね」って言われてへこんだり(笑)
プロダクトの中にお知らせを掲載するという方法もあるんですけど、度を越えると鬱陶しいだろうし、塩梅が難しい。
H早川:海外のSaaSだと、四半期に1回新機能発表会してるとこもありますよね。
H山下:Asanaとか、あとInterComもやってますね。
H早川:Intercomは頻度を決めて発表会という特別な場で実施してるみたいですね。
アルプ(以下、A)岡部:新機能のお知らせはどこで出しているんですか?
H山下:一括送信のメールで案内したり、影響が大きいものはプロダクト内でバナーを出してヘルプページへのリンクを貼ったりしています。
H早川:あとMonthlyHubbleっていうブログメールをやってるんですけど、ちゃんとお客様が読んでくれているかは不安です(笑)
H山下:届いてないところもあるんじゃないかな(笑)
A毛利:僕らもメール告知はもっと丁寧にやったほうがいいね。
H早川:顧客接点の最大化につながるのと、今まで検討を見送っていたお客さんから連絡もらえたりするのでいいですよ。チャンスになる。
A毛利:確かに、新機能発表はユーザーだけじゃなくて、潜在顧客の企業にも送る意味がありますね。
H八代:いいですよ!意外とメール返ってきます。直近だと、12月にお断りのあったお客さんに案内出してたら、2月にメールで改めて問い合わせいただいて。
A毛利:そういうことちゃんとやっていく積み重ねが大事なんだろうなぁ。
H松本:リリースノートとか書いたほうがいいんですかね?
A毛利:アルプでは、リリースノートはあるけど対外的に綺麗なものは用意できていないくて、Zendeskでリリース告知を作成してSlackで通知したりしている状態です。
サービスのトップページにお知らせを掲載できるようにちょうど取り組んでるんですけど、山下さんがおっしゃってるように、それでは読んでもらえないことも多いと思う。
H山下:そうなんですよ!
A毛利:案として考えているのは、ユーザーに対して月に1回定例会を開いて課題を聞いたりアップデートを伝えたりする場を設けるということ。すでに何社かやっててるんですけど…かなりハイコストではありますね。
H山下:動画とかで定期的にリリースをだすのはありかなと思ってます。それも手間ではありますけど、5分10分でちらっと見られる程度の。
A毛利:確かに。お話聞いていると、今でもやれることはたくさんあるなと思います。
「短期間での小さなサクセスをどう実感してもらうか」という課題
A毛利:Hubbleから課題であげていただいている「小さなサクセスをいかに実感させるか」は僕たちも課題だと思っているところ。
H早川:請求業務って月に1回はあるから、そこで認識してもらえるんじゃないですか?
A毛利:それはあるんですけど、プロジェクトがすごく長期になってくると「進んでいる感」を感じてもらう必要があるので。
H山下:ああ~~。
A毛利:本当に大きいプロジェクトだと、永遠に動かないんじゃないか?みたいに思われてないかな…とか。
H早川:今プロジェクト管理は何を使ってるんですか?
A毛利:社内はJiraを使ってますがお客様と共通のプロジェクト管理ツールは入れてないです。スプレッドシートなどでWBSとタスクを管理しています。プロセスを細かく区切ったり、最初の稼働範囲を絞ってでも稼働することにフォーカスして「サクセスしている感」「使っている感」を実感してもらいたい。
H早川:タスクの共有はいいですね。
A毛利:全体像から丁寧に説明を心がけないと、今プロジェクトのどの段階にいるかを何回も聞かれてしまうので。
H早川:プロジェクトが止まってしまうこともあるんですか?
A毛利:ありますね。お客様側で強く推進できる人がいるととても助かるんですが、「なんで今この作業をしているんだっけ?」となると進みづらくなることもある。HubbleさんのScalebase導入の場合は松本さんが課題意識を持ってくれてたのでスムーズに進んだと思います。
H山下:僕らもありますね。プロジェクトが長期化しそうなお客さんにはタスクを共有して、「あなた方はこれをやってくださいね」と伝えるんですが、忙しいとどうしても進めることが難しかったりする。そういうときってどうやってコミュニケーション取ってます?
A毛利:それはめちゃくちゃ課題です。急かそうにも、今コミュニケーションの基本がオンラインなのでなかなか効果が出ない。こちらがたくさん手伝ったとしても、イコールでプロジェクトが進むわけではないですし。
H早川:うちもそういうユーザーはいますね。
H山下:本当に使っていないユーザーさんは1年くらいで解約するケースもありますね。手を変え品を変え何とかアプローチしようとしてるんですが…。
A毛利:プロジェクトに関わる人も色々いるので、担当を変わってもらうとかアプローチする先を変えるとかはできることもありますけど、難しいですね。
より簡単に「使ってみる」に導けるように
A岡部:(有料ユーザー約100社のCSを)1人で回されてるの本当にすごいなと思って、ほぼオンボーディングせずに使ってもらう、というのは理想的だなーと思うんですが、ツールはどういうものを準備していますか?
H山下:ヘルプページがあるのと、「ログインしても何をしたらいいか分からない」というユーザーも一定いらっしゃるので、YouTubeで簡単な操作方法や動作を示す動画をアップしています。最近は無料トライアル期間を挟むことで減ってますけどね。
H松本:Hubbleの場合、既存データを移行しなくてもまず使ってみることができる、というのはScalebaseとの大きな違いだと思います。既存データを整理するというのはお客さんとしても大変なものはありそう。
A岡部:それは確かにありそうですね。
H松本:Hubbleの場合、過去データを入れなくても使い始めることはできるんですよね。Scalebaseってそれないと厳しいところもあるじゃないですか。
A岡部:そうなんです、元データがないと請求出せないので…。もちろんデータを入れずにまずは稼働して新しく獲得したから登録していくというお客様もいらっしゃるので、それだと導入を短期で終えられます。そこをうまく提案していくのも私たちの仕事ですね。
サクセスを見据えた営業・CSのチームワーク
A岡部:あとHubbleさんから上げていただいている課題で共感したのが「サクセスしづらい方向へお客様がこだわりを持っている場合の軌道修正」という部分。Scalebaseを使う場合現行のフローを変えたほうが効率的かも…と思っても、お客様としては当然「現行運用を変えたくない」というご意見が多いので、そこをすり合わせるのは難しいなと思っています。
H山下:ありますね~。
H早川:セールスの段階でどこまで握るかっていうのも大事ですね。運用フローまである程度固めて、サクセスが見える状態でCSチームにバトンタッチするようにはしているけど、それができないとチャーンになることもたびたびあると思います。
H早川:さて、そろそろ時間ですね。議論が発散の極みって感じですが…(笑)
H山下:いやいや、参考になりました。同じような悩みを抱えているということが分かるだけでも、自分の向かっている方向が間違ってないと思えたのでよかったです。
H早川:そうですね。次回また3か月後とかに。
A毛利:じゃあ3か月後、ちゃんと成長しているか確認する会をやりましょう。
終わりに
規模が近いこともあり同じような課題を抱えている一方で、お互いの取り組みで勉強になることや改めて自社の優位性として認識できることも多々あり、非常に実りの多い交流会となりました。
Hubbleさんとはまたお互いの成長を報告しあいましょう!とお話ししているので、それまで今回学んだことをセールス・カスタマーサクセス活動に生かしていきたいと思います。
直近ではHubbleさんに続いて、ノンデスクワーカー向け管理サービスを提供されているカミナシさんとも交流会をさせていただいたので、その記事も近日中にアップする予定です。
そちらもぜひお楽しみに!
Scalebaseについての詳細はこちら:https://scalebase.com/
アルプ社員募集についてはこちら:https://thealp.co.jp/recruit
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