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Revolutionalize AMM - Asymmetric Liquidity by Carbon

今回の記事は、再びプロジェクトについて解説に戻り、Bancorが開発を進めてきたCarbonというDEXについてその理解を深めていきたいと思います。Carbonはトレーダー向けなDEXではありますが、Uniswap V3に次いで美しい設計であると感じています。これまでの記事は複雑な式と長い解説のオンパレードだったので、なるべく簡潔にわかりやすく私の所感とともにお伝えできればと思います。また微積分学に対する簡単な理解があると、より記事が読みやすくなるかと思います。基本的に Ca

    • Composability of AMM〜無期限オプション、LPプロテクション、無限レバレッジ〜

      はじめに これまでの記事は、Voltz Protocolに始まり、CurveUSDやTrader Joe v2など具体的なプロジェクトに言及してきましたが、今回はもう少し広範な概念、仕組みを取り扱おうと思います。具体的にはAMMを活用したDeFiサービスの概要や仕組みをいくつかのプロジェクトを元に、概観できればと思っております。また、これまでは、数式の説明等に終始する場合も多く、自分自身が読みづらいと思うことも多々あったので、基本的にあまり数式は用いずに、なるべく直感的な説

      • Trader JOE v2 – Liquidity Bookの概要

        概要 Trade JOE v2では、Liquidity Bookという仕組みを採用することで、スワップ価格への影響を軽減しながら、これまで以上に高い資本効率と柔軟性で流動性を提供することができます。また十分に流動性が提供されていれば、ゼロスリッページでのスワップ取引を行うことができるほか、volatility accumulatorと変動手数料の導入によって、Impermanent Lossの軽減に寄与します。Trader Joe v2のポイントとしてはゼロスリッページと指値

        • ステーブルコインの新たな仕組みcrvUSDとは

          本記事の概要 今回は昨年11月22日に公開され、仕組みが非常に難解なことでも有名なcrvUSD、特にLLAMMAついて解説をします。本記事の理解に当たってはUniswap v3とMakerDAOが発行するDAI(レンディングプラットフォームのAaveやcompoundでも十分)に関する知見が有用ですが、その知識がゼロであっても順次、簡単な説明を加えているので全く問題ありません。本記事は、curve stablecoin designというcurve finanaceのホワイ

        Revolutionalize AMM - Asymmetric Liquidity by Carbon

          金利スワップに特化したVoltz Protocolとは

          以下は金利スワップであるVoltz Protocolを解説したものです。誤り等ございましたら、コメント欄でお教えいただける幸いです。何分初めての投稿になりますので温かい目で見守っていただければと思います。NFA、DYORでお願い致します。また基本的にはhttps://www.voltz.xyz/litepaperを参考に本記事を執筆しているのと、筆者が記事を書いたのは9月であるためかなり状況が変わっていることにお気を付けてください。 概要 Voltz Protocolは、

          金利スワップに特化したVoltz Protocolとは