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【プチソロジー】良い終末を。

騒がしく終わっていく人類の最期。静かに終えていく人類の最後。そのときひとの胸に去来するものは何だろうか。チトとユーリの道行きを描いた『少女終末旅行』はとてもポエティックで美しいが、コンクリートと鉄骨という構えがいささかひんやり。永遠に続くかのような黄昏を描いた『ヨコハマ買い出し紀行』のほうはもう少し温かい。致死率100パーセントのウイルスで滅ぶ『復活の日』、迫りくる放射能汚染によって死に絶える『渚にて』、「おのぞみの結末(星新一)」はどちら。善と悪に分かれて殺し合いを繰り広げる『ザ・スタンド』がいちばん人間の終末にふさわしいのかも。

つくみず『少女終末旅行』
芦奈野ひとし『ヨコハマ買い出し紀行』
小松左京『復活の日』
ネヴィル・シュート『渚にて』
スティーヴン・キング『ザ・スタンド』


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