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『パラサイト』半地下の国民

『パラサイト』孤独のレイアウト

パラサイトを見るとシャイニングを思い出す。
シャイニングって怖い映画なのに
なんだか居心地がいい。

その居心地はあの広いホテルの空間ではないか。

広々した空間のなかにポツンと三輪車とか
レイアウトに余裕を感じる。
と同時に寂しさのような感覚もある。

きっと広い世界の孤立した人たちという
孤独のメタファーとなっているのだろう。

パラサイトもほぼ
出演者が少ない。

だからずっと映像に何人かが
広々余裕をもって映し出される。

まるで藤子不二雄、植田まさし、長谷川町子の
背景が ものがなく 非常にシンプルで
ゆとりあるコマ模様が好きだった。
ここに居心地を感じるのは世代なのかも。

今の漫画のちょっと過剰な絵の詰め込みが疲れてしまい。
アベンジャーズ
焼肉・寿司食べ放題に巨大パフェの帰りに
牛丼をたべて、
しめのラーメンは全部乗せくらいの
ギャル曽根映画におじさんはもたれてしまう。

そんな最近のお腹いっぱい映画の中、
非常に集中して見ることができた。
広い世界の小さな存在。
私もそのひとりなのかもしれません。

もしも30人の村だったら

そんな『 パラサイト 』は
格差社会がテーマ。

パラサイトという意味は寄生生物とか寄生虫ですよね。
お金持ちに寄生する人間。

この寄生についてちょっと考えてみた。

『もしも100人の村だったら 』 という本がありました。

もっと縮小してみましょう。

もしも30人の村だったら

あなたの家族とその仲間
学校で例えると一クラス分だったとしたら

答えは簡単
協力しなきゃ生きてけないでしょう。

調理が得意な人は料理をつくり、
DIYが得意な人は家をつくり、
力の強い人は重たいものを運び、
村という共同体ができる。

もちろん人間だもの
間違えを犯す人もでてくる。

そんなとき
正義感のある人をリーダーにすれば
村の平和は保たれる。

でもその人の条件として
みんなをまとめることが得意な人でないと
リーダーにはなれない。

そしてみなさんはこのリーダーに従おうと
村では政治家となる。

よかった
さらに法律をつくったので
村の平和は保たれた。
政治は完璧だ。

ある日、そのリーダーがこんなことを気づく
「この村人は私の考えでコントロールできる」

権力のマジックに気づく。

おれについてこなければ
お前たちはお金も生活もできない。
というしょーもない政治家が出てくる。

選挙に勝つためにお金をくばる政治家
それをもらって投票する村人。

規制する政治家と
その政治家に寄生してしまった村人。

規制が寄生に変わる瞬間
これがパラサイトではないか。

考え方が権力、お金に寄生されてしまったのだ。

でも人間にはプライドがある。

映画パラサイトでも
これをきっかけに怒りのストーリー展開になる瞬間がある。
ぜひ映画を見てみてください。

この映画の本質は
いくら寄生してしまう状態におかれた人間でも
人としてのプライドは
人間の軸にあるんだ
ということだったのではと考える。

統治する人が統治される人を信用していなかったら
それは支配。

政治家が「言うこと聞けよ寄生虫なんだから 」
と思った瞬間に
政治は権力とお金主義になってしまう。

選挙に勝つためにお金をくばる政治家。
政治家にぶら下がって横流だけでお金をとるという大手企業。
賭博罪も受けず国会でテンピンならと自分都合で基準を変える機関。
コロナ禍、オリンピックは
放送枠を抑えているのでやらないと膨大な違約金を払わなければならないと
うるさい専門家をはずして基準値をずらす。

毎日のようにニュースで流れるのは
小学校で習った『偉い人』の不正だらけ。

もしも30人の村だったら
そんなことはしていられない。
協力以外生き残れないんだよ。

政治家たちが
パラサイト半地下の国民
彼らはは寄生している
という視点を持っているから
あんなに自分本位の不正ができるのだろう。

国民の視点を持てない
上の場所に住む人たち。

どこか本音は命より経済。

村人の視点がなくなった政治家たちよ
一度『 パラサイト 』見てみようや。
きっとお金にパラサイトされていることに気づくだろう。

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