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ナナメガキ

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まっすぐ向き合ってナナメに書き捨てる、エンジニアリングマネージャーの思いのたけ。ナナメ読みするくらいがちょうどいい。
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2021年3月の記事一覧

テクニックではなく気持ちのあり方から考える「傾聴」と「承認」

マネジメントに関する情報を集めていると「傾聴」や「承認」といった言葉がよく出てくる。それらのテクニックを駆使することでチームメンバーとの関係性を深められると聞き、僕も実践を試みたことがある。 結局奢りのようなぎこちなさを感じてしまって、ほどなくして実践をやめた。 当時はテクニックとしてしか認識できていなかったそれらだが、しかし今の自分をふりかえってみると人間関係を築くときの根底には似たものがあると感じる。 というのも理屈は簡単で、傾聴や承認は敬意の体現手段のひとつなのだか

1on1での「最近どう?」の代替フレーズ

マネージャーとの1on1で「最近どう?」と聞かれる度に、どうもこうもないよなあと思っていた。身の回りで本当に何も起きていなかったわけではないし、何も感じずに過ごしてきたわけでもない。それでも返事が思いつかないことが多々あった。 そうこう思っているうちに自分もマネジメントする側になって、チームメンバーが直面している出来事や心境、変化などを知りたいと思うようになった。そしてうっかり「最近どう?」と口にして、ああ同じ轍を踏んでいるなと心底自分にがっかりした。 そんなわけで、僕は

いいチームを目指す落とし穴

振り返ってみると、僕は知らずしらずのうちに「いいチーム」を目指していたのかもしれない。 ここで言う「いいチーム」とは、世の中で優れた成果を収めているチームが持つ要素を寄せ集めたチームのことだ。別の言葉で言い換えるなら「一見すると良さそうなチーム」だろうか。 僕が目指しているチームは良いプロダクトを作り続けられるチームであって、世の中の優れたチームの要素を寄せ集めたチームではない。かつて自律的なチームになるために失敗と学びの機会創出について考えたり、相互理解を紐解いたりした