YouTubeで独学をする方への注意喚起

私は社会人になってから独学で数学の勉強をしている者です。

普段は書店で参考書を買い、それを読みながら勉強しているのですが、文字と図だけではどうにも理解出来ない時があります。

そんな時に役に立つのがYouTubeです。詳しく知りたい事柄を検索欄に打ち込むと、実際に教師をしているようなプロの方の分かりやすい解説を簡単に聞くことができます。本当にいい時代になりましたね。

ただし、この前どうしても許せない事がありました。

それは私が二次関数を勉強していた時の事です。私はこの単元に学生時代から苦手意識を抱いており、大人になった今でも中々理解することが出来ませんでした。そこで、いつものようにYouTubeで解説動画を探していると、「放物線を説明する」というタイトルの動画が見つかりました。

その動画は3分未満とかなりコンパクトで、サムネイルに写った男性もとても賢そうな方だったため、この動画を見れば私も理解できるようになるのではないかと淡い期待を抱きました。もっとも、その期待は叶わぬものだったのですが。

動画を再生すると、白い壁を背景に、サムネイルの男性がこちらを向いて座っていました。そして手には放物線の書かれた紙を持っています。

今まで見た動画では、画角内にホワイトボードや黒板があり、そこに板書をしながら解説が行われるという形式がほとんどでした。一方、件の動画にはそのようなものが一切ないのです。今思えば、ここでブラウザバックするべきでした。しかしその時の私は、板書を使わずにどうやって説明するんだろうとワクワクしてしまっていました。

その男性は放物線の書かれた紙を数秒眺めた後、

「曲がっている」

と口にしました。うんうん、確かに曲がっているね。そう思いながら見ていると、

「先が丸みを帯びている」

と続けました。これは一体何なんでしょう。意図が全く理解出来ません。

「丸みが近づきながら離れている」
「先にわずかな甘さがある」
「子供の頃に見たことがある」

初めは私の数学力が足りないのかと思いました。

「両端がどこまでも続いている」
「有限では無いことを知っている」
「端を一緒に探している」

しかし、違います。彼は明らかに、解説を放棄しているのです。

「初めに見た時より、幅が広い」
「徐々に幅が広がっている」
「羽ばたいている」
「線が鳥を目指している」

私が困惑しているうちに、とうとう動画は終わってしまいました。

動画を見る前には二次関数が理解出来るようになるかもしれないと思っていた私でしたが、実際には一切理解することが出来ませんでした。寧ろ、動画を見る前よりも分からないことが増えたような気がします。

あんな動画があると、私のように数学を学ぼうとする人達にとって非常に迷惑です。私は、鈴木ジェロニモと名乗るこの人物を、絶対に許しません。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?