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【ネタバレ注意】テイルズオブアライズ クリア後感想

やっぱりテイルズの力の入ったタイトルは面白いですね。一人で勝手に盛り上がりながらハイペースでクリアまで漕ぎ着けました。思わず物申したくなったのでまとめます。
チャプターごとの細かいあらすじは別の方にお任せするとして、、私が考えさせられた「領将討伐後の世界のつくりかた」というトピックについて、つらつらと書いていこうと思います。

1、ガナスハロス懲役1か月問題

本題に映る前にまずはこちらから。
ヴォルラーンを倒した後にひと月ほどガナスハロスに足止めされていたアルフェン御一行。現地の雑務に追われていたようです。
個人的には、本当にそれはアルフェン達の役目か?と違和感を感じました。もっと早く他領への移動手段を模索することはしなかったのか?って疑問ですね。

ガナスハロスにいた

ただ、その時ダナとレネギス(と、言うよりレナ本体)は小康状態だったので、アルフェンたちの“剣“としての働きは火急でなかったんだとは思います。ダナ全体が、一時的な平和を享受できていたのでしょう。
特にキサラは「私が外で闘うことでメナンシアの脅威が減る」ということを大義に外で旅をしている訳ですし、むしろキサラがメナンシアに戻る素振りを見せずに、1ヶ月も他領の政務にコミットするのはよっぽどですね。
そしてガナスハロスの人たちはキサラの後ろ姿を見れるだけでもボーナスモードですからね。

私も洗脳が解けてないフリをしながら虚ろな目でキサラの後ろ姿を1ヶ月ガン見して、サンダーブレードをマジックチャージしたいものです。

また、ガナスハロスの惨状を思えば懲役1ヶ月はごく自然な行動だったのかもしれません。領将討伐後の五領の中で、ダナの自治が最も絶望的だったのがガナスハロスだと思いますしね。メナンシアは言うまでもなく安泰ですし、ほかの三領も抵抗組織中心に頑張っていることでしょう。

なので、客観的にみるとレネギスが楔を打ち込むまでのアルフェン達の行動はさもありなん、って感じに落ち着きますかね。
でも本当は世界各地のヤバいはぐれズーグル討伐とかの方が適任だと感じてしまうのは、私のダメなところですねw
あのマンティスが暴走したらカラグリアは本格的に終わると思います。

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それは冗談として、、ガナスハロス懲役1ヶ月問題を引き起こした根っこのところは、別なところにあるんじゃなかろうかとも思うのです。
ここから本題に入ります。

2、為政者の欠如問題

ダナは解放されました。ただ、、課題が山積する市井の様子を見るに、殊更に“ダナ社会の為政者不足“を私は感じてしまいました。それはガナスハロスだけでなく、領主を倒す度に他の場所でも感じたことです。
それは件のマンティスのような「でかいズーグルに困ってます> <」みたいなIQ2くらいのパワー系の問題ではなく、領土運営的な文脈で言ってます。
これが懲役1ヶ月問題にも起因してるんじゃないかと私は感じました。
カラグリアとシスロディアは為政者の器たる人材を失っています。メネックの方はまあともかく、ジルファを失ったカラグリアは結構ダメージが大きそうです。

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ミハグサールのデダイムは為政者として善良ではなかったのでしょうが、カリスマに溢れた人物でした。その大きな求心力に加えて、漆黒の翼は多くの人材も失ってるので中々大変です
(レネギスから楔が打ち込まれた後でも、例の広場の排水溝を覗くとまだ虚水らしいものが滞留してるのはあんまり過ぎると思いましたがw 1ヶ月以上経ってるんでないの?w
…まずミハグサールは排水系統の見直しに着手した方が良さそうです)。

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とにかく、領将撃破後の世界では各領区が新しい体制に移っていくのです。良き社会をつくれるかどうかは為政者の優劣によって決まるんじゃなかろうかと思います。堅苦しいですが、まず民主主義なのか社会主義なのかどっちでスタートを切るのか。他領との外交や、公共事業の整理。そしてレナ人との共生について、、
支配されていたこれまでのこと、全て見直す必要があるはずです。それもおっきな領単位で。
ですが、市民サイドの重要人物は次々と命を落としていくので、領主がいなくなった直後でさえ盛り上がり切らないような疲労感が、各領区には生まれているように見えます。

3、そして歩みを始めた人々

ですが、「楔」がレネギスから打ち込まれたことをきっかけに各領区の人々は動き始めます。火付け役になってくれたのは、まさかのシスロディアのブレゴン。メネックに代わる銀の剣の新しいリーダーです。「どう見ても接道の具合からバレバレの隠れ家で誇らしげな人」の印象が強く、そこまで期待はしていなかったのですが、、w

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彼を発射台にして、各領区の抵抗組織を中心とするダナ横断的な共助体制が出来上がります。
炎の剣アルフェンとの関係性を活用した発言力もあったのか、彼らの営為は一般市民にも受け入れられていたようです。それは指導者というよりは、これまで通りの救助隊のような役割であったようです。緊急対応という形でしたが、これによりダナ社会は横の繋がりが生まれました。特にメナンシアのように政情が安定した領区と交流できることは、他の領区にとってデカいんじゃなかったろうかと思います。

一方で、これまで支配者然としていたレナ人も「王」の喪失により、指揮系統を失います。指導者のいない彼らは単なる技術者集団に見えましたね。。
そこで立ち上がったのが、なんとテュオハリム。
過去の怨恨を乗り越えた覚醒テュオ、カッコ良すぎました。
巨大な電光スクリーンでレネギスの民に語りかけるシーンは、アライズの中でもベストなシーンのひとつだと思います。

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苦労をした人が見せる強烈なリーダーシップに心動かされるんですよね。こーゆーのに私は凄く弱い!

話を戻し、、テュオは、とあるビジョンを示します。レナの指導者を自分が務め、レナとダナの仲介役をアルフェンに託すというビジョンです。個人的には、これで領主討伐後の社会の方針が決まったような気がして、プレイしながら安心した記憶があります。前述したダナの為政者不足に対する回答めいたものが見えたのです。
具体的には、「ダナとレナを解放した英雄を結束の軸にして、レナの豊かさを享受しつつも五領どうし横の繋がりを実現する共生社会」、、まずはそのようなスタートを切れるのではないでしょうか。政局的なところではメナンシアをモデルとして、各領区にとってベストな体制がつくられていけば良いのかな、と思います。
また、レナの技術はダナにも浸透していくでしょう。すると、ダナにとって大きな問題となる経済的な困窮からも脱却できる様な気がしてきます。このへんの展開を想像するだけでもお腹いっぱいになれます。

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4、まとめ

長々と書いてしましましたが、用は「アルフェンたちが頑張って解放したのに、な〜んかメナンシア以外は上手くいってなさそうでヤキモキするな〜」って思ってましたが、「ブレゴン!?お前かよ!そしてテュオハリムかっけぇ!これからの世界はいったん君に任せる!」ってなったという話でした。

やっぱり国家単位の再建となると相応のテクニックとメソッドが必要になると思うので、アルフェンたちも放ったらかしでええの?ってソワソワしてたんじゃないでしょうか。テュオハリムが本気になってくれて良かったです。
これ自体が、会社勤めで、組織に属する人間のつまらない発想なのかもしれないですが。。

まあ、そういう後ろ盾の無いゼロ状態に一回なっちゃってから、アルフェンたちだけじゃなくダナもレナも再起していくってことがTOARISEのテーマなのかもしれませんね。道のりは長そうですが、五領・レネギスともに頑張ってほしいですね。

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総合して、とても面白いゲームでした。戦闘は安定して面白いし、シナリオもキャラも筋が通っており、良い擬似体験が出来ました。テイルズといえば、俯瞰視点すぎない?って思っちゃうしょぼめのフィールドで、敵の足が速すぎて理不尽なシンボルエンカウントをして、それでも戦闘が面白くて、シナリオも凝ってて、、という良さがあるゲームって印象だったのですが、今作はグラフィック面での進化がすげーっすね。記憶を消してもう一度遊びてぇ〜w

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