見出し画像

神田昌典の日経MJコラム『会社に変わるものは?』固定概念をなくすことで見えてきた新しいコミュニケーションのカタチ

こんにちは!アルマ・クリエイション若手マーケッターの水落です!

この記事の掲載元である『日経MJ』は、日本経済新聞社が発行している消費と流通、マーケティング情報に特化した専門紙。

その中で神田昌典が、2017年より『未来にモテるマーケティング』というコラムを連載中です。

本日は、その中の『「会社」にかわるものは?』というテーマの記事を紹介します。


「会社」に変わるものは? 神田昌典


この11月で、4フロアあった東京・表参道の事務所から全面撤退する。
実は社員の発案だ。

理由は、事務所経費の削減ではない。
リモートワークがメインになると、事務所を保持することのデメリットが、メリットを上回るからだ。

当社に関わるメンバーの3割は、関東圏ではない。うち半分が関西圏でさらに2人は東欧に住んでいる。
リモートワークで働く人同士が円滑なコミュニケーションをするには、ときにリアルに集まることが必要だと考えていた。

企業の成長の源泉は人だ。

フェイストゥフェイスで腹を分かち合うから、会社のために力を注げるチームを作り出せる。
あれこれ雑談をするからこそ、新しい発想が生まれる、と考えていた。

だがリアル会議を重視するのは逆効果と気づいた。
事務所に通える人は対面でミーティングできるが、そうでない人もいる。

結果、メンバー間に温度差が生じてしまう。
コロナが収まり対面会議が増えれば、オンラインの人は疎外感を感じ、社内の分断が起きる。

拠点があるとかえってマイナスになると判断した。

当初はそれで経営が成り立つのか、疑わしく思っていた。
集まる場所がないと会社はバラバラになるのでは、と。

だが実際にやってみると何も問題が起こりそうにない。
社員は通勤がなくなり喜ぶし、小さな会社ながらリモートになり3人の社員が子供を授かった。

それに全世界どこからでも、優秀な副業人材を採用できる。

リモートだと単発的な仕事依頼ができるので、互いに試せる。
面白い仕事なら「もっとその会社で活躍したい」となる。

オンラインミーティングでは、明確にアウトプットが出せるメンバーだけが評価される。
その結果、数値にもとづくマネジメントが急速に進んだ。つまりいいことずくめなのだ。

やりがいを感じてもらうには、一体感を持って働ける堅固な企業文化が必要だが、それも十分に補えた。

「始業時に今から仕事を始める合図に、今日の気分を一言、顔文字で入れる」
「毎日のミーティングでは、自分が立てた目標を達成するうえでの障害を乗り越えるため、
必要な協力を他のメンバーに要請する」
「毎週のミーティングでは会社の行動規範のクレドを部署ごとに確認する」
「顧客からのクレームを1件1件チームで確認し、仕事を改善する」

といった小さなルールを実行することで、今まで以上にしっかりとした企業文化ができた。
飲みニケーションはできなくなった今、むしろ、リモートのほうが企業文化を構築しやすい。

私は、10年前の著作で「2023年には会社がなくなる」と予想した。

もちろん法人格としての会社はなくならないが、
「社で会う」というそもそもの「会社」の定義は実質的な役割を終えるだろう。

それに代わる概念は目的によって駆動される組織、
「パーパス・ドリブン・オーガニゼーション(PDO)」になると考える。

年末に向けてすべての会社が「どんな目的を持って事業を運営しているのか」
「未来にモテる目的があるか」を問い直すべきタイミングだ。

画像1

神田昌典の日経MJコラム『会社に変わるものは?』固定概念をなくすことで見えてきた新しいコミュニケーションのカタチ


いかがでしたか?これまでは、会社といえば大きなビルや自社ビルにあることが良しとされ、その立地や規模などが『良い会社』と『そうでない会社』の基準のひとつでもありました。

実際に、東京や大阪などの都心に本社を置く企業が多いのもそのためです。
しかし今、この風潮が大きく変わろうとしています。

コロナ禍をきっかけに急速な勢いで普及しつつあるリモートワーク。
社員の働きがいの向上や、会社のコストダウンにつながるという理由から、このリモートワークを推進する企業がある一方、事態が落ち着いたら元に戻したいという声もあります。

今回は、そんなリモートワークで『会社=オフィス』という概念をなくすことができるかについての考察をしてみたいと思います。

在宅勤務者が増えることで起こる問題

「働き方改革」や「リモートワーク」によって、いま多くの会社で『非出勤社員』が増えています。

会社に出勤せずに仕事ができるという業種にはある程度の縛りがありますが、有能な人材であれば「すでに地方に家を買って住んでいる人」でも雇用することができ、何より莫大な通勤費やオフィスの経費、労働する全ての人の時間を無駄にすることなく、効率良く仕事ができます。

ただ、これをスムーズに実行するには『全ての社員がリモート』という条件が付きます。

というのも、まだオフィスがあり社長や役員が出勤していると、他の社員も何となく会社に来てしまいます。
本来ならば、社員にとって「好きな場所で事ができる」とか「プライベートや家族との時間が増える」という明らかなメリットがあっても、『オフィスがあるのに行かない』のは何となく抵抗があるものなのです。

しかし、完全リモートにすることは会社にとっても「全国から社員を採用できる」「離職者が減る」「残業時間と販管費が削減できて生産性が高まる」といったメリットだらけ。

これは大企業はもちろんのこと、中小企業にとっても大きなメリットとなります。

ただし、リモートワークを実現するにあたっては、1つだけ間違ってはいけないポイントがあります。それは『リモートワークすることを目的としない』こと。

リモートワークは、あくまで「働きがい」と「働きやすい環境」を整え「この会社で仕事をしたい!」と思える組織を作り上げることです。リモートワークは、あくまで目標を実現するための手段だということを忘れてはいけません。

画像2


全員がリモートワークでないとダメな理由

リモートワークをより浸透させるには『全員がリモートワーク』でないといけないと述べました。

その理由は、Zoomなどのオンライン会議で出勤組とリモート組で『温度差が生じる』からです。企業の戦略を練るための大事な会議で、社員にこのような差が出ては致命的なマイナスになります。

会議をオンラインで行えば、基本的には『出かける必要がない』『場所が要らない』『紙ベースの資料が要らない』など良いことばかりなのですが、一部の社員が集まれば、そこに参加できない社員との間に壁ができるのです。

もしもリモートワークを採用したい企業は、この点についてはしっかりと留意しておくべきでしょう。

画像3

リモートワークでもチームワークは必要

リモートワークとはいえ、どのような仕事でも1人で出来るということはなく、逆に危険でもあります。それは、会社のある仕事を独断で行うようになると、社内情報や経理の管理が逆に甘くなってしまうから。

リモートワークの本質は『オフィスがなく、通勤もしないけれど、仲間と協力して楽しく働くこと』なのです。

多くの会社では『リモートワークでチームワークがうまく取れない』といったことを聞きますが、その理由は、コミュニケーション不足や孤独感による心理的不安がもっとも多くなっています。

ここで分かることは、会社にオフィスがある事の利点は『相談や雑談ができる』ことや『頼れる上司や仲間から得られる安心感』であり、オフィスそのものが必要なのではなく『コミュニケーションのためのツールとして必要だった』という事実です。

画像4

会社に必要なのは『オフィス』ではなく『心理的安全』の担保

このように、会社にオフィスが無くても『コミュニケーションが取れる場所』があれば良いのです。しかも、そこに『心理的安全』があれば更に生産性は上がります。

『心理的安全』とは、多少のミスを許しあえるようなチームワークの良い環境のこと。

良好なチーム環境があれば、仲間同士で気軽に相談できるので、報告ミスなどのトラブルも少なくなります。またそのような職場では、社員のインプットとアウトプットもスムーズで、良いアイデアがうまれるという大きな利点もあります。

今では実際に、このような働き方ができる『仮想オフィス』も登場しています。


もちろん接客業や製造業など、業種や業態によってはリモートワークを実現することが難しい企業もあるでしょう。

しかしこのような「新しい働き方」で、自社の生産性を向上させたいと考えるのであれば、今いる社員を信頼して公平に扱い、社員皆が協調して働くことができる『場所』を提供することが、これからの経営者の仕事なのかもしれません。

いかがでしたか?このnoteを読んで「興味が出た!」と言う方は、ぜひ一度アルマ・クリエイション代表の神田昌典の「ヒトを動かすコトバ365」をお試ししてみてはいかがでしょうか?

スクリーンショット 2021-05-23 1.28.56

日本のトップマーケッターである神田昌典が執筆しているその日にあったメールマガジンを配信しています。
神田があなたの目標に近づく原動力となる言葉を毎日紡ぎました。
この機会にぜひ、その日からあなたの仕事に役立つ情報をゲットしてみてくださいね!

↓こちらから30秒で簡単無料でお試し!↓

ヒトを動かすコトバ365」を無料で試す


最後までお読みいただきありがとうございます。

それでは、また次回をおたのしみに!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?