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映画『HELLO WORLD』感想・考察一覧

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自分なりの考察や感想を思いつくままに書いていきます。あくまで一つの解釈ということで。
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2019年10月の記事一覧

Googleの量子超越に関する一連の事象が映画「HELLO WORLD」とシンクロし過ぎてて鳥肌立った

(ネタバレあり)最初に断っておきますが、映画「HELLO WORLD」に出てくるのは「量子記録」「量子記憶装置」であって「量子コンピュータ」とは一言も言ってません。しかしそれは百も承知の上で、Googleの「量子超越」に関する一連の事象があまりに出来過ぎてて、しばし夢のような得難い体験をさせていただきましたので、ここに記録として残すことにします。 半分ネタ記事ですが、半分はマジです。 「Google」「量子コンピュータ」に反応してしまうハロワ脳きっかけは2019年10月2

本は彼女を救う、そして僕らを救う——映画「HELLO WORLD」が繰り返す救済の物語

映画「HELLO WORLD」において、本好きの主人公・直実は、恋人である一行さんを守り、事故から救うためにある武器を作り出します。それはずばり「本」。 ではなぜ、本なのか。 本作品を数回鑑賞するうちに、実はこのモチーフが形を変えて作中で何度も何度も繰り返されていることに気がつきました。これは本作品を考えるうえで結構深い意味があるのではないかと思えてきたので、私論ですが作品のシーンを追いながらちょっと書いてみたいと思います(以下、映画本編とスピンオフ『ANOTHER WO

映画「HELLO WORLD」考:グッドデザインはどうやって世界を書き換えているのか

(ネタバレあり)映画「HELLO WORLD」に登場する「神の手」と書いてグッドデザイン—この厨二病感あふれるネーミングの(褒め言葉です)手袋は、直実に世界を書き換える力を与え、しかしチートではなく3ヶ月間の特訓が必要という、絶妙なゲームバランスのもとに設定されている大変魅力的なガジェットです。「ハロワ世界」の成り立ちを考えるうえで、この手袋はいったいどうやって世界を書き換えているのか、そもそもあの世界で「強くイメージすればそれが実体化する」ということが何を意味するのか?

HELLO WORLD聖地巡礼考:アルタラの追体験としての聖地巡礼とストリートビュー

昨今のアニメの例に漏れず、映画「HELLO WORLD」も京都市の強力な後援を得て京都の美しい風景を描き出しており聖地巡礼を誘発する作りになっていますが、2つの意味で本作品ならではのきわめて特異な特徴があるといえます。ひとつは物語と現実のきわめて精緻な整合性による秀逸なメタ構造、もうひとつはそれをさらに補強するアルタラの追体験ツールとしてのストリートビューです。 手始めに、Googleマップ上に聖地巡礼マップを作成してみましたのでよろしければどうぞお使い下さい。 以下、い