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「映画を撮れ」という天啓、アマプラのおすすめ映画(にこさんとの文通)                

にこさんとの文通へのお返事です。前のお手紙はこちら。




にこさん、こんにちは。6月9日、日曜日の14時です。数回の文通で、互いに今いつかを書くフォーマットが出来つつありますね。こうして我々の文通が形作られているようで、ちょっと嬉しい気持ちです。それから、最近、文通読んでます、と言われることも増えました。公開してる文通は、周りの声が聴ける楽しみがありますね。

「映画を撮れ」という天啓

最近にこさん、よく映画を見ているような印象があります。私も昨日、映画を見ました。前まであまり見てなかったと思うのですが、何かきっかけがあったのですか?映画といえば、私はお気に入りのミニシアターによく見に行きます。昔は全然見なかったのですが、大学時代、留学先のフランスにいるときに、Twitterを見ていたら、そのミニシアターがもうすぐできる、というツイートが流れてきたんです。

その瞬間に「映画を撮れ」という天啓が降りてきました。ミーハーな作品いくつかしか見てない状態でしたが、いてもたってもいられず、大学の映画制作サークルに飛び込みました。幸いにも映画を年300本見てる人や、国際的な映画の賞をもらっている優秀な先輩など周りの方に恵まれて、たくさん映画を見るようになりました。

そして、自分で監督・脚本をやり、1本だけ短編映画を撮りました。恋愛の話で、いつも相手に自分の理想像を重ねて、自分に都合良い現実しか見ない女の子の話です。いつかにこさんにも見てもらいたいです。

おすすめの映画ですね。好きな作品はたくさんありますが、にこさん気に入ってくれるのあるかな。今回はアマプラで今配信してるものから、にこさんの感想が聞いてみたい作品をいくつかピックアップします。次何見ようか迷う時はぜひ。

おすすめのアマプラ映画

3作品選びました。恋愛系で2作品、シュール系で1作品です。

『愛なのに』(2021)

片思いの女性のことが忘れられない古本屋の店主が、女子高生から想いを寄せられて、求婚し続けられるお話です。片思い相手の女性の方も結婚を控えているのですが、色々トラブルが起きており、そのうち登場人物同士が交錯して話が進んでいきます。

脚本を今泉力哉さんという方がやっています。普段は映画監督として活躍してる方で、最ヒットした『愛がなんだ』を始めとして、普段から愛や恋はなんだ、と作品で問う方です。にこさんも恋についてよく考えてる印象があるので、通じる部分あるかな、と選びました。

『Summer of 85』(2020)

淡い青春の恋模様を描いたフランス映画です。この作品は劇場に見に行ったのですが、とても良かった。海で16歳と18歳の男の子同士が出会い、惹かれ合って恋仲になります。そのうち悲しい出来事が2人を襲って…これ以上言うとネタバレしそうなので、ここまでにします。

フランスの海の映像も、大人と子供の狭間で恋に落ちる2人も、とても美しい作品だなと思います。にこさんはセクシュアリティについて書かれてるので、同性同士の恋愛映画も、もしかしたら抵抗ないかな、と思って選びました。私は恋情も憎悪も美しい作品だなと思ってるのですが、にこさんが見たらどんなふうに思うんだろう、と入れてみました。

『神は見返りを求める』(2022)

Youtuberがヒロインという、現代色の強い作品です。主人公の男性が合コンで出会った、再生回数に悩むYoutuber女性に協力する話です。人気がでないなりに2人とも頑張ってやってるのですが、ある日を境に関係性が大きく変わってしまうお話です。

この作品の監督の、吉田恵輔さん大好きでほぼ全作品見ています。この方なりのユーモアやシュールの表現が好きなのですが、にこさんはこういう作品見てどういう風に感じるんだろう、と気になって選びました。あと全部、恋の映画ばかりでもちょっと重いかな、ということで、比較的気軽に見れる作品も入れておこう、という趣旨もあります。


文通へのお返事続き

前回のお返事に戻ります。にこさんのモノガタリーが好きな理由、「ひとつのお題に対して色んな人が色んな解釈で創作」は素敵ですね。短歌の歌会とそっくりです。1つテーマ決めてみんなで作って持ち寄り、解釈を話すんです。これだけの解釈・観点があるんだ、といつも勉強になるし、豊かなひとときで好きな時間です。それの小説版なのかな、と思いました。しかもコンテストが定期的に開催されてるのも、張り合いがあって良いですね。

具体と抽象の話も、調べてくださってありがとうございます。まさに書いてくださってる、失恋から色々発想して具体に落としていく、これは抽象→具体ですね。概念を正しく理解くださってると思います。それはそうと、「高速道路」はこういうプロセスで出てくるのですね。途連れに出てくる高速道路が頭をちらつきました。

また、創作で具体→抽象のアプローチをすると、こんなふうになります。例えば、コーヒーについての小説を書きたい、と思ったとします。コーヒーは具体なので、抽象でいうと何にあたるのかを考えます。大人の飲み物、ほろ苦い、詩執筆活動のお供、誰かとカフェで過ごす時間…色々近しい具体を発想していき、「辛い人生を送ってきた人が、きらめいた思い出があったとき、いつもそばにあったもの」という抽象化したものをテーマにします。

にこさんの話を知ることができるのは楽しいので、これからもこのようなテイストでいいと思います。お互い好きなもののこと、色々書いていきましょ。お返事お待ちしてます。

P.S.
最近、全然文章を書けてなくて危機感です。頑張ります。

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