他者を攻撃しない活動を心がけているという話 - 個人 Vtuber あれぐろもると

ぐーてんもると！ピアノ即興系 Vtuber のあれぐろもるとです。オンラインでの発信には炎上のリスクがつきものです。この記事では、ぼくが活動において気を付けている「他者を攻撃しない」ということについてお話します。これを意識することで炎上リスクを減らせるばかりでなく、多くの人たちとの横のつながりを醸成することができると考えています。

炎上の共通点

昨今、自分と同じ Vtuber さんのような、オンラインの場で発信を行う活動者さんが炎上している現場をよく目にします。Twitter のツイートであったり、 YouTube の動画であったり、ケースはさまざまですが、その多くには共通して「他者を攻撃している」という特徴があると感じています。特定の個人やグループを明確に悪者として論じていたり、あるいは、特定のコンテンツをイメージダウンさせるような形で利用していたりといったものです。

炎上しなかった配信

一方で、炎上しなかった例も紹介したいと思います。ぼくがついこの前 YouTube にて配信した、ちょっと過激な配信についてです。（内容は少しアレなのであまり詳細には言及できませんが…。）いろいろと問題のある配信だったとは思いますが、特に炎上することなく終えることができました。

配信を企画する上で気を付けていたことは「自分以外の誰も傷つけない」ということです。過激な内容のコンテンツを企画するとき、どこかで傷つく他者がいるというケースが起こりがちです。炎上は、たいていそのようなケースで起こると考えています。今回は、あくまで自分以外は誰も不幸にならないことを最も強く意識して企画を行いました。

他者を攻撃しないためには

では、そもそも、「他者を攻撃する」というのはどういうことなのでしょうか。実際のところ、何をやっても、どこかで傷つく人間がいる可能性をぬぐうことはできないとは思います。極端な例を出せば、「あれぐろもると」を嫌いな人がいたとすると、ぼくがどのような活動をしてもその人が傷つくことは避けられないでしょう。

これはぼくの考えなので1つのアイデアとして参考になればと思いますが、「他者を攻撃する」とは「明示的に誰かを悪者にする」ことだと思っています。ぼくが負けたのはこの人のせいだ、とか、この会社が悪いからゲームがつまらないんだ、とか、そんな感じです。そうではなくて、負けたのは自分の実力が足りないから、ゲームがつまらないのは自分の感性との相性が悪かったから、というように、何か悪いことが起きたときその原因を自分の中に見出すことが「他者を攻撃しない」ということだと考えています。

他者を尊重する

ぼくが Vtuber 活動を続けるうえで大事にしているのは、「他者を尊重する」ということです。インターネットの海を泳いでいると、さまざまな人たちを目にします。自分には絶対に真似できないなと思うような高度なことを趣味にしていたり、自分では見過ごしてしまうような日常の何気ない瞬間をすごく大事にされていたり、本当にさまざまです。

そして、ときには「この人はちょっと嫌だなあ」とか、「ズルしているんじゃないか」とか、そういった印象を抱くこともあります。そのような人たちに出会ったとき、一方的に「悪者だ」「排除しないといけない」などと決めつけてしまう前に一考することが大事だとぼくは考えています。彼らにはどういう狙いがあったんだろう、どうしてそのような行為をするに至ったのだろう、と、同じ人間という前提でまずは事情を鑑みようとする思慮深さが大事だと思うのです。それが「他者を尊重する」ことだと考えています。

合意の形成

コラボ配信においては、「いじり」や「相手を負かす必要がある」などの理由で、どうしても他者を傷つけなければいけない場面が存在すると考えています。大事なのは、前もってそれをやっていいかどうかを聞き、参加者全員で合意を形成して臨むことだと思います。「この配信では、こうこうこういうポイントであなたが傷つくかもしれないけど、大丈夫？」などと、先に相談をしておくこと。これが、円滑に人間関係を続けていく上で大事なことなんじゃないかなと思います。いきなり配信に臨む前に、まずはコミュニケーションをとる時間を設けるのがコツです。

また、参加者同士で合意が取れていたとしても、多数の人間のトラウマを掘り起こすもの（津波・テロリズムなど）や、社会的信念に背くもの（人種差別など）を、あまり面白おかしくとりあげるのはリスクがあると考えています。

おわりに

他者を尊重する活動をしていれば、おのずと他者を攻撃しない、他者を悪者にしないということが意識できるのではないかと思います。それは、単に炎上を回避するためではなくて、よりよい人間関係を構築していく上で実はすごく重要なんじゃないかなと、そのように感じているあれぐろもるとの小話でした。

ここまで読んでくれてありがとうございました。また何か思うところがあったら記事にします。

ヘッダーイラスト: しゃち丸さん https://twitter.com/shachimaru48