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リモートでもっとも大切なこと

大きな勘違い

リモートに対するイメージにはこんなものがある。
1. 場所を選ばず働ける
2. 時間のやり繰りが自分でできる
3. 無駄な人付き合いが減る

昼寝できたり、長めのランチやおやつの時間に友達とお茶したり、映画見に行ったり、酒を飲みながらできたり、環境が許せば有効に時間を使った働き方ができる。

しかし3つ目だけは違う。ここを勘違いしてる人が非常に多い。
面と向かう機会が減るからコミュニケーションも減ると思うのだろうが、そうはいかない。寧ろ逆に増えると断言できる。

リモートでのコミュニケーションは主にチャットを使用してるところが殆どだろう。
受け手の都合をあまり気にせず送れて、メールに比べるとレスのタイムラグが少なく、電話のように話してる時間を拘束されることなく、記録も残せることからリモートには欠かせないツールだろう。

チャットは映像や音声でのやり取りもできるが基本は文字でのやり取りになる。これが意外と厄介で、文字だけの情報だと無機質で事務的で冷たく感じられる。
いくら絵文字や顔文字を使っても真意が伝わらないことはよくある。冗談で言ってるつもりが真に受けられたり、逆に怒ってるのに軽くいなされたりして、感情が伝わらないとなかなかイラつくものだ。

相手に与える印象について、メラビアン(Wikipedia 参照)はこう定義している。
視覚的情報(表情・仕草・視線など)55%
聴覚的情報(声・大きさ・抑揚・テンポなど)38%
言語的情報(内容・言葉遣いなど)7%

哀しいかな見た目重視と言うのは心理のようだ。

特に意識はしていないが、会ってコミュニケーションするのは理に叶ってるということになる。
確かに会って話すと多くの情報が得られるし、人となりが感じられれば対応も変わってくる。

つまり、リアルでの人付き合いは減ったとしても、画面やネット越しには接することになるし、文字だけの情報では真意が伝わらず、余計にトラブルになりやすくなる。

ギルドではどうしてる?

ギルドでは大まかに3つのことを実践している。
1. 雑談を多くする
2. できる限り丁寧に、人によって対応も変える
3. リアルでコミュニケーションする

まず1番目は、くだらないことからアイデア、個人的なこと、世間の話題などなどTweetするように話す中で、健康状態や家族との関係、仕事の悩みなどを自然と把握できるようにしている。
返信がなく無駄打ちになることも多いが、それはそれで雑談だからいいのだ。

そして2番目は、文字で用件を伝えるだけでは相手に伝わらないケースがあるので、細かいディテールや背景など無駄かもしれない情報も送っている。
対面で話せば身振り手振りやニュアンスで伝わることもあるが、それがままならないので丁寧に文字に起こすようにしている。
また、人によっては感覚が近くて多く語らずとも伝わる人もいれば、1から10まで言わないと伝わらない人まで様々なので、言い方や対応を変えている。

最後の3番目は、遠征する時は時間がある人は食事や呑みに行ったり、僕の登壇するイベントを手伝ってもらったり、チャットでの打ち合わせも映像や音声でやったりと、文字だけのやり取りを補完している。
今年は初めて和歌山のワーケーション制度を使って合宿を開催したが、いろんな意味で収穫があった。

コミュ障だからリモートにしたいっていう人がいたら、これだけは言っておきたい!

そっちの方が面倒くさいぞ!

兎に角、この一言に尽きる。
企業がリモートを導入しても制度として続かないのは正に面倒くさいから。ここまでサポート出来ないので、企業との間に文字通り距離ができてしまう。

企業側がリモート制度を導入するメリットは生産性の向上を謳っているが、コミュニケーションがままならないのに生産性や効率が上がるわけがないという理屈も頷ける。

テレワークという似た制度もあるが、こちこらは雇用された社員であることや条件付きで認めているケースが多い。
テレワークについては別の機会に触れるが、基本的には企業の監視下で行うもので、通わなくていいこと以外に働く側のメリットがなくて、こちらもこちらで問題がある。

当ギルドは設立して9年目になるが、始めた時から全員フルリモートなので、こういうものだと理解している分やり易い。

みなさんもリモートで働きたいなら、コミュニケーションに多くの気遣いや時間を割いて、丁寧で思い遣りを持って接して貰えたら、きっと上手くいくと思う。
リモートで喧嘩して仲直りできるくらいになったら一人前のリモートワーカーと言えるのではないだろうか。

人がお互いをよく知れば、憧れも憎しみも生まれないだろう
エルバート・グリーン・ハバード(アメリカの作家・哲学者)

『リモートでもっとも大切なこと』ってお話でした。

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