シャンティーは古着屋の窓台から駅に向かう雑踏を眺めていた。 電車に乗れたら何処までも行けるだろうなァとか、人間は自由で良いなァとか、人々をうらやましく思っていた。 けれど同時にこうも考えていた。 猫だから働かなくても叱られないで良かったァとか、ただでご飯がもらえるからラッキーとか、寂しいときはいつも主人が撫でてくれるから幸せェとか、猫として猫並みの幸せも感じていた。 切符も買えないし、駅に忍び込んで追い出された経験もあるが、今日みたいに冬の寒い朝に、好きなだけ室内で