2021年度第1期　答申先のご紹介

　社会団体が抱えるリアルな課題に対して、複数の企業から参加する約60名のビジネスリーダーたちが、業種、業界問わず混成された15チームに振り分けられ、３ヶ月間全4回のセッションを通じて課題解決を行いながら、リフレクションなどによりリーダーシップ開発をおこなっているALIVE。

2021年5～7月に行われる2021年度第1期の答申先のご紹介です。

八島花(やつしまはな)文化財団

　東京は墨田区の京島・向島エリアを中心に、戦前から今もなお残る長屋をいかに維持・活用していくかを考えていらっしゃる団体です。
　一度、町を案内していただきましたが、これがなんとも面白いものでした。どこか"寅さん"の世界観を彷彿させるような人間味あふれる下町で、町工場からの音がどこからともなく聞こえてくる。

　そんな町に惹かれたアーティスト達が創り出す、色んなアートがあちらこちらで見かけることのできる体験が、そこにはありました。

　そんな町を土台に今回いただいたテーマは・・・
『長屋文化を次の世代に！5年で新たに100軒保存・継承し、イキイキとしたまちを実現する』というもの。

　便利さや快適さや効率性を求めれば、もしかすると長屋は時代に逆行しているのかもしれません。が、東京大空襲の中でも奇跡的に残ったこの長屋文化をいかに次世代に残していくのか。そのために必要な要素とは一体どのようなものであるのかを、みんなで考えていきます。

兵庫県新温泉町

　新温泉町は、兵庫県の北西部に位置し、日本海に面し内陸部は1,000メートル級の山々に囲まれています。
　美しい海と緑豊かな山そして情緒ある温泉の町。鳥取空港から車で1時間弱。羽田空港から飛行機に乗ってしまえば2時間弱で到着します。

　最高級品と名高い神戸ビーフの素牛（但馬牛）の原産地であり、山陰海岸が誇る冬の味覚の王様ズワイガニ、通称「松葉ガニ」の漁獲高が日本でもトップクラス。

温泉は観光客が楽しむだけでなく、「みんなげ湯の町システム」が整備され、一般家庭への配湯戸数は全国一を誇っています。
地球の恵みをふんだんに享受できる土地です。

しかしながら、昭和25年に約3万人いた人口が平成27年には約1.5万人と半減。消滅可能性都市の1つとされており、他の地域同様に、人口減少・少子高齢化の厳しい現実にさらされています。

そんな町を舞台に今回いただいたテーマは・・・
『温泉×αで住民が幸せを感じれる街を作る～2026（5年後）に滞在日数4日以上1,500人をつくり人と人のコミュニケーションを増やす～』
人口減少により町からどんどん人がいなくなるいまだからこそ、人と人の出会いを作り出し住民が幸せを感じる町づくりをみんなで考えていきます！

famione（ファミワン）

ファミワンは、「子どもを願うすべての人によりそい、幸せな人生を歩める社会をつくる」というvisionを掲げ、妊活サポートを軸にBtoB、BtoC向けに事業を行っています。

　昨今、国政や様々なメディアで、「不妊治療」が取り上げられ
良く耳にすることになった、妊活。ただ、妊活=不妊治療という定義付けが為され、妊活=大変で辛いもの。ごく一部の人が携わるもの。と解釈され、マイノリティの世界の中で感じる生きづらさや苦しさをどうしても感じてしまう社会になっているのが、現実です。

その社会に対して、全ての人が「妊活」と向き合うことを唱えながら
変革を起こしていくプロセスを歩んでいきます。

取り組むテーマは、『妊活の正しい理解と認知を広げるために、
妊活サポート制度の導入企業を3年間で、1000社に拡大する仕組みを提案せよ～子どもを願うすべての人によりそい、幸せな人生を歩める社会へ～』

妊活を、「妊娠するための活動」から、「妊娠と向き合う活動」へとシフトさせながら企業制度を通じて、代表の石川さんが実現したい世界を目指します。今回のテーマは、具体的なイメージが湧きやすいものの世の中の価値観や解釈を、大きく変えなければ実現したいものになっています。様々なシステムが取り巻く中で、その糸口をこの2ヵ月で見つけられるか。今から楽しみです。