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【PJCS2021 best16】環境対応型ルカメタ

はじめに

こんにちは、ありぽけ と申します。

この度ポケモンジャパンチャンピオンシップス2021(以下、JCS) カードゲーム部門においてbest16に入賞し、世界大会DAY2参加権利を手にすることができました。

過去の実績は、
2018CL愛知 5-3(ニンフィアLO)
2018CL京都 best16(ニンフィアLO)
2019CL京都 7-3(ギガスフーパ)
2020CL東京 best32(ルカメタ)
2020CL愛知 5-3(ルカメタ)
シティリーグ優勝(ルカメタ)
シティリーグ準優勝(エンニュートLO)
などです。

これまでに何度もルカメタやそれに通じる考えがあるコントロールを好んで使ってきました。また、JCSの1週間後に開催されたシティリーグでもルカメタを使い優勝できました。

自己紹介はこれくらいにして、今回は当日使用した「ルカメタザシアンザマゼンタ」というデッキタイプについて詳しく解説していきます。

デッキリストは配信卓で対戦したこともあり既に公開しているため、環境考察を踏まえて作成したリストの解説やその変遷、練習方法について書いていきます。以下は実際に使用したリストです。

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※一般的に使用されている略称を用いますがご了承ください。
(例:ルカリオ&メルメタルGX→ルカメタ など)

環境考察

前提として超・悪・闘の三すくみが環境の中心にありました。これらのタイプはどのデッキもパワーが高く、当日のシェア率も高いことは想像に難くなかったですし、結果を見てもその通りだったと思います。
自分の考えていたtier表は以下のようなものでした。

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デッキ選択理由

なぜ自分でtier3に置いたルカメタザシザマを使うことにしたか疑問に思う人がいると思います。理由としては3つあり、順に説明していきます。また前提として、今回は2日目の本戦に進出することを最低ラインにしていました。

1つ目の理由は、「3すくみから外れている」ということです。
3すくみのデッキを握ると、
・ミラーが多発する
・サイドを3枚取られるポケモンが弱点を突かれてしまい倒されやすい
・トップメタが故に対策されている

といったことが挙げられます。逆に弱点をつけてイージーウィンができることもありますが、簡単に負けてしまう危険性を孕んでいるためそこまで安定せず本戦に進出することが難しいと考えていました。tier1はデッキパワーが高いものの、上記の理由から積極的に握ろうとは思いませんでした。

2つ目は、「不利対面が少ない」ということです。
上記のtier表の中でもルカメタに不利なデッキは、
・「こくばバドレックス」
・「悪パーフェクション」
・「レックウザ」
・「ジュナイパー」
であり、その中でもこくばは雪道型でなければそこまで不利をつかず、練習段階で悪パーフェクションは構築単位の対策をすれば勝率を5割程度まで上げられることがわかりました。レックウザにおいてはそもそも母数が少なく雷軸の方が主流であると考えていたためそこまで意識していませんでした。結果としては有名プレイヤーが炎軸で使っていたため環境読みが甘かったと言わざるを得ませんが…
ジュナイパーは構築段階で切っています。ギルガルドVを採用すれば勝てるようになりますが他の対面の勝率が下がってしまうこととジュナイパーの母数がそこまで多くないだろうと思い切りました。
弱点を突いてくる炎デッキが環境に少ないためマッチングを心配することもなく余裕をもって試合に臨めたのは長丁場において良かったと感じる部分でした。

3つ目は「再現性が高い」ということです。
言い換えれば安定している、といったところでしょうか。JCSは予選が9回戦もあるうえに2回負けてしまうとオポネント次第では本戦に上がれません。事故負けをしたくない自分は再現性の高いデッキを持ち込むことに決めていました。また先攻後攻ともに強ければじゃんけんに負けても別に困らないのでそこも考慮する必要がありました。環境デッキはミラーにおいて基本先攻有利ですし、進化ポケモンメインのデッキが多数のため先攻にマウント取られ続けて負けるといったことも少なくありません。そのため進化デッキの選択には消極的でした。

以上の理由から最終的にルカメタを握ることにしました。



リスト解説

各カードの採用理由を述べる前に、自分が最初に使っていたリストからどのような過程を経て当日のリストになっていったかを説明しています。最初のリストは以下のようなものでした。(6/24時点)

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こちらは前回の記事にもあり併せてお読みいただけるとより理解が深まると思いますので読んでいただけますと幸いです。

そこから、りん(@w_rinchan)さん方が執筆したnoteを参考に組み直しました。
(掲載許可は頂いております。)
以下は7/3時点のリストで蒼空ストリーム/摩天パーフェクト発売前です。

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その後調整をしていく中でルカメタをそこまで使わないこと、ザシアンVを強く使えた方が強いと感じたことなどから以下のものを一時期使っていました。

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しかし各対面のプランを明確にしていくにつれ、この構築では環境で戦えないと感じ調整をしていった結果冒頭のリストになりました。なぜそのようになったかをこの後詳しく説明していきます。


以下の解説から有料となります、ここまで読んでいただきありがとうございました。
もしよろしければnoteやTwitter(@Iy0cK)のフォロー、サポート等もよろしくお願い致します。


ルカメタは使用者の練度が顕著に現れるアーキタイプで、使い慣れていない方がリストを真似しただけでは強さを引き出すことが難しいと考えています。その点が練習不足に陥りやすい要素にもなっているかと思います。
ルカメタ対策の練習をしたい方にも是非おすすめしたい内容になっております。


また、この場をお借りして関係者各位にお礼の言葉を言いたいと思います。
特に練習に付き合ってくれたキンタニくん(@kintani67002226
)、イケダくん(@IKEDApoke160)、でぃるくん(@dill_puipui)、構築を参考にさせていただいたりんさん(@w_rinchan)、りゅうせくん(@easyR_1
)、書き切れないですが他にもたくさんの方々の支えもありここまで来ることができました。
本当にありがとうございました。


当日使用したリストに至るまで

調整を重ねていくと、「ザシアンでVポケモンを倒すよりも攻撃してきたポケモンをザマゼンタで殴り返す方が勝率が高い」ことが分かりました。
そのためザシアンに寄せていた構築を最初のような形に戻すと同時に、tier1に対抗するためのカードを加えた結果、当日のリストになりました。

採用カード

ポケモン 8枚
ポケモンの枚数ですが7~8枚に収まるように毎回組んでいました。ルカメタ1~2、ザシアン3~4、ザマゼンタ2~3の枠で組むのが妥当です。これ以上は枠が無いですが、シティリーグであればギルガルドの採用も視野です。

・ルカリオ&メルメタルGX - 2枚
このポケモンの扱いが1番難しいです。使う対面と使わない対面があり耐久が低いため安易にバトル場に出せません。フルメタルウォールGXは強力ですが、打たなくても勝てる相手だったら出したくないのでそこの見極めが重要です。こくばや悪パなどのシェア率が高い対面では使うためサイド落ちを考慮して2枚採用しています。
ワザ「こうてつのこぶし」で山を混ぜられることは頭の片隅に置いておくと良いです。超抵抗が役に立つこともあるので忘れないように。

・ザシアンV - 3枚
殴れるシステムポケモンです。以前の構築よりザマゼンタに寄せたため3枚になりました。
基本的にゲームを通して1体しか盤面に出しません。それでも使わない対面は無く、まれに2体アタッカーとして運用する場合もあるので3枚採用です。しかし、アタッカー運用よりも特性「ふとうのつるぎ」による手札補充がメインです。
特性でザシアンにエネを貼れる時、次のターンにザマゼンタに手貼りできる確証が無ければ貼らない方が良いときもしばしばあります。また、特性でエネが付けられると思ってプレイするのはやめた方が良いのでついたらラッキー程度にしておきましょう。特性でエネを付けたい人は基本鋼エネルギーを13枚くらい採用するといいです。そうすると構築が大きく変わってきてしまいますが…

・ザマゼンタV - 3枚
VMAX環境においてこいつを育てない対面はほとんどありません。2枚使う対面があるのでサイド落ち考慮の3枚採用です。前の方でも説明しましたが、現環境ではザシアン4ザマゼンタ2よりもザシアン3ザマゼンタ3の方がいいと思います。ザシアンを早期に育ててザマゼンタの障害を取り除く動きを優先するより、ザマゼンタの育成を優先し先殴りされたとしても返しでマオスイからカウンターを入れられる動きを意識しましょう。

グッズ 18枚
・タッグコール - 4枚
1枚が2枚になる強力なカードです。後攻を取ったときグズマ&ハラが使えないと負けてしまう対面があるため最大枚数採用しました。具体的には一撃ウーラオスで、ザシアンスタート時にマントを着けないと先攻2ターン目に倒されてしまう可能性があるためです。またルカメタとマオ&スイレンを以前より増やしたこともあり、より強く使えると考えました。相手に手札干渉をされた際の返しに使えるのでできる限り温存しましょう。

・ポケモンいれかえ - 3枚
前に出ているポケモンを入れ替えたい場面が多いため最初は4枚採用していましたが、マオスイを増やしたことによりポケモンいれかえを減らしても入れ替えソースの総量が減らないことと、人形を減らしたことで以前よりも強く使えないことから3枚になりました。

・メタルソーサー - 3枚
ルカメタを即起動させたりザマゼンタの育成スピードを上げられるため必要なカードです。タッグサポートのコストとして鋼エネを選択しやすくなるのも噛み合いが良いです。序盤は使わず、4枚は過剰に感じたので3枚採用にしました。余談ですが、モクナシ対面ではトラッシュにエネを落としておくことで6エネGXワザを打たれてもソーサーで比較的速く復帰できるようになります。

・リーリエのピッピ人形 - 2枚
マオスイでベンチに戻ったアタッカーをすぐ使ったり、ベンチでふとうのつるぎを安全に使ったりできるので採用しました。一般的な構築では3~4枚ですが、新弾で登場した「スイクンV」と相性が悪いこと、ブレイブキャリバーを連打する機会が少ないこと、エリカのおもてなしを採用しているデッキが以前より増えていること、枠の都合などから2枚にしました。

・タフネスマント - 2枚
ザシアンとザマゼンタの耐久を上げるために採用しています。耐久を上げることで倒されなくなる場面がとても多いため必須です。3枚目の採用も視野ですが枠の都合で2枚です。

・隠密フード - 1枚
インテレオンやブラッキーVMAXなどの強力な特性を持つポケモンが環境に多いため採用しています。インテレオンを採用しているデッキの多くでは隠密ザマゼンタを通すことを目標にしたり、ブラッキーVMAXを採用しているデッキでは隠密ルカメタをベンチに置いておくことが大切になってきたりします。最悪無くても何とかなりますが入れた方が強いので1枚採用しました。

・ビックパラソル - 1枚
悪パ対策の1枚です。ブラッキー&ダークライGXのデッドムーンGXの追加効果を防ぎたいがために採用しました。他にもオーロット&ヨノワールGXのペイルムーンGXやマホイップVのスイートスプラッシュ、ガラルサンダーVのらいめいげり、チャーレムVのヨガループ、モクロー&アローラナッシーの6エネトロピカルアワーGX、デデンネGXのビリリターンGXなどの効果を防げるので活躍の場面は少なくありません。

・ツールスクラッパー - 1枚
役割対象は主にふうせんで、LOプランを取るときに必要になってくるため採用しました。ツールジャマーでない理由は他に貼りたい道具があることと、貼ったポケモンをずっと前に置いておかないといけなくなり柔軟な動きがとりにくくなるためです。まれに自分のポケモンにつけている道具を割る場面もあります。

・リセットスタンプ - 1枚
マリィで手札干渉はできますが、終盤に相手の要求を上げたい場面が多かったため1枚採用しました。またDAY2はBO3なのでサドンデスになった場合サイド1枚から始まる可能性があり、使えたら強いという側面もあります。

サポート 16枚
・マリィ - 4枚
メインのドローソース兼手札干渉札として4枚採用しました。序盤は相手の要求を上げて攻撃ターンを遅くさせつつふとうで準備するのが基本になるのでこのカードが活躍します。山が混ぜれないのが少しネックですがリソースを切らずに手札を回転でき、このデッキと噛み合いがいいです。

・エリカのおもてなし - 1枚
5枚目のドロサポとして採用しました。現環境はベンチを広げる構築が多いので有効に働く場面が多かったです。

・ボスの指令 - 4枚
先殴りやLOプランを取るために最大枚数採用しています。裏でエネをためているポケモンにフルメタルウォールを打つ必要があることも多く、リセスタを打たれた後に引きたいカードの1枚にもなっているので4枚採用しました。

・マオ&スイレン - 3枚
どのポケモンも倒されたくないので回復兼入れ替え札として採用しています。シロナ&カトレアを経由することなく連続で打つシーンもしばしばあったため以前より1枚多い3枚採用です。ザマゼンタの欄にも書きましたがカウンターを決められる確率を上げるためにも現物を増やしました。

・シロナ&カトレア - 2枚
タッグコールから触れる事故防止札兼サポート回収札です。ボスの指令やマオスイになることはもちろんですが、手札をトラッシュしてドローを進められるカードなのでメタルソーサーとの噛み合いもいいです。サポートを回収することだけもできるので忘れないようにしましょう。(1敗)
シロカトの枚数はこれ以上増えないかなと思います。サポを使いまわせる回数は増えますが、自分は現物が多い方が強いと感じています。

・グズマ&ハラ - 2枚
後攻1ターン目に1番打つ確率が高いサポートです。逆にそれ以降は他のサポートを使うのでサイド落ち考慮で2枚採用しています。スタジアム貼り換えや手貼りを確実にするためシロカトで回収するときがたまにあります。

スタジアム 4枚
今回は混沌のうねりを採用していない関係で、貼り負けないようにスタジアムの総量を1枚増やしました。
・無人発電所 - 2枚
これも悪パ対策の1枚です。マニューラGXのシャドーコネクションやミュウミュウのパーフェクションを止められないときついことが練習段階でわかっていたため採用しました。他にも多くのデッキに採用されているデデンネGXや連撃テンタクルなどに入っているオドリドリGXを止められます。

・結晶の洞窟 - 2枚
連撃ウーラオス対面で非常に重要な役割を持つため採用しました。クイックシューターをほぼ無効化したりマオスイと絡めてひゃくれつラッシュを1回なかったことにしたりできます。また、連撃側からツールスクラッパーを打たれて隠密フードを割られてもなんとかなるようになります。本当は3枚採用したいところですが、枠の都合により2枚です。

エネルギー 14枚
ドロー札がマリィとシロカト、エリカしかなく山を回すスピードが遅い中で手貼りを確実にするには14枚欲しいと感じました。今回はJCSという対戦数が多い大会だったので安定性を重視しました。とにかく毎ターン手貼りをすることが重要です。
・基本鋼エネルギー - 10枚
今の環境は10枚が最低ラインだと思います。11枚採用も枠次第ですが視野です。

・コーティング鋼エネルギー - 2枚
グズハラから持ってこられる鋼エネルギーとして採用しました。サイド落ち考慮で2枚採用です。

・キャプチャーエネルギー - 2枚
タッグコールから全ポケモンにアクセスできます。サイド落ち考慮で2枚採用です。ザシアンに貼る動きはとても弱いためできる限りしたくないです。ベンチが空いている時に貼ると山を混ぜることになるので注意しましょう。


不採用カード
どのカードも基本的には他のカードの優先度が高いため抜けています。

・ギルガルドV
ジュナイパーを切っていたため不採用です。シティリーグにおいては入れても良いと思います。

・げんきのハチマキ
ザシアンがゲンミミを一撃で倒せたりルカメタがメッソンをこうてつのこぶしで倒せたりするようになりますが、使える場面が限定的すぎることと無くても勝てることから不採用になりました。また、採用したい場合はくちたけんを入れた方がマントスイクンを倒すことができるのでそちらの方がおすすめです。個人的には楽するためのカードだと考えているので、枠を割いてまで入れようとはなりませんでした。

・くちたたて
タフネスマントの3枚目を採用するならばこちらを採用しても良いと思います。今回は枠の都合と安定性からザシアンにつけられるマントを優先しました。連撃テンタクル対面においてはマントに比べ要求が1枚増えるため、そこを厚く見るなら採用も視野です。

・セイボリー
使える場面が限定的であること、ムゲンダイナが減少傾向であることから不採用としました。

・博士の研究
走るタイプのルカメタではないことやリソース管理の観点から不採用としました。

・ヒガナの決意
手札との噛み合いが良ければ強く使えるカードではありますが、今回は上振れよりも安定性を重視したため不採用です。エリカのおもてなしの方が優先度は高いと考えています。

・混沌のうねり
今回は無人発電所と結晶の洞窟の優先度が高く、自分の混沌のうねりが邪魔になる場面が出てくるので不採用にしました。

練習の仕方

あまり特別なことは行っていませんが、意識1つで練習の質は大きく変わると思います。限られた時間の中で、最低限何かを得られるように考えながら練習することが大切です。特に負けた試合は得るものが多く、なぜ負けたかや他にどのようなプランがあったのか、ターニングポイントはどこだったのかを考えるだけでも上達に近づけると思います。今回はルカメタというデッキに合わせた方法で練習をしていましたが、考え方自体はどのデッキにも通じるものがあると思います。

①デッキを決めるまで
まず環境デッキを一通り触り理解を深めることから始めました。新しいデッキを考えることも同時並行で行っていましたが、既存の構築の完成度が高くパワー負けすることがほとんどだったのでデッキ開発にそこまで時間をかけませんでした。振り返ってみると、新デッキに固執せず環境を決め打ちして早期にデッキ選択をできたことが練度の上昇、ひいては今回の結果につながったと思います。

②デッキを決めてから
ルカメタを握ると決めてからは、tier表にあるデッキとのスパーリングをメインに練習を行っていました。ただ漫然と対戦するのではなく、要所で壁役と手札を見せ合い何をされるときついのかや、各対面でのとるべきプランを逐一確認することを意識していました。ルカメタというデッキタイプは再現性が高いため、各対面に対して勝てるプランを明確にすることが勝率の上昇につながると考えていました。ただ試合数を重ねるよりも、対戦相手がやられて嫌な動きを追求し、より勝率が高くなるプランを考えることに重点を置いていました。

各対面の立ち回り

基本的にはザマゼンタを育てて先殴りをしていきます。

こくばバドレックス
この対面ではルカメタを使います。序盤はザマゼンタを育てて、相手の3エネついたこくばがザシアンを倒してきたら返しにフルメタルウォールGXを打ちます。雪道が無ければですが、基本的にはゲンミミがザマゼンタを倒しに来るので手札のトレーナーズを絞りつつゲンミミを2回攻撃して倒しましょう。常にポルターガイストを意識して、ゲンミミのケアを怠らないようにしましょう。(1敗)
LOプランが比較的通りやすく、エネがついていないこくばを縛ったりザマゼンタとVMAXを対面させたりしていれかえやエネルギーを削る動きも有効に働きやすいです。

れんげきウーラオス
この対面はルカメタを使わなくても勝てます。ルカメタスタートしてしまい、手札にドロサポがあるなら1エネフルメタルウォールを打ちましょう。手札に余裕が無い場合はふとうで補充して、早い段階で「ひゃくれつラッシュ」を打たれたら追加効果ありフルメタルウォールを狙いたいです。
基本的にはザマゼンタを育ててウーラオスVを攻撃していきます。相手のれんげきエネルギーをアサルトタックルで割りながら戦うことができれば有利にゲームを運べます。最終的な目標は、結晶の洞窟を残しつつ、隠密ザマゼンタを作ることです。
注意することは相手のツールスクラッパーを考慮して隠密フードを雑に貼らないことと、結晶の洞窟を強く使いたいのでスタジアムの後貼りを意識すること、やまびこホーンが入っている可能性があるためルカメタ2枚目をすぐコストにしないこと、ヨガループによる追加ターンで計算を狂わされないようピッピ人形をむやみに置かないことです。

悪パーフェクション
この対面はザマゼンタを使いません。ベンチにパラソル持ちのルカメタを1エネ着けた状態で待機させマントザシアンで戦うことが大切です。6エネデッドムーンの返しに追加効果ありフルメタルウォールが打てれば何とかなるのでツールジャマーとボスをセットで引かれないようにマリィで手札を流しながらザシアンを2体育てていきましょう。相手のベンチが埋まったタイミングやマリィと同時に無人発電所を置くことで相手の動きが鈍くなりテンポを取りやすいです。相手のエネが集中しているポケモンを倒せればゲッコウガ&ゾロアークGXの「あくのはどう」のダメージを抑えられますし、エネが分散していたらマニューラGXを倒すことで強力なワザを打たれにくくすることができます。
注意することはルカメタの体力をメガヤミラミ&バンギラスのワザ「グリードクラッシュ」で倒されないようにしておくことと、無人発電所を安易に貼らないことです。

一撃ウーラオス
この対面はルカメタを使います。相手の2~3エネついたポケモンにフルメタルウォールを打ち、テンポを遅らせつつ活力の壺を使い切らせることが目標になります。また、エネ破壊が他のデッキより通りやすいところも忘れてはいけません。
序盤は隠密ルカメタにエネを貼り、ダークシグナル+キョダイイチゲキをケアしながら相手のエネがついたポケモンに追加効果込みフルメタルウォールを打ち込むことを意識しましょう。その間にザシアンが育っていれば楽に勝つことも可能ですが、あまり悠長にやっているとボスで倒されてしまうのでスピード感も重要です。また、ザシアンを出すときはマントを着けておかないとインパクトブロー等で簡単に取られてしまうため、マントは必ず着けましょう。
中盤はアサルトタックルでエネを割りながらダメージを与えていきます。できる限りキョダイイチゲキを打たれないようにすると同時に、キョダイイチゲキ以外で倒されないように動くことが大切です。相手のデッキは進化ラインや活力の壺が多くスムーズにデッキを回すハードルがそれなりに高いので、ボスやマリィが良く刺さります。これらを駆使して殴られないターンを作ったり壺やエネルギーを強引に切り捨てさせたりすることもできるので忘れないようにしましょう。
終盤もアサルトタックル連打です。採用されているか分かりませんが、自分はできる限り巻物のケアもしつつ攻撃するようにしています。

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最初にも述べた通りこの対面はエネ破壊が通りやすいです。フルメタルウォールやアサルトタックル、時にはブレイブキャリバーで相手を倒してエネテンポを取ることで勝ちに近づけることができます。相手の壺温存しつつの先2キョダイイチゲキ連打等の上振れは仕方ありませんが、丁寧な倒されない立ち回りをしていくと勝ちやすい印象です。

ムゲンダイナ
この対面はルカメタを使わなくても勝てます。相手の最高火力が270+10or20(ガラルジグザグマのかんしゃくヘッド)なので盤面次第ではフルメタルウォールを打つとマントザシアンの場持ちが良くなりガラルファイヤーVやブラッキーVを処理しやすくなります。早期にルカメタを出すと簡単に取られてしまうため、出したターンにフルメタルウォールを打つか、隠密フードを着けながら出すようにしましょう。余談ですが、相手がルカメタを取るときは基本ベンチが埋まっているため、あえて取らせてリセスタを強く使うこともあります。
序盤は基本方針通りザマゼンタにエネを貼っていきます。ここで注意することは、次ターンの手貼りが確定していない場合、ふとうのつるぎでヒットしたエネルギーをザシアンにつけないことです。ムゲンダイナはベンチポケモンをバトル場に呼びながら270ダメージを出すハードルが他のデッキより低く、フルメタルウォールを打っていない状態のマントザシアンは取られやすいです。エネテンポが遅れてしまうと先殴りされてしまい押し切られる展開になってしまうので気をつけましょう。相手がムゲンダイナを育てていない場合でも、エネルギー付け替えから起動してくる可能性があるため油断は禁物です。
中盤~終盤は回復しつつザマゼンタで殴っていれば大丈夫です。ボスでガラルファイヤーVを先殴りできていれば大抵なんとかなります。ダークシグナルで裏のポケモンを簡単に呼ばれてしまうため、裏に下げる場合はできる限りマオスイで回復させてからにすると良いです。

連撃テンタクル
この対面はルカメタを使います。フルメタルウォールを打つと相手の要求が1枚上がるためです。(全員倒されるラインが7枚280ダメージから8枚320ダメージになる)
序盤はフルメタルウォールを打ってからマリィとふとうのつるぎを連打して倒されないようにしつつ盤面を作っていきます。早期に一撃で倒されることは少ないのでエネを毎ターン手貼りしつつ、焦らずルカメタとマントザシアンを作っていきます。ほとんど無いですが、相手の盤面にマーイーカもしくはカラマネロが1体しかいない場合は全力で倒しに生きましょう。
中盤は相手を攻撃した返しに倒されないよう、マリィで手札干渉したりボスでオクタンやメッソンなどのシステムポケモンを取ったりしていきましょう。相手の盤面にオドリドリGXが出ていたらバトル場に縛るのも有効です。基本的にみずの塔か回収ネットに入れ替えを依存しているかつ、基本超エネルギーが2枚ほどしかないため1ターン貰えることが多いです。ザシアンorザマゼンタ+ルカメタでサイドを取らせ、最後リセットスタンプを強く使うために倒される際はルカメタをかませることを意識しましょう。
終盤は先に述べた通り、リセスタから勝負を仕掛けます。その際に盤面にオドリドリがいたら優先的に倒すようにしましょう。無人発電所がある場合はみずの塔を使われないようにオクタンを倒すのも良いです。
このマッチングで1番気をつけることは時間の管理です。自分はエネを貼ってサポ打ってふとうのつるぎを宣言していれば基本問題ありませんが、相手側はサーチやワザによるシャッフルが多く、時間がかかります。毎回時間ギリギリの勝負になるため、間に合わないと感じたら対戦相手を急かすことも大切です。その際は相手が不快に感じないよう気をつけましょう。

はくばバドレックス
このマッチングは弱点を突けるため一見有利に見えますが非常に難しいです。従来のルカメタ+ザマゼンタの動きをすると、やまびこホーンや雪道、ダンデにより簡単にサイドを取られてしまいますし、かといってルカメタを使わないとダイランス+クイックシューターによりマントザシアンが1ターンで倒されてしまいます。自分はルカメタスタートかつ手札にドローソースがある時に限り1エネフルメタルウォールを打つようにし、それ以外はザシアンを2体育成することに注力していました。この対面はプレイの分岐やケアすることが多い上に、ふとうのつるぎでエネがつくことを期待しないと少々厳しいため難しいマッチングだと感じています。
序盤はマント無しザシアンにダイランスを打たれないように気をつけて立ち回ります。育成途中のザシアンを倒されると負けが近づいてしまうのでそれだけはさせないように。ザシアンスタートしたらマントありでもバドレックスのつきさす+ダイランスで倒されてしまうので、結晶の洞窟にアクセスできなさそうな場合は前を育てない方が良いです。前にザマゼンタを置くとスイクンで殴られる可能性が高く、一撃で倒される可能性は減りますがそれはそれでサイドプランが厳しくなってくるので一長一短です。バドレックスVMAXで殴られる場合はサイドを3-3で取れば良くなりますが、スイクンから入られるとサイドを2-3-3で押しつけられる可能性が高く、最後に雪道+リセスタで勝負を仕掛けられることになり大変厳しいです。しかしスイクンから殴りに来た場合は少し余裕ができるので、1エネフルメタルウォールを打ち耐久しながらザシアンを育てるのも有効です。
中盤はザシアンが育っていれば相手を倒しにいき、育っていなければバトル場のポケモンが倒されないようにしながらベンチでザシアンを育てます。倒しにいくとき、スイクンとバドレックスがいる場合はバドレックスを、バドレックスのみで余裕がある場合はインテレオンorジメレオンを優先して倒すと良いです。早い内にサイドを1枚取っておくと、サイド1枚リセスタを食らいにくくなるためです。もちろん盤面次第ですが、返しの攻撃でやられにくいように倒せば基本間違いないと思います。育成途中のザシアンをとられてサイドを先行されてしまうと厳しくなるのでそれだけはされないように動くのが第1です。
終盤は先に述べたとおり、雪道+リセスタからの勝負になると思うのでそれまでに山札の圧縮をして、必要パーツを引き込めるようにしておきましょう。自分の残りのサイドが2枚or1枚になるタイミングでマリィやリセスタで手札干渉をしておくのも有効です。
この対面は特に練習量が重要なので実際に対面練習を何度もやって感覚を掴むといいです。ふとうのつるぎなのか攻撃するのか、ザマゼンタを育てることが有効に働くか、フルメタルウォールを打ちにいくのか、どうサイドを取るのかなど分岐が多くこれを読んだだけではわからないシーンが多く出てきます。臨機応変に対応できるよう、様々な状況を想定して何度も練習することで勝率の上昇が顕在化されるマッチングです。

当日のマッチング

簡易的なレポートも一緒に載せておきます。
予選
1戦目 NOSHOW
いきなり不戦勝でオポネントが心配でしたが、当日は全勝する気持ちでいたのでラッキー程度に思っていました。

2戦目 れんげきウーラオス ○
早期にザマゼンタを育成しウーラオスを先殴りすることができました。最終的には洞窟を残したまま隠密ザマゼンタを通すことができ勝てました。

3戦目 れんげきインテレオンVMAXウーラオスVMAX ○
序盤から雪道を貼られボス連打でザマゼンタを取られる最悪のパターンに。しかし雪道の貼り替え合戦を制して洞窟を残しつつ隠密ザマゼンタを育てることに成功、その後れんげきウーラオスVを殴る展開に持ち込めました。相手のれんげきエネルギーをすべて割り雪道もボスもなくなったのでそのままアサルトタックル連打で勝てました。

4戦目 レックウザ ×
クワガノンVのグッズロックによりマオスイに触れずザシアンが取られてしまいキツイ展開に。その後クワガノンは処理できたましたが裏から出てきたパルスワンVが止められず負けてしまいました。

5戦目 はくばバドレックス ○
ザシアンを優先して育て、スイクンVを迅速に処理できたのが勝因でした。サイド1枚でリセスタされましたがデッキ圧縮ができていたため、ボスを引き込めて勝てました。

6戦目 はくばバドレックス ○
ルカメタスタートでうまくフルメタルウォールを打てたこととザシアンを早期に作れたことで、立て続けにバドレックスを取れたため勝てました。

7戦目 アーマーガア ○
ドータクンとザシアンVを処理した後、マリィで手札を流してモミやリセスタを打たれにくくしながらアーマーガアVMAXを攻撃することで勝てました。

8戦目 悪パーフェクション ○
先攻を取られましたがそこまで強い動きをされずに助かりました。プラン通りに裏に1エネパラソルルカメタを用意してザシアンを育成することに努めました。要所要所でマリィと無人を使いながら相手の動きを制限し、ガラルファイヤーVとマニューラGX、ミュウミュウを取ることができ勝てました。

9戦目 モクナシダダリン ×
序盤はかなり攻めることができていましたが、6エネトロピカルアワーGXを決められた後のマリィで事故ってしまいテンポを取られました。その後ベンチにザマゼンタを展開しすぎるプレミをしてしまい、それを縛られて負けてしまいました。

結果は7-2の59位で運良くDAY2に進出できました。

本戦
1戦目 三神ザシアン ○×-
1本目は、オルターの返しにフルメタルウォールを当てることに成功したのがターニングポイントだったように思えます。またそこまでの過程で相手のメタルソーサーやボスが大量にトラッシュにされていたため、終始こちらが有利な盤面で戦うことができました。
2本目は、三神を使わずにガラルファイヤーVとザシアンで序盤から攻撃してきたのを捌ききれず押し切られてしまいました。
3本目は、ふとうのつるぎによるエネ加速がうまく決まり、運良く相手のザシアンを2体取ることができました。その後時間が切れて勝敗規程により勝利することができました。

2戦目 こくばバドレックス ○○
1本目は、裏で準備していたルカメタが取られてしまいましたが、相手の山が薄い状態で2体目のルカメタを起動させることができエネルギーを大量にトラッシュさせることに成功。そのままLOできました。
2本目は、相手のふうせんやエネを効率よくトラッシュすることができたことと、相手の手札の噛み合いがそこまで良くなかったこと、相手のサイドにいれかえと釣り竿がおちていたことが噛み合ってLOすることができました。

3戦目 こくばバドレックス ×-
これは配信卓に呼ばれた試合でした。1本目の終盤で、ゲンミミの存在を忘れてポルターガイストのケアを怠ったためサイドを取られ切られて負けました。2本目は時間が足りず、勝敗規程により負けてしまいました。


7/25 追記 シティリーグ優勝レシピと解説

7/23に開催されたシティリーグで優勝することができました。その際のレシピが以下のものです。

画像6

ご覧いただければ分かる通り、今回は悪パーフェクション対策で入れていたビッグパラソルと無人発電所を抜き、ギルガルドVと結晶の洞窟を採用しました。なぜこのようになったかを説明します。
JCSではこくばが優勝し、7/22に行われたシティリーグではこくば、スイクン、悪ニンフ、ムゲンダイナなどが多く入賞していたためそれらに特別有利がとれるわけでもない悪パは減ると予想しました。また自分の出場したシティリーグは64人規模のため、4-1しても上がれない可能性がありました。そのため少ないであろう悪パの対策は薄くし、シティでは一定数いるジュナイパーに負けない、かつデッキパワーを上げることにしました。その結果、先のリストになりました。

当日のマッチング
予選
1戦目 れんげきテンタクル ○
相手がミュウスタートだったので、倒さずひたすらマリィとふとうのつるぎで盤面をつくりました。フルメタルウォールも使い、一撃で倒されないように気をつけながら戦っていました。

2戦目 超越オロヨノ ○
相手のオロヨノにビッグパラソルを貼られたため1エネフルメタルウォールを使い、攻撃のチャンスをうかがっていました。こうてつのこぶし+ブレイブキャリバーでとるプランを目指していましたが、ペイルムーンでザシアンのエネをすべて剥がされてしまいかなり不利な盤面に。その後ナイトウォッチャーを耐えつつふとうのつるぎで盤面を整え1体倒したところで、サイドに残りのオロヨノが埋まっていたため投了を頂きました。クラッシュハンマーやナイトウォッチャーが有効に働かないシーンも多くあり、運に助けられました。

3戦目 ジュナイパー ○
ギルガルドがサイド落ちしていなかったためかなり楽な試合でした。余談ですがフルメタルウォール+草抵抗+結晶の洞窟の回復で受けるダメージを擬似的に0にできます。

4戦目 れんげきウーラオス ○
結晶の洞窟4投が光る試合でした。スタジアムの貼り合いに負けないので以前よりも隠密ザマゼンタが通しやすくなっていますし、洞窟のおかげでそこまで隠密に固執しなくても良くなりました。対戦自体はザマゼンタを通して勝ちました。

5戦目 雪道ハピナス ×
妖しいカンヅメやすごいきずぐすりで耐久する上に毎ターン高火力で殴られるため不利なマッチングです。チラチーノで回すタイプだったので、前のハピナスを倒すのではなく、裏のチラチーノから倒すべきでした。2-3でサイドを取らせて、最後リセスタ+フルメタルウォールで勝負するのが良かった気がします。

予選5位通過

決勝トナメ
1戦目 れんげきウーラオス ○
予選4戦目の方と再戦でした。ギルガルドスタートで、ザシアンを盤面に出せなくなったため、シロカトでマリィを使い回しながら盤面を作りました。最後は洞窟ザマゼンタを通して勝ちました。

2戦目 ムゲンダイナ ○
ブラッキーを育ててきたためベンチにマントザシアンと隠密ルカメタをおいてムゲンダイナに手貼りをさせるようにしました。相手のベンチが7枠埋まっていたため1エネフルメタルウォールを取り急ぎ打ち、ザシアンが倒されることをケア。相手のガラルファイヤーVをザシアンで先殴りした返しにレパルダスV+ドレッドエンドでザシアンが倒される展開になりましたが、ザマゼンタでブラッキーを先殴りできたため、そのままテンポをとって勝てました。

決勝戦 はくばバドレックス ○
この対面はふとうのつるぎ込みでザシアンを育てるのですが、手貼りができなかったりキャプチャーしかなかったりでかなりきつい試合展開でした。相手の動きがあまり強くないことに助けられザシアンを2体育てることができたのでスイクンとはくば、デデンネを取って勝つことができました。




さいごに

ここまで読んでいただきありがとうございました。
ルカメタザシザマはかなり練度が必要なデッキということが練習でわかりました。今回のnoteが皆様の一助となれば幸いです。

各対面の立ち回りについては随時追記していきます。

内容についてご意見・ご質問等ございましたらありぽけ(@Iy0ck)までお願い致します。

それでは皆さん、良いポケカlifeを~



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