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婦人世界特別附録「婦人職業の手引」
『婦人世界』大正11年7月 第17巻第7号附録(実業之日本社)
大正11年…、1922年です。100年前です。
(漢字表記は読みにくいところを少々改めています、でも雰囲気も重視しています)
目次には、以下の順で掲載です。
女医
歯科医
産婆
看護婦
マツサアジ
小学教師、保母
中等教員
派出婦
髪結、美顔術、衣裳つけ
タイピスト(欧文)
タイピスト(邦文)
音楽家、美術家
鉄道省従業員
店員
貯金局員
女子電話局員
裁縫、刺繍
この資料はあちこちの「女性学」の授業でも紹介していますが、この18項目23種類の職業について触れられています。
筆頭の「女医」には、
「女医といへば、婦人の職業の中(うち)で最も上品なものですし、収入の点からいつても最も割のよいものといへます。」(p.1)
なんてあって、婦人世界の記者さんたちは、ずいぶん浮世離れしている感じが散見できます。
ちなみに目次にはない「薬剤師」が本文には入っていたりして(しかも「薬剤師も婦人として将来甚だ有望な職業です」(p.15)驚かされます。
100年前の女性の職業や、就職(やその志望動機)、賃金(ぶっちゃけの情報含む)などなどを調査したい方におすすめ。
わたしの手持ちのものは、まだ製本前のA3両面八分割を折りたたんだだけのものですが、実際、読者はちゃんと製本しているはずですので、各図書館にはこよりなどで製本された状態で見ることができるのではないでしょうか。
大正時代はほぼ現代と同じ日本語で読みにくいことはありません。
「婦人職業の手引」の裏表紙の広告に『嫁入文庫』というのも、時代です。
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