【過去掲載小説】恋愛ファンタジー小説:気づいたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました (15)再編集版
お姉様の婚礼準備が終わった。あとは良き日を判断して婚礼の日を迎えるだけだ。私の場合は、城下町を走る車、というか馬車というか、わけのわからない融合物体に乗ってパレードがあるらしく、その設計で宮殿の技術士達はてんやわんやの大騒ぎ。その間にも、ドレスやら日常に着る服やら夜着やらなんやら、採寸されて大いに疲れる。はては履く靴の材質まで決る。アクセサリーを見るときは心躍ったけれど、それも国の人の税金でまかなわれていると思うと複雑だ。私の物のようで、私の物ではない。お母様は気にしない方