【再掲載連載小説】気づいたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました (13)再編集版
前話
王妃様は言いよどんでいたけれど、ついに口を開いた。
「私の一族は物語師と言って様々な物語を紡いで世界を動かす影の一族だったの。でも、その強大な力を恐れた人々は私の一族を抹殺した。唯一生き残った私は、この国の姫として養子で育った。そしてあなた達のお父様に嫁いだの。この国にはまだ物語師の影があるわ。誰かはわからないけれど、ゼルマ姫が書いた物語と、この世界の物語を結んだ人がいるわ。この世界のどこかに。そしてウルガーは闇を背負い、そしてゼルマ姫にであった。ゼルマ姫の書いた物