【共同マガジン・連載・民俗学お遊び系恋愛小説】神様ご光臨 十一話光輝く神器
前話
文芸部に集まった部員たちを見て子松は満足げにうなずく。
「ほかでもない。君たちを読んだのは伊勢ツアーの話についてだ」
「伊勢?」
ゆいるはぽかんとしている。
「伊勢神宮に行くことになった」
「なったって・・・。私たちの許可なしに?」
しのぶ子が突っ込む
「神宮って神道ですよね? 民俗学にはあわないのでは」
控えめに丈が言う。
「何を言う。今年は出雲、伊勢ともに式年遷宮だぞ。これを見ないでどうする」
「はぁい。先生出雲は?」
田中が色っぽく問い返す。恋人のしのぶ子は魔