第七十六回 Gt ヒロト|『月刊少年HRT』vol.4

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特集
10th ALBUM『黒とワンダーランド』収録曲「REPLICA」制作エピソード、込められたバックストーリーを紐解く

<付録動画>
HIROTO Guitar Channel⑤
「春、さくらの頃」を弾いてみた

今回はアリス九號. が東名阪ツアー<Alice in Halloweenland>後にリリースしたアルバム『黒とワンダーランド』。そこに収録されている将との共作曲「REPLICA」について、この曲に込めた想い、曲の背景に隠された様々なヒロト‘sストーリーを時間をかけて紐解いていきます。


<付録動画 Sample>

※アリス九號.オフィシャルnote定期購読者様はノーカットにて記事下部よりお楽しみください。


ーー今回は昨年リリースしたアルバム『黒とワンダーランド』に収録されたヒロトさんと将さんによる共作曲「REPLICA」についてお伺いしたいと思います。まず、この曲が生まれたきっかけから教えてもらえますか?

これは、いまから少しさかのぼった2019年9月だったかな?15周年のライブが終わってちょっとひと段落したタイミングがあって。15周年を迎えるまでは、自分は気持ち的にちょっと大変だったってことは前にここのnoteでも話しましたよね?

ーーええ。BEST盤をコンセプトにしたツアーが続いて、そこで昔の曲ばかりやっていたら、当時思っていたことを追体験してしまって精神的に大変だったとおっしゃってました。

ですです。それに気づいてた将君が「ヒロト大丈夫?」みたいな感じで連絡をくれたんですよね。

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ーーヒロトさんのことを気にかけて?

たぶん。明らかに出てたんでしょうね。ヤバそうな雰囲気が。

ーーそういうことに気づいたら、すぐに連絡をくれたりする訳ですか?将さんは。

ええ。昔から結構お世話になってますね。それで、今回連絡をくれたときはもう15周年のライブも終わったタイミングだったんで、自分的にはいろんなことが解決して精神的にもフラットな状態に戻ってたんですよ。だけど、普通に話をしたいなと思って。

ーーははは。こんなに日々会ってるのに?

いや、違うんですよ。バンドとして独立をして、事務所機能とかも自分たちでやるようになってからは、メンバーとして以外に各々役職じゃないですけど、担当している役割があるんですね。それを取っ払って、出会った頃のままでじゃないですけど、その頃はなにも役職なんてなかった訳じゃないですか。その、なにもない状態のままの将とヒロトで久々に話がしたいなと思ったんですよ。それこそ、その将君が連絡をくれたタイミングで自分がフラットになってたからこそだと思うんです。それで、LINEで話をしてるなかで“せっかくだから久々にウチ来る?”っていって。

ーーお前ら恋人同士かよっていわれますよ(笑)。そんなこといってると。

はははっ。昔は、音楽を一番いい環境で作れるシステムを僕が持っていたんで、メンバーはよくウチに来てたんですよ。そのなかでも、なんでかよく分かんないんだけど将君が一番よくウチに来てたんですよね。

ーー自分からさらに恋人疑惑を深めてどうするんですか(笑)。

ははっ。たぶん、お互いの趣味?好きなアートとか映画とかが一番近かったからだと思うんですよ。それで、都心でライブをやったあと、自分が終電がなくなって帰れなくなったときは将君の家に泊めてもらってて。ライブが終わった後ってアドレナリンが出てるから話も止まらなくて。なんでか分かんないけど、その勢いで夜中に将君の母校の校庭に忍び込んで、星を見ながら語ったりしてたんですよね。

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ーーそれ、青春恋愛映画のロマンチックなワンシーンじゃないですか!

青春してますよね(笑)。話してて寝れなくなって、そういうことをしてたんだと思うんですけど。逆に、将君が僕の地元のほうに来たときは、福生の米軍基地の周りにある将君が好きそうな服屋さんを案内したり。蜷川実花さんの個展とか、美術館めいたところにも一緒に行ったりしてたんですよね。自分は、そういうときに話してたことがバンドの初期の頃の曲。例えば「聖者のパレード」とか「平成十七年七月七日」につながってる気がしてて。

ーーそうなんですか?

「平成十七年七月七日」はまさにそうで。『いま、会いにゆきます』という映画を観て、すっごいそれに感動して。彼も観てたんですよね。それで「ここのこの音は(映画の中の)あのシーンなんだよ」とか話したりしてたし。なので、初期の頃のヒロト原曲の作品の世界観は、完全にお任せのものももちろんありますけど、そういうやりとりのなかでできあがってたなというのを思い返したり。そういう意識もありつつ、普通に話をしたいな、というのでウチに呼んだんですよ。それで、僕の家で1時間ぐらいなんだかんだプライベートなこととかをずっとしゃべってたんですよね。そうしたら、ちょっと音楽的な気分になってきて。

ーーほほぉー。

「あ、そういえばさ、いまこういう雰囲気の曲を作ろうとしてるんだよね。昔やってたみたいな感じで、ギター弾いてるところに将君がメロディのせていくみたいなの、ちょっとやってみようよ」っていって。なんとなくの世界観、自分のなかで「こんな感じなんだよね」というのはざっくりとはあったから、鼻歌でそれをまず歌って伝えたんですよ。そうしたら「あ、いいじゃん!これは(メロディ)めっちゃ浮かぶと思う」って将君がいってくれたんで「じゃあギター弾くから録りながらやろうか」っていって、マイクをセッティングして。3回ぐらいセッショッンしたら、メロディの感じはほぼ固まってきたんですよ。それを整えてたらちょっと集中力が切れてきたんで「じゃあご飯でも食べに行く?」っていって、近所のカフェにご飯食べに行ったんですね。ご飯食べながら、そこでもいろいろしゃべってたら2時間ぐらい経っちゃって。「そろそろ日も暮れてきたから、作業の続きをやろうか」ってまた自分の家に戻って。そこで続きの作業をして、1コーラスのコード伴奏とメロディを作ったんですよ。

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