sora / re.sort
2003年発売。京都在住、Takeshi Kurosawaによるソロプロジェクトsoraのファースト・アルバム。
国内エレクトロニカシーンの名盤といえば、一度考えてみてほしい。私なら確実にこのアルバムの名を挙げるだろう。アートワークやタイトルから想像する通り、アルバムを再生すると、途端に真夏のリゾート気分だ。ビーチパラソルから出ると遠慮なく射し込む太陽光で普段は引きこもってばかりの体がキーンと金切り声をあげる。まるで音楽を奏でているかのような波音、ビーチバレーやスイカ割りを楽しむ人間の声、そのような心地よい雑音が、電子音やジャズやボサノヴァのサンプリングなどで再現されている。
私はこのアルバムを小学生のときに描いた、絵日記みたいだと勝手に感じている。1曲目pauseでは水の音から始まる。その後ジジジ〜とノイズが入ることで、まるでかすかに記憶している過去へとトリップしているみたいだ。楽しかった、あのリゾートでの思い出に思いを馳せる43分間。
エレクトロニカといっても、かなり聴きやすい部類に入るアルバムだと思う。それこそi am robot and proudみたいな。アルバムから適当に1曲を抜き出しても曲として聴けるアルバムなんだけれど、1曲の重みがあるとかでもなくて、ストレスなく聴けるアルバムだと個人的には感じる。多くのエレクトロニカ・アルバムにハマっては飽きを繰り返してきた私も、このアルバムについてはまだ飽きたことがない。
ところでタイトルの「re.sort」は「Re:Sort」という解釈で良いのだろうか……?
今一度癒しの音楽で心や体を整理したい方や、難しいことは考えず常夏のリゾートに行きたいなという方はぜひ。
フィジカルの方は、一時期入手困難となっていたようだが、2018年にリマスター盤が再発され現在は簡単に新品を入手できる。アートワークも良きものだから部屋に飾るのもありだ。
それから、2003年のsoraのライブ音源が無料で公開されているので、そちらもチェックすることをおすすめする。sora - Live at Metro、好きだ。
フリーダウンロード↓↓↓
ベストトラック: rayuela(Ⅱ)
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