10年以上いた地下アイドルという業界に住む魔物から片足を抜け出して

これを、書こうと思ってたけど思ったより「え?私もうやらんって言ったのにまた地下アイドルに関わるの!?」がゴタゴタあったのでなかなか書けず保留にしてました、、、。

もちろん今もノータッチなわけではないので、片足と書いときますが、今お手伝いしてるとこも私が地下アイドルの業態が好みではないことを知ってるので、無理なことはさせないし、そこも本来地下アイドルをやりたかったわけではない会社さんなので理解あるところなのでありがたいです。

10年以上いてとにかく長かったなーという感想。
自分でもこんなにも同じ業界でお仕事するなんて思ってもなかったんです。

表舞台から降りた後、声優事務所でマネージャーをやらせていただき、そこが閉業をするので適当に暮らしてたところに、ちょっとその日の物販のお手伝いに行ったら1週間後くらいにマネージャーをやって欲しいとお話をいただき入ったこの業界でした。

初めは全然わからなくて笑
なんせ、ライブ回数が多い多い!笑

私が地下アイドル(当時はそんな呼び方はなかったがおそらく同じ様なもの)やってた時にこんな回数ライブしたことないなぁなんて思いながら、、、

チェキを回すということから覚えました。
私がアイドルやってた時にももちろん、チェキはありましたがこんなにも何回も撮るということはなく、、、。今日参加したよの証みたいな感じで数枚撮られて、ブロマイドを購入してくださるファンの方がほとんどでした。

なので、まずびっくりしたのはそこでしたね。
でも考えてみればAKBの握手会とかも何回も回ってる人いたなぁと思ったら、同じことだよなぁと意外と受け入れは早かった気がする笑

ただ、最初に入ったとこは特にブラックだった笑
もちろん、それも今思えばという話。

当時は覚えることに必死だったし、この業界はこんな感じが当たり前なのかと思ってたし(芸能界にいる歴は長いのでとにかく忙しくて寝る暇もない事はわかってるので)、何より新しいことをやる感覚だったので仕事自体は面白かったというのはある。

ただ、何がブラックだったかというと、、、

○ワンマン後の大荷物の片付けが私1人
代表はメンバーを連れて飲みに行ってしまうので基本片付けは私1人。台車にバカみたいな段ボールの量とプラスチックケースの量を積んで渋谷の、ライブハウスから事務所まで運ぶにも一苦労。歩道橋のエレベーターが時間で閉まってた時にはまじで歩道橋から荷物投げて飛び降りようかと思いました笑
結局歩道橋を7往復くらいして荷物を運びましたね。これだけは忘れない。。

○経費をうかせる為にライブハウス以外の場所でのライブでPAをさせられる
しかも給料は変わらない笑
マイクの量が足りないので毎回マイクや受信機も持っていかないといけなくてとにかく大変。
確かにPAはできるんだけども、会場についてスピーカーもミキサーも何も設置しておらず、ここから必要なもの取っていって勝手にやって。と言われた時はボイコットして帰ろうかと思った笑
仕込みって1人でやるもんじゃないんだぜ!!?
しかもコンセントどこにあるんですかよ!!

○そして休みがない!笑
丸々1ヶ月間休みがないことが半年くらいはありました。何故かって現場がない日は給料明細作ったり、売上を入力したり、経費を入力したり(これが凄まじくおおい、、、。)動画作ったりフライヤー作ったり、、、。
普通は現場の合間にできることがPAをやってたらそれは無理で、、、。

なお、1人でPAの片付けをしてたらそこの会場(というなの商業施設)からでてるバスがなくなってしまい1時間、近くの駅まで歩いたこともあります笑
半年くらい後に後輩グループの子達がお手伝いスタッフで入ってくれる様になってようやく救われました、、、。(本当にありがとう。。)

まあなお、この時の給料はなんと固定給12万円でした!!!
よく生きてたな!!!と思うが、多分家賃以外に使う様な暇もなかった。なるほどこうやってブラック企業に慣れていくのか笑

まあただ、私という人間は甘くないので他のスタッフさんが入ってきた段階でここがおかしいことに気がつき、代表にたてついたので解任!
すんげぇ腹だったけど、まじで解任してくれてありがとう。。今もそこにいたらやばかった。
なお、いまもそのグループのスタッフさんから度々いろいろ相談を受けます。そして気づいたらみんな辞めていく。

まあメンバーもメンバーなので、そういうところなんですね。いい加減スタッフさんがなんで続かないのかについて考えた方がいいと思うんだ。うん。


次にいたところは書くと色々問題が勃発しそうなので書きません!笑
嘘、陥れ、恐喝、繋がり、お金を盗む、給料未払いなど、とにかく会社もメンバーもやばかったとしかいえない笑
(もちろん全メンバーじゃないよ。今も直向きに頑張ってる子もいるよ!)

ここはこれ以上いたら自分という人間が死ぬ気がして、途中で放り出すことが苦手な私にしては珍しく自分から辞めますって言って辞めました。
ちなみに、後任のマネージャーさん(仕事できていい人!)もすぐに会社とメンバーのヤバさに気づき、契約期間終了とともに辞めました笑

まあそんくらいこの地下アイドルという業界は、私がいた芸能界とは似ても似つかない業界で、言うならば本当にグレーすぎる業界なんですね。
真っ当な職から来た人にはなかなか続けるには難しい業界です。もちろんこういう何も決まってないくらい無法地帯の方が働きやすいって人もいると思う!わたしも一般企業みたいなルーティンのようにやることが決まってる仕事は苦手なので、、、、、

ただ、アイドルはアイドルで芸能界というところを舐めてるし、会社は会社で稼ぐことしか考えてないのでアイドルの気持ちなんてお構いなし。
スタッフはほぼ雑用という駒でしかない。
グループにストーリ性もないし方向性もちぐはぐ。

ただ、ここは芸能界ではない!と私の中で明確に思えた時、血管切れそうなくらい悩んでた事は全て吹っ切れましたね。
それでこのノートなわけです。

芸能界じゃないけど、一応芸能という仕事に値するこの地下アイドルという新しく不思議な業態について模索しているのがこのノートでした。

ちなみに休止中のグループについては自分でメンバーも選んでるし、上二つのヤバいとこを経てなので、こんなにならない様にやってきたので内部的なヤバさは少しもなかったです。(あ、いや社長飛んだな。。もう社長がいた時の記憶抹消してた笑)

それでも初めは地下アイドルのライブに出る以外出れるところがなかったから、メンバーには辛い思いさせちゃったし、イヤな世界を見せちゃったなぁって思ってます。
(途中離脱したメンバー以外はこういうライブを全く望んでなかったからね、、。ごめんね。)
途中離脱組はいまでも地下アイドルしてて、それはそれで凄いと思う!ちゃんとこの業界でやってこうって決めたわけやから、闇に負けずに頑張って欲しい。

なので問題は残ってくれてる子達。
芸能活動お休み中の子もいるけど、次は絶対にこの業界には戻らないので、やるならやるでどうやっていくか、何をやっていくかが難しいところ。
今回はこれについて書きたいわけじゃないのでここは割愛。


とにかく、アイドルを目指してこの業界に来る子達や、アイドルのライブやドキュメンタリーを見てここにきたスタッフさん達に言いたいのは、ここは芸能界ではないという事。

それでもやりたいか否か。

何度も言うけど、私は今は地下アイドルという業界を否定したりはしてないのです。
芸能界だと思ってたからヤバいとこだと思っていたけれど、ここは一種の新しい業態なんだと思えば、これもまた日本の新しい文化なのです。

これもまた新しいアイドルとしての形の一つなんだなと思う。

私は好みではないが。
アイドルといえば、手が届かないけどときめきを与えてくれたりする存在だと思っている。
なので届きすぎちゃうこのアイドルの形は私個人的にはあまり好みではない。

今も女性アイドルさんのMGの補佐やまとめ(現場には出ない)をしたり、たまにお手伝いで行く事はあるけれど、すっかり清々しい毎日を過ごしている。メンバーも同様に笑
なんていうか、、、邪鬼が祓われた感じ笑
本当に!顔に血色が戻ったと言うか!

特に最後のグループは別に地下アイドルっぽいことは一切してない。
残ってるメンバーは芸能界しか見てなくてもとても良い子達だった。

でもやっぱり、同じライブに一度でも出てしまえば、見る人からは同じ地下アイドルになってしまう。そりゃそう。
なのでどうしても消したくても消えてくれない「地下アイドル」という魔物がみんなの身体から離れていってくれなかった。

それくらいこの業界に潜む魔物は恐ろしく、いればいるほど染み付いていく。

なのでここに足を踏み入れたい方は、アイドルにしてもスタッフにしてもファンにしても、、、

魔物に囚われすぎない様に気をつけて欲しいと思うし、もしおかしいな?こんなはずじゃなかったな?って思ったらすぐに抜け出して欲しい。

時間は有限で無限ではない。
せっかく始めたのに、、とか色々あるかもしれないがそうやってダラダラ抜け出せない子がたくさんいる。

時間を無駄にしないで、自分の人生をきちんと見極めて生きて欲しいと思う。

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