噂の推しの子を読みました
巷で噂の「推しの子」を読みました。
正直、天邪鬼な私は流行り物を流行ってる時に見ないのですが、あまりにも面白いから見てと言われたので、アニメから入り気がついたら漫画を読破しておりました(恐ろしい、、、)
何故こんなにものめり込んでしまったのか、、、
それは
【芸能界のリアルがそこには描かれていたから】
正直、読んでいて心配になりました。
芸能界のリアル(仕組み)なんて知らない一般人がそれを知って今まで通りテレビ番組やドラマなどを見る事ができるのか?
実はメンバーに言われた事がある。
「芸能界に長くいるとそんなにつまんない人間になるわけ?俺の夢壊すの?」
壊すつもりはない。
ただ、芸能界ってこういうとこだって知って欲しかっただけだった。
でもその子の言ってることも分かる。
知らなければ楽しめる物、すごい!って思える物を私は思えない。
何故ならその裏の仕組みを知っているから。
ならば、知らない子からしたらそんな知らなくていい裏の事情なんて知らない方が楽しめる。
言われて当然だ。
でも芸能界で生きていく事を決めたのであれば、いずれ嫌でも知ることになるし、従わなければいけない事でもある。
知るのは時間の問題だ。
それが嫌なのであれば、この世界では生きていけない。
私はまさに推しの子に出てくる【有馬かな】だ。
それなりに小さい頃からこの業界をかじって生きてきて、中学生ではすでにその仕組みを理解していた。
もちろん一度も有名になんてなった事はないから、そこは【有馬かな】にはなれない。
でも仕組みを理解するのが早すぎた私は、多分その時点でもうつまらない人間になってしまっていたんだと思う。
だから私は表でははねなかったし、表をしている自分に満足が出来なかったんだ。
夢を見てても、どんだけ努力をしても、どこかで仕組みを理解していた。
前にも書いたメイド喫茶も同じ。
看板になる子、そのニーズにあっている子、最後が頑張っている子。
その頑張っている子に入らなければいけない事はわかっていた。顔が可愛くてオーラがある子にはなれないし、その時に求められているニーズに合うような子にはなれない。
自分が手の届く枠は『ひたすら頑張る。運営が認めてくれるまでとにかく頑張る』その枠だけだ。
でもそう言うこと全てを、理解してしまっていたから、だからきっと『お客さんからみたら無邪気じゃないつまらない子』に見えたのかもしれない。
でもそれを見せないのが【プロ】だ。
見せないようにしてたつもりでも見えてしまっていたのならばそれは【プロ】ではない。
だから私は裏方を選んだ。
そこまで仕組みを理解していたから裏方の仕事に疑問を抱くことはなかった。
でも実際には違う。
自分を愛せない私は、自分が見てる子達を愛してしまう。恋愛的な変な意味ではない。
私は彼らがいることによって、自分が生きる為の愛を見つけて、それを彼らに注ぐことによって自分がようやく生きている。
断片的に見ると気持ちが悪いが、実際は母親が子供を産んで愛が芽生えて強く生きるのと同じだ。
私は自分を愛せない。
それが何故なのかはわからない。
単純にやり方がわからないだけかもしれないし、もしかしたら自分を愛してしまった時に、それまでに言い聞かせていた仕組みが全て壊れてしまうからなのかもしれない。
だから自分が見ている子たちには、現実を知りつつも、それでも夢(描いた綺麗な世界)をあきらめてほしくないとどこかで思っている。
兎にも角にも、推しの子はある意味問題作だ。
この業界にいる私からしたら本当に問題作だ。
リアルすぎる。リアルすぎるんだ。
推しの子の台詞で吐きそうなくらいグサっと刺されたセリフがある。
「大人の時間で考えないで」
実はまさにこの台詞とおんなじ事を、昨年末に言われた。
わかってる。そんなに無責任な大人じゃないし、今このメンバーが揃っている事が奇跡で、このメンバーで続けるというのは奇跡以上の何物でもない。そう。
みんな人間だ。いざこざや仲違いがなくたって、自分の人生を考えて生きている。
今の人数がそうじゃなくなるというのは常に隣り合わせだ。1ヶ月後かもしれない、1週間後かもしれない、明日かもしれない。
まともな人間を集めれば集めるほどそうだ。
どんだけ芸能に真剣な子でも、熱い子でもまともな子ほど適当な人生は歩まない。
だからここは「時間との勝負」でもある世界だ
そんな事私が一番よくわかっている。
面と向かって、その言葉を言われた時は流石の私もこたえた。
今の子ってすごいでしょ?
今の子というのは語弊があるな。
【芯がある子はすごい】
相手がマネージャーだろうが、プロデューサーだろうが、お構いない。何故なら【自分の方が絶対的にあっているという自信がある】からだ。
舐められたもんだと思うかも知れない。
ただ、そういう子ほど芯があって目が離せない。
うまく行けばトップに立つのも夢じゃない、が自分の自信に呑まれてしまったら失敗の道しかない。すごく0か100かの両極端なタイプだ。
もちろんそれは当事者に限った話だ。
それが見ているユーザーに伝わるかと言ったらそれは別物だ。
天才はポーカーフェイスだ。
私みたいなタイプとは違って、考えている事が顔に出ない。このタイプは悪気なく平気で嘘も尽くし、秘密主義だから扱いも大変だ笑
ただ、何度も言うがこのタイプは天才か自信過剰の残念系かの2極なのでうまく育てるしかないのだ。(推しの子のアイもそうであっただろう?あれがまさにそうだ。そう言う事なのだ。Oh...リアル.....沈)
そう、、、それが芸能界だ。
そしてまた時間との勝負以上に大切なのは【数字や記録】だ。
闇雲にスタートから売り込んでも門前払いだ。
各所お付き合いの長い大手事務所でもない限りは、少なくても日本では無理だ。
諦めでも言い訳でもない。
本当に無理なんだ。
日本は特に年功序列を重視している国だ。
そして古参と新規が相容れないように、老舗の事務所と新規の事務所も相容れない。
というよりは、老舗の事務所が新規の事務所を嫌がるのだ。
まあ、わからなくもない。
自社タレントを売らせるためには数は少ない方がいい。
芸能事務所が増えれば増えるほど、自分たちの枠は狭くなるのだ。
だから某J事務所は各テレビやドラマ、音楽番組の枠をお金で抑え、さらに他の男性アイドルがでれないように金で抑えつけてるわけで、、、
まぁ各出演枠を事務所毎に抑えているのは、J事務所に限った話ではないが、他が出られないように抑えているのは日本ではほぼJ事務所だけであろう。
と言う具合に、そもそも大手事務所から出演枠数を金で抑えられてしまっているのだ。
芸能界ほど金で動いている業界はないだろう。
その辺も「推しの子」を読めば書いてある。
本当にその通りだ。
ドラマの映る時間も、出来レースも配役も金と圧力で成り立っている。
当たって砕けろ!チャンス精神!
なんていうのは幻想で、、、
まぁチャンスがあるとしたら監督のお気に入りになるか、本当に誰でもいい配役に上手く入り込むかである。
だから日本はマクラエイギョウトカネ......マアソレハニホンニカギッタハナシデモナイケド.......カンコクノアイドルサントカモジムショカライケトイワレルッテキイタコトアルケドネ?
まあダークな話はやめときましょう。
ただSNS社会において1つ無名から有名になる方法があるとすれば【バズる】事だ。
さっきも書いたが、この業界はお金と同時に大事なのが数字だ。
数字は目に見えてわかりやすい。
だからみんなそこにかけている。
TikTokが流行っているのは当然だろう。
最近はファンの方がTikTokに動画をあげてバズったりもする。本当にありがたいお話だ。
とりあえず「推しの子」がこんなに流行っている理由.......
みなさんどう考えているのだろうか?
夢壊れてない?
大丈夫か!?
芸能界ってこんなに計算で動いてる世界なんだって改めて知ってみるドラマは楽しいかい!?
なんて。
知ってる私も楽しんで見てるものはあるので、それはそれ。これはこれとして見れていれば幸いだ。
でも、、、
実はもっと知って欲しかったりもして?
例えば東◯ガールズ○レクションとか、大きいステージに有名じゃない新人アイドルやアーティストが出る時、大体はお金でその枠を買っている。
深夜番組のEDもそう。
街頭ビジョンもそう。
アドトラックもそう。
一部アニメの主題歌もそう。
この業界はとにかく金だ。
悔しいかな。
私にはそれを動かすほどのお金はない。
これがいちばんの難点であり、メンバーを満足に活動させてあげられない負債だ。
地下アイドルという場所は基本的に自転車操業だ。初期投資をしてからアイドルたちが売り上げたお金で初期投資分を精算し、プラスになってから初めてそのお金を動かして、曲や衣装を作っていく。
だから、自転車操業ができないくらいしか売り上がらなかったら、ダラダラライブを続けていくか、簡単に解散になって名前やコンセプトを変えてまたすぐに別のものが始まる。
(大手は期間を決めて大体解散。大手のほうがスタートにお金をかけているので、売り上げにならないと思ったらすぐ終了と潔いい)
新曲も新衣装も増やせなくてもダラダラライブを続けてるグループも多い。
しかし、大抵はメンバーが耐えられずに辞めていき、違うメンバーが入り、テセウスの船のように、原型がない状態で動いているだけだ。
そこには【アイドルグループ】という器だけがあって中の人は常に入れ替わるのだ。
それは果たしてそのグループである必要があるのか?
ちなみに、遠征をする時は遠征費を相殺するために、遠征先でのデート特典や、撮影会などオフイベが行われる事が多い。
大抵その単価は6000円〜20000円とそこそこいいお値段がする。
計算してみよう!
大体往復の交通費くらいじゃないだろうか?
そうやって少しでも支出を相殺しているのだ。
なんて、、、推しの子にかまけて地下アイドル事情を少し暴露してみたが、、、
全部がそういう事務所というわけではない。
もちろんどんな事務所だって経費を相殺出来るように動かしてるのは事実だ。
ライブハウスを借りる時はチケット代で相殺できるように値段の設定をする。
グッズを作る時もそう。
それは企業としての当たり前の成り方だ。
しかし、うちもそうだが、
正直昨年末から綺麗に赤字だw
昨今の地下アイドルで、普通に経営をしていて色んな事が出来るくらいに余裕に黒字です!
というところはそんなに多くはないんじゃないだろうか?
ウッハウハに稼いでいるのは、チェキが100枚500枚出てるような、接触系のグループくらいだろう。
なのにうちは今年に入ってから新衣装2着、新曲4曲作っている。
どっから出しているかって!?
もちろん!
その分のお金をあちこちから調達しているにすぎない。
まあ一言でいえば借金だ(笑エナイネェ
ただ、どんな事業もスタートは融資を借りて始める。それと同じことをしたまでだ。
自転車操業だけではいいものは作れない。
メンバーがいくら頑張ってもそれはカバーできない。
もちろんだからといってダラダラと融資を使っていても採算はとれない。
採算が取れなければ、どんだけやる気があっても会社は潰れてしまう。
だから勝負はおそらく、そろそろがピークで、そして道を決めないといけないのもそろそろだ。
昔は続けていけば、、、、
という時代であったが、コロナ禍以降、人は忙しなくなった。
いかにコスパよく時間を使うかが今の時代の醍醐味だ。というよりは自然とそうなってしまった。
「推しの子」はそんな時代に爆弾を投下してくれた。私はそんなふうに思っている。
最近はファン側が、タレント側の業界や仕組みを理解して支えるというのも多くなってきた。
私が今応援している韓国のグループのファンの方達なんかは特にそうだ。
どうしたらランキングが反映されるか、何を買ったら彼らのためになるか、何をしたら彼らが有名になることに繋がるか、、、、
私よりも芸能界の仕組みを理解して応援しようとするファンが増えてきた。
これもコスパよく時間を使う、今の時代ならではの推し方なんじゃないかと思う。
だから何が言いたいかと言うと、推しがいる方はみんな「推しの子」を読んで芸能界の仕組みを理解して頂き、コスパいい応援を、、、!(え)
なんなら地下アイドルの仕組みは私が全部教えますので、、、(違う)
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