NAIST受験備忘録2024年第1回目

 どうもaliAsです。先日受験したNAISTの情報系が受かっていたので、受験の備忘録を後学のために残そうと思います。


私の受験時の状況

東京の国立大学4年
GPA: 2.44
TOEIC: 870
専門: 自然言語処理(NLP)

 どこからどう考えてもGPAが足を引っ張っているのですが、得点開示を確認したところ合格者平均あたりで受かっていると思うのでこれくらいやれば無難に受かるのかと考えてもらえると幸いです。

院試準備編

TOEICを3月に受けただけでそれまで院試の勉強はしていませんでした。

4月(研究着手)

 私の大学では4月から研究室に配属され研究が始まり、このころにはもうNAIST受験を考えていたので、論文を読み漁って研究の方向性を模索していました。具体的には週にACLの面白そうな論文を2~4本程度読んでいました。ただ、全部読むととても時間が足りないのでChatGPTで日本語要約を行ってもらい、気になる部分の原文を英語で読んでいました。
 この時期は数学の対策は一切行っておりませんでした。たぶん…

5月(小論文と数学に着手)

今年は5月17日にNAISTのオープンキャンパスがあったので、それまでに小論文を完成させて修士の方に軽く見てもらえるように初稿を書き上げました。幸いゴールデンウイークでゼミが休みだったため大学の研究室で草案を書き上げました。この貯蓄が結構大事だったように感じます。また、あわせてゴールデンウイーク中にマセマの線形代数を1周、微積に着手をしました。

 オープンキャンパスには金曜夜の夜行バスで土曜日の朝に奈良駅について10時にはNAISTに到着できるように調整しました。
幸い、エニタイムフィットネスに加入していたので奈良駅のジムでリフレッシュとシャワーを浴びることができました。さすがに風呂キャンセルするのは先方に失礼ですよね…
 で、奈良先端科学技術大まではシャトルバスで行っていの一番に渡辺先生の研究室を見学させていただきました。そのあとは学食を食べたり就活支援室にお邪魔させて頂いたり環境の確認をさせていただきました。

奈良から遠くてもオープンキャンパスぐらいは行くべきなんじゃないかなというのが私の感想です。

ちょっと田舎なので娯楽はあまりないように思います。

で、奈良から帰った翌週は無事体調を崩して1週間ほど何もすることができませんでした。その代わり最後の週に研究室で泊まり込みで小論文を書き上げ、教授に添削してもらい6月初旬に提出しました。

6月(指定教科書での演習)

 たぶん情報系のサイトでストラングとラングの教科書が指定されていると思うのですが、線形代数イントロダクションは神です。まあ、解析も初学者向けと考えると丁寧でよかったと思います。あとで書きますが試験の都合上、一般的な院試の数学とか違う計算量が軽くすぐに解法が思い浮かぶものが出題されるし、参考書から出題される傾向が高いのでやっておきましょう。
 参考までに私は当日の試験日までに両方の範囲をやりきりました。線形は問題数が多くて一ヶ月では終わらない為、各章の見て解法が思い浮かばないところを重点的に、微積はマセマで出てこなかったところを重点的に行いました。
なんというか、まあ、面接は自分の研究をしゃべれるようにしておきましょう。

院試当日編

私の割り振りは9時35分からでした。最初に受付でいろいろやってそのあと数学、小論文の口頭試問という感じになっています。

数学編

 数学は線形と解析からそれぞれ1題ずつの出題を12分で解くのですが、緊張のあまり数分脳がフリーズしてました。
 線形代数は直線の式が与えられ、別のある点から垂線を下したときの交点座標の計算でした。私は直線の式を方向ベクトルに直し、そのベクトルとある点を通る法線ベクトルの内積がゼロになるというところまでは考えられたのですが、交点の座標を直線の方向ベクトルで表すという発想に至らず解けませんでした。(ここで落ちたと思いました。)
 解析は極座標方程式をxy座標に変換するという簡単な問題でしたが、私が途中でcosθを消す際につまり、試験官に少し助言を頂く形で解ききることができました。

 私は家のドアにホワイトボードを張り付けてそこに解法を書いていたのですが、譜面台よりやりやすいと思うので受ける際はぜひ100均のホワイトボードを4枚買ってA3?A2?サイズを作りましょう

口頭試問編

ここ、まじで緊張しました。教授3人が突然目の前に現れます。ただ、うち2名は専門分野の教授、もう1名は専門外という形になっています。
まず、最初に3分間で私の小論文の内容を伝えるように言われました。そしてその手法を選んだ理由、問題点、別の手法を選ばなかった理由などを聞かれます。ここで重要なのは"わからないことはわかない"と素直に言うことだと思います。実際に、私もLoRAについて聞かれて本当に知らなかったのでわからないと言いました。ここはあくまでも自分の小論文の話なので、背伸びせず、ちゃんと問題だとわかっているところは認め、何が達成できるかを明確に伝えれば大丈夫だと思います。そもそもここ受ける人、研究に対する熱意は桁外れな方が多いと思うので、その熱意でなんとかなる!
以下時間が余ったので聞かれたこと

back propagationとは何かを説明してください
LoRAの概要を説明され、LoRAの何が従来手法と優れているのかを推測してください

この程度です。逆誤差伝搬はゼロ作をやっていたので、すらすらと説明出来ました。また、LoRAの概要を聞いて圧縮してるっぽい雰囲気だったので、CNNの話をしながら計算量について話しました。それで終わりです。

得点開示の結果を受けて


私の得点

たぶん、ここら辺の点数の人が大多数な気がします。今回は最低点が6割強だったので数学なんも答えられなくても受かっていたのは個人的には驚愕でした。
一般的な大学の場合GPAがもう少し高いと思われるので、私よりTOEICが低くても大丈夫だと思います。そしてTOEICが私と同じかそれ以上の方はぜひ180点以上を目指してください。まあ、GPA2.5をきっていても逆転できるよ!というところかなと思います。あと、小論文大事だから胃に穴が開かない程度に力入れようね。数学は参考図書使おうね!ぐらいだと思います。ほな、2回以降や来年受ける人がんばってな。

わたしの卒研内容公開になるから小論文は載せないけど、どんなの書いたか知りたい人は連絡してね。

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