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遠距離通常弾ヘビィを楽しむ

この記事はMHW:Iの記事である。
約14000字。

あくまで「これが強い」と紹介するものではなく、個人的な意地のために使い出した運用方法をメモしている記事であり、ヘビィボウガンの楽しみ方の一つを紹介しているにすぎない。そのため最強装備は一切ない。
また、運用方法の都合上どうしてもマルチ推奨な戦法となってしまう。ソロ専門の方には申し訳ない(出来ないことはないが、苦労はする)。

一般的なヘビィボウガンの使い方を求めている人には「ヘビィ・ニンジャ」さんが書いたnoteをおすすめする。その他の情報や強い装備が見たいならネットなりTwitterなりで検索して、どうぞ。

以上の事を理解した人のみ、ここから思うままに書き連ねた遠距離通常弾の扱い方とその楽しさを読んで頂きたい。
なお、ガンナー諸氏、とりわけ既に遠距離通常弾を嗜んでいる紳士淑女の諸君におかれては、この記事の中に何かデータ的な間違いがあればその旨を筆者(Twitter:@Algae_Crab0625)まで報告してもらえるとありがたい。

1.動機は「ボウガンかくあるべし」

過去作のボウガンは弾ごとに適正距離(旧来はクリティカル距離とも呼ばれた)こそあれど、同じ適正距離なら近くとも遠くともダメージは同じであった。
その環境はMHWorld以降変化する。近接射撃強化パーツと遠距離射撃パーツが登場(以下、この二つをまとめて「距離強化パーツ」と呼ぶ)。同じ弾でもカスタム次第で「近くで撃つ方が強い」「遠くで撃つ方が強い」という事例が発生することとなった。
MHW:Iではパーツ枠数の増加と特殊照準パーツの登場で距離強化パーツの採用率は増加。それとは別に徹甲榴弾が強力であることから特に
・近接+特殊照準の接近戦ヘビィ
・徹甲榴弾の固定ダメージで戦うヘビィ
の概ね2種類が特に強力な構成ともてはやされることになる。
無論、貫通弾や属性弾など上記の2枠に収まらないが強力な構成もあるが、それらは相手を選ぶ部類の物であることと筆者がそちらの方面についてほとんど知識がないので今回は触れない。

……個人的に思ったことが「接近戦とエイム無視の戦闘しかしてないじゃないか。」ということ。近接戦ヘビィはMHWorldでの散弾の仕様刷新以降メジャーとなっていたが、あまりにそれが強すぎて他の選択肢が霞んでいた。そこに現れたのが徹甲榴弾、すなわち当てさえすればどこにでも、どこからでも同じダメージが出る弾である(もっともスタンを狙える都合頭狙いが好ましいが)。
この環境に筆者もまた適応しつつも、何か致命的な違和感を感じていたのである。「これが射撃武器なのだろうか」と。

だから遠距離通常弾構成を使い出した。
これはメジャーでないどころか、別に強いわけではない。無論わざわざ紹介するわけだから弱いとも言いたくはないのだが、最低限火力面では劣らないようにしただけでその扱いは非常に面倒だ。上記2種の構成が人気なのも扱いがある程度わかりやすいからだろう。それでも、自分の理想とするガンナーのイメージを追い求めた結果「ボウガンとはこうあるべきだ」と思い、遠距離通常弾を愛用する羽目になったのである。

なお、一応宣言させてもらうが、当然散弾や通常弾の近接運用も徹甲榴弾メインの運用も否定したいわけではない。当然それに感じる魅力や利点というものは人並みに理解しているつもりであるし、むしろ使っていた時代もある。
当然どんな武器や戦法を選んでも、味方のハンターは大事な仲間であり、頼れる戦友だ。
単にそれ以外の選択肢が欲しいと使い出しただけであり、むしろ筆者がただ我儘言ってるだけである。
ただし、「遠距離通常弾なんて使うな!」と言われたら、筆者は本来のメイン武器である片手剣に変えるような人間である。ご了承願いたい。

2.遠距離射撃強化パーツと通常弾

まず1から「遠距離通常弾ヘビィとは何か」について書き記したい。ただし他のヘビィボウガンの基礎知識は他所で学習した前提で進める。

通常弾については、上述の通り基礎知識は学習した前提……というか、教えるほど特筆すべき仕様も無い。弾が出て、殺す。ヘビィボウガンの基本を忠実に体現してくれる弾である。
強いて言えば、ここでは単発火力が最も高いLV3 通常弾についてのみ扱うことくらいだろう。

距離強化パーツには近接、遠距離の2種類があるが、その違いは適用される距離のみならず、複数搭載した際の強化率にもある。詳細は以下の通り。

近接・遠距離共に1つだと物理ダメージ1.2倍。
これが近接だと1つずつ増やした際に
1.3倍→1.35倍→1.4倍
となるが、遠距離の方は
1.35倍→1.4倍→1.45倍
となる。
念の為だが、パーツ重複はどれも4つまで。
弾の取り回しなどを考慮すると距離強化パーツを採用できる数は一般には多くて2つ程度となる。

ということで遠距離射撃強化パーツの方が複数搭載した場合に強力である。別に1つでも構わないのだが、今回は近接との差別化のため基本的には2つ採用することにする

では今回その強力さの恩恵に預かる通常弾だが、遠距離射撃強化パーツの距離は適正距離ではない。
それをどうするのかといえば、スキル「(心眼)/弾導強化」とオプションパーツ「弾速強化パーツ」を使う。この2つはどちらも適正距離を伸ばす効果があり、後方に伸びる分で遠距離射撃強化パーツと適正距離を重ねることができるようになる。なお、前者のみでも一応は可能だが重なる距離が短過ぎるため扱いが非常に難しい。自信があるならともかく安定性を求めるなら後者も入れた方がいいだろう。後者のみでは余計に絶望的でまず無理。ここでは、両方とも採用することにする。
(以下、遠距離射撃強化パーツ×2と弾速強化パーツをまとめて「遠距離セット」と呼称する。)

なお、筆者がトレーニングモードの荷車型ターゲット(初期位置)の頭らしき部分を正面から狙った場合で検証したところ、最大射程は
・両方採用→ルームサービスの横辺りまで
・心眼のみ→オトモの横の一歩後ろ辺りまで
・弾速強化のみ→オトモの横の一歩前辺りまで
という結果に。ただし弾速強化のみは全く安定せず、遠距離適用かつ適正距離が出るのがまぐれなくらいである。
逆に遠距離射撃強化パーツの実用的な適用範囲は概ね両方採用と弾速強化のみの間の辺りである。
以下の画像は順番に
・遠距離の範囲で撃った際の特殊照準視点
・その距離感を撮った画像
・参考として近距離通常弾の距離(特殊照準最前)
の画像となっている。

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単発火力重視の通常弾に、高い強化率の遠距離射撃強化パーツを合わせて、高い火力を実現する。そのために弾速強化強化パーツと弾導強化で射程を伸ばす。
これこそが、遠距離通常弾という運用である。

ちなみに、この時点でパーツ枠は遠距離×2、弾速強化×1で3枠も消費することとなる。この段階で「いや、これは弱くないか?」とおもった人はたしかに正しい
近接射撃強化パーツなら弾速強化パーツが必要ない上に、その分さらに近接射撃強化パーツを搭載すれば強化率も同等になる。
ただ、弾速強化パーツは遠距離通常弾のみに効果があるわけではなく、弾速の遅い状態異常弾などを遠距離でも少しは当てやすくするなどの効果もある。
「通常弾のみならず弾全般を遠くから当てる上で役に立つパーツを搭載しつつ火力も近接3枚と同等」
と考えれば、なんとなく強そうに見えるだろう。ただの書き方の問題だが。

とはいえ、単発火力の面のみで言えば強いだろうというのは、書き方如何に関わらず分かることだろう。
何せ1.35倍だ。これ以上の補正でかつまともに使えるものといったら、筆者はMHP時代の片手剣の斬れ味補正1.5倍くらいしか知らない。

3.特殊照準は必要なのか

結論から言えばどちらでもいい。
すでにパーツを3枠使っている以上、ボウガンによってはこれ以上やると通常弾の取り回しに支障が出る可能性もある。そもそも使いにくいので無理、という人もいるだろうし、無理に搭載する必要はない。
ただし「単発火力あってのヘビィボウガンだぜ!」というなら迷わず採用すべし。筆者もそういう人間であり、遠距離から高い単発ダメージを投射することに快感を覚える人種である。

というわけで、ここには特殊照準を使う際の注意事項を記載する。使わない人は飛ばしてもらって構わない。

特殊照準についての諸々の基礎は省略する。
なので、「特殊照準の倍率を操作することで超適正距離を変えられる」ということを知ってる上で話を進めるが、倍率は最遠に合わせる。
なぜかといえば当然ながら、遠距離射撃強化パーツの適用範囲に合わせるため。正確には最遠にするとその適用範囲の前方の限界では時々超適正距離から外れてしまうのだが、後ろに下がりすぎて適正距離自体を外れるよりはマシと考える。
理論上は厳密に上手く調整できるなら最遠からちょっとだけ近づければ丁度いいのだろうが、万人がそれを出来るかと言われれば無理と言いたい。筆者が無理だ。
また、やれる人なら近づかれた時に即座に調整して超適正距離を合わせてもいいが、これも非常に難しく、面倒なので説明はしない。

なお、カメラ速度に関しては遠距離だとちょっとした操作やブレが近距離より大きく響く以上、速すぎると扱いにくい場合もある。とはいえ筆者は「とても速い」にしているが、使いにくいなら「速い」や「普通」くらいにしておくのもいいかもしれない。
もちろん、扱えるのなら「みなぎる速さ」とかでも問題はないが、失敗しても筆者は責任を取らない。

ちなみに基礎知識ゆえ後回しにしたが、特殊照準の超適正距離による強化率は1.3倍。ここではすでに遠距離射撃強化パーツ2枚による1.35倍も考慮しているので、つまるところ1.35倍×1.3倍
筆者に近い感性を持つ方なら、おそらくこの時点で心が躍るはずだ。

4.遠距離で立ち回るということ

剣士や近接射撃のガンナーではあまり考えないであろう、遠距離での立ち回り。ただ、それらにおいても類似した状況を想像し得ることはできる。

例えば、モンスターから離れて回復するとき。距離を取って回復薬を飲んでいたら、仲間を攻撃していたモンスターがこちらに突進してきた……とか。
あるいは、落石があるのでこちらに誘き寄せたい。しかし仲間はこちらに来てくれないため、遠くからスリンガーを撃って誘引を試みる……など。

これらが、例えばどの程度距離を離していた時の状況かは想像にお任せするが、少なくとも近接攻撃がまともに届く距離ではないはずだ。広く捉えるなら、これも遠距離である
狭く捉えるなら、今回は通常弾で遠距離射撃強化パーツが適用される距離ということになるが、感覚を学ぶ上では広く捉えて構わない。

問題は、遠距離通常弾運用が常にこの遠距離にいなければならない点である。

当然攻撃しているのだからヘイトは取る。
ヘイトを取るとモンスターはこちらを攻撃する。
それが突進や飛びかかりなら、モンスターはこちらに移動してくる。
それを回避ないし被弾したら、遠距離射撃強化パーツの範囲に行くため距離を離して、再び攻撃する。
またヘイトを取り、モンスターは攻撃してきて近づき、また離れて……

と、非常に移動が多いというのがお分かりいただけるはずである。もちろん、攻撃はモンスター次第で移動しないブレスだったり、攻撃後に交代を伴う物だったりするが、全てがそれではない。
特に1人プレイであれば常に自分ないしオトモを攻撃するのだが、オトモのヘイト取りは大盾を使わない限り十分ではない。大盾も都合よく荒地のテトルーや大盾のふらっとオトモがいるとは(大蟻塚の荒地以外)限らず、安定しない。
冒頭でマルチ推奨と書いたのはこの辺りの事情が主な理由である。

ではマルチプレイならどうだろうか。
4人のフルメンバーかつ自分が遠距離通常弾を使い、他の3人は剣士や散弾など近接系武器と仮定する。
少なくとも同程度の手数や火力を持つハンターが仲間、それが例えば3人も増えるならその3人が長くヘイトを取り、なるべくその場に留まらせることもできる。その間、自分は弱点を狙って撃つだけでいい。
しかしいざ自分にヘイトが向き、モンスターがこちらに移動してくると、仲間のハンターは遠距離攻撃が出来ないので追って移動しなければならない。自分も通常弾の火力を高めるために距離を離さなければならない。すぐ追いついて仲間にヘイトが向き、自分が距離を取れればそれで結構である。

だが、距離を離そうとした自分を続けて狙われたらどうなるだろう。自分は追われて攻撃できない、仲間は追っていて攻撃できない。攻撃できない時間が増えると、狩猟時間が伸びる。良くない
あるいは、回復などで仲間がその場に留まり、自分の次にそちらが狙われたらどうだろう。自分は立ち位置によっては距離が合わず攻撃できない場合がある。追った仲間は戻る必要があり、手数は減る。手数が減ると、狩猟時間は伸びる。良くない

では、遠距離は良くないのだろうか?
そう考えることもできるが、そうでもない。
例えば、壁を背にして通常弾を遠くから撃てば、誘い込んでぶっ飛ばしでダウンを奪うチャンスになる。頭上に落石があればそれを当てることもできる。単に都合の悪い場所(例えば溶岩や水場、武器にもよるが起伏の激しい場所など)から都合の良い場所へ誘導することもできるだろう。
戦局を見極め、常に有利な場所を探しながら戦い、そこに誘い込む。あらゆる環境を把握し、それらを活かすために立ち回る。

遠距離での立ち回りは、総司令が語った「あるものは全て使え!」の精神を体現し、補助することが出来る戦法と言えるだろう。
ただし正確には、そのような誘引を図る距離でなお攻撃を行えるということから、誘因中にも火力が出せること、それ故にヘイトを引きやすいというのが利点と言える(ただの誘引は誰でも可能だ)。

また、自分にとっての利点となるが、危険性の減少も考えられる。
隙が少なく攻撃方位が広い攻撃、例えばタックルや回転などは近距離攻撃に多い。また、突進や飛びかかり、ブレスはその距離により移動速度や弾速の概念を考慮できることから避けやすい。近づいてからわざわざ放つ攻撃は予め移動すれば、相手が着く頃にはもう自分がいない。
ガンナーの物理防御の低さをカバーし、万一の被弾もブレスなどの遠距離属性攻撃主体になることからガンナーの属性耐性ボーナスで多少は軽減できる(防具にもよるが)。
唯一長射程薙ぎ払い系の攻撃への対処は苦手だが、これらが予想されるなら遮蔽物や傾斜を意識して立ち回ればある程度は危険性を減らせる。
また、近接戦ではどうしてもシールドが重要になるが、遠距離ではその必要性が多少低下するので、パーツ枠の面でも多少の余裕が生まれる。とはいえこれは上述の遠距離セットとか特殊照準とかを考慮するとメリットというより、デメリットが生じないという意味が正しいが……

さらに、仲間が被弾してピンチの際にヘイトを引いた時には、十分な回復チャンスが出来るだろう。都合良く行くものでもないが、副産物としては十分なものである。

総合すると、メリットとデメリットは表裏一体
何をすると都合が良く、何をすると都合が悪いのか、その時々の状況に合わせて考えながら立ち回れば、戦局を操作することも出来なくはない。ただしすごい疲れる
また、時にはモンスターを動かさないよう、懐に飛び込んで立ち回る必要も出てくるかもしれない。状態異常弾とか徹甲榴弾とか、サブウェポンのあるボウガンだとやりやすいかもしれない。

5.決して万能ではない

遠距離通常弾はその特性上、何か動きを止めるような攻撃があるモンスターでないと戦いにくい。そのため、肉弾戦オンリーのモンスターが苦手と言える。クルルヤックとか、ドス系とか……

中でもスピードファイターは大の苦手だ。
例えばオドガロン。常にすばしっこく動き回り、マルチプレイであっても距離を合わせるのは骨が折れる。弱点の頭もよく動くので近距離よりエイムも難しい。

反面、実は古龍、とりわけドス古龍には相性がいい。
というのも彼らは頭が弱点であることが多く、更に頭を攻撃するとダウンする仕様があるモンスターも。脳天を狙って狙い撃ちしていればダウンして更にチャンスができ、高い火力が加速する。
いわゆる古龍バリアに弾を掻き消される場合があるのは難点だが、動きの緩急がはっきりしているので攻撃・回避のサイクルがはっきりする。遠距離通常弾で特に顕著になる「撃って動いて」の繰り返しにぴったり嵌るのだ。

他にも怒り喰らうイビルジョーや紅蓮滾るバゼルギウスなど、危険度3の面々には相性の良いモンスターも多いため調査クエストによる装飾品集めは捗るだろう。
反面、希少種2種やジンオウガ亜種などは相性の問題で言えば良いとは言えない。彼らは俊敏だ。ジンオウガ亜種はカウンターでこちらに跳んでくるのが面倒。
(激昂した)ラージャンに関しては弱点の頭が傷付け出来ないが立ち回りとしては慣れればやりやすい。頭(と通常個体なら闘気硬化時に尻尾)を撃てばいいだけだ。

なお、遠距離通常弾以前に物理弾やガンナーそのものと相性の悪いモンスター(弾肉質が渋い、特殊なギミックがあるなど)もいるが、これらも当然相性は良くない。
更に立ち回り上もやりにくい相手なら散々なことになるので、出来れば相手はしたくないところだ。

とはいえ、ここで語っている相性論は全て筆者個人の感想、それもマルチプレイを前提にしている。
各々の得手不得手次第でも変化するだろうから「お前はそうなのだな」程度に聞き流してもらって構わない。

そもそも、何がなんでも遠距離通常弾を使わなければいけないわけではない。相手に応じて装備や戦法を変えるのもまたハンターの基本である。
こだわり故に苦戦するのもまた一興だが、意固地になり過ぎないようには注意しよう。

6.装備を考える

ひとまず基本を抑えていったところで、一旦戦法については小休止。遠距離通常弾に使う装備を考える。
とはいえ、火力スキルや生存スキルについてはここで触れてもあまり意味はないので、運用上必要もしくは相性の良いスキルについてのみ触れる。

まずは武器。
最低限「パーツ枠を3つは残した上でLV3 通常弾を反動中で使える」という条件さえ満たしていれば、十分遠距離通常弾運用はできる。リロードは普通にしたいが、やや遅いでも最悪問題はない。
例えばフェイタルアサルトやカルティブラスターといった、基本的なヘビィボウガンでも基礎的なことは出来る。
実は極論ライトボウガンでも不可能ではないが、弾の取り回しを考慮するとヘビィボウガンの方が使いやすいと思う。

ただ、最高火力を求めるなら先の遠距離セットと特殊照準を使うことになるため、パーツを4つ残せるものが好ましいだろう。
さらに、反動も小にしたいところ。そうなると、以下の3丁が候補となる。そもそも遠距離に限らず通常弾に長けた3丁だが……
なお、以下では特殊照準を使う想定で記載するので、使わない場合は別のパーツに入れ替えると良い。

・鬼神雷砲【獣神】
激昂したラージャンのヘビィボウガン。パーツ無しでLV3 通常弾が反動中・リロード普通で運用でき、それぞれ補助パーツ1つずつで小・速いに出来る。
また、徹甲榴弾や麻痺弾なども扱える汎用性の高さや嬉しいデフォルト会心が魅力。
ただ、今回は遠距離セットと特殊照準で4つのパーツを使用するため、反動がリロードのどちらかは妥協しなければならない。基本的には反動を優先するのがベターか。
状況次第でリロード速度も求めたいなら遠距離射撃強化を入れ替えれば良い。

・ヴォルバスター
ミラボレアスのヘビィボウガン。非常に高い攻撃力を誇りLV3 通常弾を元から反動小で使える。しかしリロードは遅い。普通にはパーツ2つ必要となる。
他の弾も色々と使うことができるが、ブレ大とマイナス会心には留意したい(特にラージャンには向かない)。
この武器の場合、やや遅いのリロードと付き合うか火力を妥協してリロードにパーツ数を割く必要がある。ただ、前者なら非常に高い単発火力を誇るし、後者でも他2種に見劣りしない高い火力を誇る。
具体的には、遠距離セットと特殊照準にリロード補助パーツが1つ。リロード速度を取るなら遠距離射撃強化をリロード補助に入れ替えれば良い。

・赤龍ノ撃ツ砲・射撃
ムフェト・ジーヴァのヘビィボウガンの一つ。
覚醒能力で性能が変化するが、ここでは「反動抑制orリロード補助」「装填数【通常弾】」の2つを必須として考える。残りは迷ったら攻撃、必要ならシリーズスキルや会心率などに回す。
ただ、こちらは徹甲榴弾が使えず状態異常弾も乏しいため対応力では上記2つには一歩劣る。また、火力も少し劣るが、他のヘビィボウガンよりは強いことから一応の候補には入る。
パーツ構成は遠距離セットと特殊照準、覚醒能力で入れていない方の補助パーツ1つとなる。特殊照準を使わない場合反動とリロードは追加の恩恵が薄いので他のパーツにすると良いだろう。

なお、赤龍ノ撃ツ砲【射撃】は武器の重ね着で基本型(フェイタルアサルトなどの見た目)にしてもマガジンがついてくる。他の固有デザイン武器でやるとマガジンがないので、見た目にこだわるなら選択肢になる。
筆者はこの点問い合わせをしたのだが、無慈悲にも「仕様」と言われてしまった。


カスタム強化に関しては、回復カスタムを推奨したい。
ただでさえ通常弾は単発ダメージが高く、遠距離射撃強化パーツのおかげでさらに高くなるのだから、回復量も大きくなる。するとダメージ量と状況次第だが、撃った方が早く回復する。これは冗談ではない。
まあ、「撃てば回復する」と思っていたら連撃でやられる場合もあるので油断禁物だが……
残りの枠はヴォルバスターなら会心(さらに残りの1枠は属性・防御どちらでも)、他は自由で良い。迷ったら攻撃でいいだろう。

スキルについては先に記した通り、まずは弾導強化が欲しい。そして通常弾を使うのだから通常弾強化も必須。
そしてヘビィボウガンにおいて移動に重要な回避距離の調整をするのだが、個人的には距離の取り方に合うことから回避距離Lv1が安定する。2や3が使いやすいのならそれでも構わない。

あとは他の装備同様に火力や補助・防護のスキルを付ければいいが、ここは割愛する。
少しだけ紹介するなら、火力スキルは回復カスタムを付ける場合フルチャージLv3が維持もしやすく効果も高いのでオススメ。
補助スキルで言えば、納刀術がいいだろう。というのも距離を離す都合上クラッチクローののチャンスであるよろけ怯みへの対応が難しい。マルチプレイなら他人に任せることもできるが、自分で納刀して近づき、チャンスの延長ができるようにするのも悪くない。

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この画像は、見本として筆者が普段使用している装備構成である。とはいってもほぼドラゴン一式だが。なお、画面には映ってないが回避距離Lv1と心眼/弾導強化Lv1、強打の装衣に入れたKO術Lv2がある。
精霊の加護Lv5があるとダメージ軽減に加えてフルチャージ維持が維持しやすくなるが、その目的が必要なければ整備などにしても良いだろう。

7.実践、あるいはイメージトレーニング

簡単にだが、実際に扱う上での練習をしてみよう。または、トレーニングモード等で距離感を掴んでいるなら脳内の盤面を動かすのみでも構わない。
筆者としては運用の特徴を生かすことができ、かつ戦いやすい状況であることからイベントクエストの「滅日」をオススメしたいので、これを例にする。分かりやすいよう、マップも添付する。
状況想定は都度行うが、基本的にマルチプレイ前提、それも救難信号を基本にするという点だけは理解しておいてもらいたい。
なお、同じ兵器置き場のクエストであれば概ね流用可能。

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・まずは撃龍杭砲を撃ちたい
この兵器置き場には、撃龍杭砲という兵器がある。強い。是非とも使いたい兵器である。
自分が受注者なら初動は自由に出来るため、スリンガーで誘導するなり隠れ身の装衣を使うなりすればいいが、自分が救難信号で入った場合には撃龍杭砲を撃ってないけど既に戦闘が始まっている場合もある。
その場合、初期位置の関係からすれば概ね戦闘が繰り広げられているのは画像のテオ・テスカトルの位置周辺だと思われる。
燃料を装填したらまずはこちらを相手に認知させ、防御壁(マップ中央に走る線)の真ん中辺りから弱点の頭を撃っていこう。ヘイトを引くことができ、距離が離れていれば大抵近寄って攻撃してくるはずだ。
すると味方も大抵追ってくるだろう。少し下がって、着弾点(砲口の正面にある焦げたような跡)に誘引するよう攻撃を続ければ、あっという間に撃龍杭砲のチャンスである。あとはタイミングを合わせて撃てばいいだけだ。
命中させて相手がダウンしたら、(まだなら傷付けをして)頭をどんどん撃っていく。

・移動式速射バリスタを使う
移動式速射バリスタもまた強力な兵器だ。ただしその真価を発揮するには弱点に撃ち込む必要があり、可能なら拘束したいところである。
撃龍杭砲に誘導したように、今度は速射バリスタの射程に入る辺り、とりあえずは防御壁を基準に速射バリスタ側半分の方に誘導するよう攻撃する。
誘導できたら徹甲榴弾や麻痺弾、強打の装衣などでスタンや麻痺などで拘束したい。非怒り状態かつ速射バリスタにぶつけないならぶっ飛ばしでも良い。都合良く起きるかは分からないが頭を攻撃してダウンを狙うのでも構わない。
この時、徹甲榴弾などで拘束するなら近距離で立ち回りたい。そのまま遠距離通常弾と同様の立ち回りをしてしまうと、立ち位置次第ではバリスタが頭に撃てなくなるなど、誘導が水の泡と化す。
時にそのデメリットを誘発しないために近距離で立ち回ることも考える必要があるのだ。
拘束出来たなら、頭を狙い速射バリスタだ。他のハンターが使ってるなら距離調整ののち通常弾。

・あとは常に誘導している意識を持って立ち回る
さて、上記2ステップが上手く行けば兵器利用はとりあえず終了だ。通常のバリスタ弾・大砲は手間がかかるのみなので使わなくて良いだろう。
拘束弾に関しては、味方が拘束した相手の所へ移動する時間のロスを減らしたいことと自身の攻撃チャンスとしての都合から、マップ中央付近に誘導して味方が追いついてから手早く撃つといい。

そして兵器を使った後、あるいは使わない場合は以降通常弾で戦うことになる。距離を取って射撃、距離を取って射撃……のサイクルを繰り返すことになる。
誘導したい時でなくとも常に相手はこちらを狙う可能性がある。突進してきたり、近寄って攻撃を放つことがある。そうなれば、味方は追わなければならない。
味方が追ってきた時、そこは戦いやすいか……否というなら、自分の立ち位置は変えねばなるまい。誘導してしまうと事故が起こる。
この兵器置き場の場合、大砲や燃料が置かれている台の上や、レールの分岐点辺りは狭く戦いにくい。撃龍杭砲側の台座下の角も追い込まれると事故が起こりやすく、あるいは弱点の頭が狙いにくくなる可能性があるなど少し都合が悪い。
逆に、中央の平地は大抵どんな武器でも戦いやすい。速射バリスタのレール前の段差は、時には邪魔になるが乗り攻撃を狙える要素である。
常に戦いやすい、あるいは利用できる要素のある場所に誘導するように動いて戦う。戦いにくい、あるいはこちらが不利になる場所は避け、そこに入ったなら戦いやすい場所に誘導する。
そのために遠くから高い火力を出すことでヘイトを大きく引くことが、基本的な遠距離通常弾ヘビィの仕事になるだろう。
上記2ステップは、実際にはその応用の一例に過ぎないとも言える。

もっとも、そう都合良くいくものでもなく、時には射線が通らなかったり、被弾などで場所をずらされるなどの問題も発生する。そのリカバリーに関しては、各々の経験と感覚を信じてもらった方が確実だ。

・他のフィールドに応用せよ
当然、上記の事項は兵器置き場を前提にしたものであり、他の各フィールドにはそれぞれ異なる特色がある。ハンターに有利な要素、不利な要素、戦いやすい場所、戦いにくい場所……全て異なる。
が、やることは変わらない。落石や獣人族の支援があるならその付近に誘導する。相手が溶岩や水場など面倒な地形にいるならその外に誘導する。
味方が危険なら反対や側面から射撃して回復のチャンスを図り、味方に策があるならその補助のために動く。

無論全てが上手くいく訳ではない。
それでも、無策で動くよりは何かしら考えを持って戦った方が戦いやすいだろう。そしてその策がハマれば形勢が有利になるし、最高に気持ちいい。遠距離通常弾のみならず、モンスターハンターの面白さの一つだ。

8.使う上で 〜そこに楽しさはあるか〜

某CMのような物言いだが、一番重要なこと。

筆者がこの遠距離通常弾ヘビィを求めたのは、環境への疑問だけではない。というかそれは半ば建前で、本音はこれが【楽しい】と思ったからだ。
射撃武器らしく距離を離して弱点を狙い、モンスターや仲間のハンターへ広く視野を持って戦う。それが個人の理想とするガンナー像に近く、それをやりたいと思ったからだ。
かつてのモンスターハンターシリーズのオープニングで、ヘビィボウガンを駆るハンターの射撃シーンに憧れたからだ。

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モンスターハンター2(dos)のオープニングムービーより。
1枚目の構えののちガンナーが射撃してドドブランゴ(2枚目奥のサル)が回避、突進してくるのだが、2枚目が既に駆け出した直後と考えれば元の距離感が割と遠距離であることがわかる。
余談だが、筆者はここで使われている「アルバレスト」というヘビィボウガンが一番好きである。

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モンスターハンターポータブル3rdのオープニングムービーより。
1枚目奥のガンナーが放った弾が印象的に描かれ、アオアシラ(新作Riseにも登場する2枚目で倒れているクマ)の腕の甲殻を的確に撃ち抜いている。遠距離通常弾の理想的なシーンだろう。

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モンスターハンター4のオープニングムービーより。
1枚目の煙は、2枚目手前のガンナーが放った弾の着弾であり、襲われた崖に捕まるハンターを助けた一発。この後、迫ってくるティガレックス(MHW:Iでもお馴染み)に対して備えていた爆弾を使うのだが、それもある種環境利用の先駆けと言える。

そして実際、高い火力を遠距離から放ち、弱点に正確に当てるという快感は、自分を魅了し離さないのに十分だった。楽しかった。
無論弱いとも言いたくないが、決して最強とは言えない。それでも【楽しい】という一点が、ここまで自分を引っ張っている。

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これらは遠距離通常弾の日常的光景やフィニッシュを捉えたスクリーンショット。
遠距離から大きなダメージ(画像は6の見本装備で怒り時のテオ・テスカトルの頭を撃ち約300ダメージ)を何度も投射していく快感は言葉では説明し尽くせない。
また、モンスターの全体像を収め、仲間のハンターもしっかり写すような一歩離れた場所からの戦闘やフィニッシュも近接武器ではなかなか見ない新鮮な光景と言えるだろう。

もちろん、どんな武器やその運用方法にも、そんな楽しさがある。だから使っているのだろう。あなたはあなたの武器や運用方法にそれを見つけ、私はそれを遠距離通常弾(や片手剣など)に見出しただけなのだ。
余談だが、本来筆者は片手剣の民であることは既に記載した。他にも太刀やライトボウガン、ランスを使ったりする。

モンスターハンターワールド:アイスボーンに至り、出来ることは増えた。すなわち、様々なアプローチから狩猟を楽しむことが出来るようになったと言える。
「あるものは全て使え」とは、ある種「遊び方は無限大だ」というメッセージにもなるだろう。あらゆる遊び方で楽しみ尽くしてこそ、新大陸に生きるハンターなのかもしれない。

これは、そんな新大陸での楽しみ方、生き方の1つである。たった1つに過ぎないのだ。
だから、この遠距離通常弾ヘビィという運用法を紹介しておきながら言うことではないが、これに囚われないでほしい。色々な遊び方を見つけてほしい。
(当然ながら、他人に酷く迷惑をかけるようなものはマルチプレイではご法度です。)
もちろん「俺はこれで貫き通すぜ!」というのも無限大な遊び方の一つだ。それでしか見えてこない世界もある。その想いは大切にしてほしい。

ただ、この新大陸では色々な遊び方ができる。そうして楽しんでいる人がいる。それを忘れないでほしいのである。
そしてもし、他人の楽しみ方に興味が湧いたなら躊躇せずに飛び込んでほしい。後追いで恥ずかしいことはないし、あるいは独自の新たな物を見つけるかもしれない。

この私の楽しみ方、遠距離通常弾ヘビィなるものもまた、あなたの楽しみ方を彩るきっかけになれば幸いである。

9.感謝を込めて

今回、noteでこれを公開したのはアドベントカレンダーという形で「せと。」さん(Twitter:@kura_tong)が機会を作ってくださったことがきっかけでした。
記事自体は以前から書いていましたが、機会がなければこの記事はいずれ忘れ去られていたでしょう。
主催のせとさん、および同企画の参加者の皆さんには礼を言い尽くしても言い切れない程です。本当にありがとうございました。
同企画の他の参加者の皆さんが公開されている創作物についてはTwitterにおいて「#モンハン愛をカタチに」を検索するか、こちらのモーメントからご覧ください。

そして、遠距離通常弾ヘビィというのはあくまで自分のオリジナルではなく、それ以前から少なからず考案・使用されてきた戦法です(弾速強化のないワールドからの猛者もいる)。
その先駆者達の発想あってこそ、この記事を書けたということにもまた、最大限の称賛と敬意を表したいところです。

また、この記事を書くにあたっては、冒頭に記した「ヘビィ・ニンジャ」さん(Twitter:@Heavy_Ninja)の記事をはじめ、各種情報・攻略サイトを参考にさせていただきました。日頃からお世話になっていますが、改めてお礼を述べたいと思います。
なお、冒頭に紹介した記事の掲載許可をくれたヘビィ・ニンジャさんもアドベントカレンダーに参加していますので(15日午前公開予定)、そちらもぜひご覧ください。

実際に遠距離通常弾ヘビィを扱ってマルチプレイを共にした多くのハンターの皆様にもまた感謝しなければいけません。
ご迷惑をおかけしたかもしれませんが、共に戦ってくれたことに感謝しています。

最後に、モンスターハンターシリーズ並びにモンスターハンターワールド:アイスボーンというゲームにもまた、ありがとうございます。【ました】ではなく、これからも楽しませていただきます。


「ライズでも似たようなことができると良いなぁ」とか思いながら、この辺りで。
それでは、ここまで長い記事を読んでくださった皆様にも感謝しつつ、締めにいつもの一言。

「ひと狩り行こうぜ!」

画像13

冒頭の画像や見本装備にもあるが、筆者はいつもこんな格好。格好は先立ってこちらでも公開しています。
名前は途中の画像と同様「Algae_Crab」。もし野良で見かけたら「ああ、やってるな」と適当に見ておいてくれると幸いです。

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